ドコモがインキュベーションプログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」を本日から開始ー北米500StartupsやB Dash Venturesとの連携も

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NTTドコモは2月7日、スタートアップとの連携強化に向けた取組みとしてインキュベーションプログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」への応募を本日から開始すると発表した。応募締切は3月11日。

またこれに合わせて総額100億円となるファンド「ドコモ・イノベーションファンド投資事業組合」についても説明があり、NTTの子会社として投資ファンドの運用を行っていたNTTインベストメントパートナーズがドコモに全株式を譲渡、その後商号を「ドコモ・イノベーションベンチャーズ」に変更して運用にあたるとした。設立は2月下旬となる。

インキュベーションプログラムとしては後発ではあるもののドコモというブランドに裏打ちされた信頼感への期待が大きい分、詳細を待っていた起業家もいたことだろう。

本日から募集を開始するドコモ・イノベーションビレッジのプログラムは3月11日の応募締切後、4月頃には書類審査などを経て選考された5〜6チームに対し、200万円開発助成金の他、コワーキングスペースやメンタリングなどの支援メニューが実施される。なお、この200万円の助成金はコンバーティブルノートでの提供となるそうだ。

5カ月でベータ版を開発し、9月下旬に予定されているリリースイベントでこれらの成果は発表される予定で「優秀なサービスにはさらに協業やサービスのプロモーション、営業支援、そしてファンドからの出資が検討される」(NTTドコモフロンティアサービス部長中山俊樹氏)という。

プログラムの詳細はこちら

では、スタートアップはこのプログラムをどうみるべきだろうか。比較対象はやはり同じ通信キャリア系のKDDI∞ラボとKOIF(KDDI Open Innovation Fund )の組み合わせだろう。

∞ラボと大きく違うのが積極的な外部連携だ。まず、海外については北米で展開するシードアクセラレーター「500Startups」との提携が発表された。DaveMcClure氏が設立したこのプログラムは2年で450社以上の投資を実施し、国内でもGengoやPeaTiX、AQUSHなど数社に投資するなど日本での注目度も高い。

今回のプログラムでは500Startupsのパートナーらによるメンタリングが受けられるほか、北米進出を考えているスタートアップにはシリコンバレーでの活動支援も予定されている。

また、国内での支援体制についてもB Dash Ventures との連携がアナウンスされるなど積極的に外部のインキュベーターと連携して支援体制をつくる考えのようだ。

いずれにしてもプログラムよりも選考結果だ。プログラムが海外展開を強く望んだとして、実際に採択されるサービスがドメスティックなものばかりでは、500Startupsとの連携も意味がなくなってしまう。どのようなスタートアップが選ばれるのか、次の注目点はそこだろう。

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