海外渡航経験のある起業家なら、Founder Institute のことを耳にしたことがあるかもしれない。シリコンバレーで2009年に創立された起業家養成プログラムで、アメリカ国内はもとより世界主要42都市に展開、これまでに世界で800〜900名の起業家を輩出している。筆者が初めて Founder Institute に参加したのは、数年前のシンガポールで Founder Institute Singapore のキックオフ・ミーティングが開催されたときのことだが、シリコンバレーから招かれたメンターと参加者との間で、熱い質疑応答が交わされていたのを今でも覚えている。
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そして今秋、いよいよ東京でも Founder Institute が立ち上がることになった。2日(水)、Founder Institute Tokyo は東京・品川のマイクロソフト本社で Ideation Bootcamp を開催し、11月から開講される起業家養成プログラムについて詳細を明らかにした。
このプログラムは、11月から4ヶ月にわたり15回のセッションで構成される。講義は毎週水曜日の夜に品川のマイクロソフトで開催され、世界的に著名な起業家や投資家を含む総勢31名からのメンタリングが受けられる予定だ。参考までにメンターの顔ぶれの一部を紹介すると、先日の Elysium Space の宇宙葬の記事でも紹介した Benjamin Joffe 氏のほか、ネットイヤーグループ代表の石黒不二代氏、タリーズコーヒージャパン顧問の須賀等氏、サンブリッジ・グローバル・ベンチャーズの牧野成将氏、インキュベイトファンドの本間真彦氏、コウゾウの山田進太郎氏、本荘事務所の本荘修二氏、リブライト・パートナーズの蛯原健氏など、蒼々たる面々だ。

Founder Institute Tokyo のディレクターの一人である奥田聡氏によれば、従来からあるインキュベーション・プログラムとの大きな違いとして、メンター31名のうち、約3割は海外出身者で構成されており、メンターが国際色豊かであることが挙げられるという。さらに、インキュベーション・プログラム参加にあたり、それまでの仕事を退職し、スタートアップへの専念を求めるインキュベータが少なくない中、Founder Institute では今の仕事と両立しながら、起業家養成を受けられるのも特徴的だと述べる。

事実上のキックオフの機会となった2日の Ideation Bootcamp の会場には、Founder Institute のメンターも務める、ミクシィ元CFO で trippieace 取締役の小泉文明氏も駆けつけ、参加者に向けて基調講演を行った。小泉氏は起業志望者へのメッセージとして、事業を興す上で「自分の弱みを努力してリカバリーするよりも、自分とは違う強みを持っている人物」を見つけ、「妻やガールフレンドのように、本音でぶつかりあえる」ような、よきパートナーと仕事することが重要だと指摘した。
11月のプログラム開始に先立ち、10月9日夜には Founder Institute Tokyo のインフォメーション・セッションが開催される予定だ。このプログラムに興味のある人は、足を運んでみるとよいだろう。参加申込はこのページから。
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