大企業によるTechStars型インキュベータが続々始動——日本IBMはサムライインキュベートやツクルバと、学研は01Boosterと運営を開始

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10月1日と2日にわたり、日本の2つの大企業がそれぞれインキュベーション・プログラムの運用開始を発表した。アメリカ・ボルダーに本拠を置くインキュベータ TechStars は、Sprint、Nike、Barclays などから請け負う形でインキュベーション・プログラムを運用している(関連記事)。大企業は、スタートアップについての知見が社内に蓄積していなくても、オープン・イノベーションにつながる足がかりをつけやすく、インキュベータにとっては新たな収入源を確保しながら、大企業が持つ広いネットワークにスタートアップを結びつけられるメリットがある。

ibm-bluehub
IBM基調講演資料より転載

1日、日本IBMは、同社が発表したスタートアップ支援策の一つ IBM BlueHub の運用にあたり、インキュベータのサムライインキュベートと、コワーキング・スペース co-ba shibuya を運営するツクルバと連携して、インキュベーション・プログラムへのスタートアップからの参加申込受付を開始した(受付リンクはサムライインキュベート運営によるもの)。受付は10月末まで、初回のプログラムの実施期間は2015年1月5日から約3ヶ月間となっている。

サムライインキュベートのプログラムでは、UI/UX分野の草分けである深津貴之氏や、先日もサムライベンチャーサミットでパネルディスカッションに登壇した四角大輔氏がメンターを務めるのが目玉だ。

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IBM のスタートアップ支援策としては、傘下の SoftLayer が提供する SoftLayer Catalyst Program が存在するが、IBM BlueHub はIBMの日本法人である日本IBMが提供するプログラムとなっている。

gakken-accelerator

一方、教育分野における老舗企業である学研ホールディングスは2日、インキュベーション・プログラム「Gakken Accelerator」のローンチを発表した。このプログラムは、インキュベータの 01Booster と共同で運用され、11月1日からビジネスプランの応募受付を開始し、2015年1月15日のビジネスプランコンテストを実施、2015年1月からの4ヶ月間でインキュベーションを行うこととなっている。また、このプログラムの事前説明会が10月末〜11月にかけて都内で開催される模様だ。

日本の EdTech におけるインキュベーションとしては、ベネッセ・コーポレーションの活動が広く知られるところだ。今回の学研のプログラム開始によって、EdTech のスタートアップ輩出がさらに活気づくことを期待したい。

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