自分を信じて、時に人を頼ることが本当の自立:マザーアース・ソリューションズ羽田賀恵さん【後編】

by Yukari Mitsuhashi Yukari Mitsuhashi on 2014.4.29

「出る杭が打たれない街ニューヨークで、無給インターンとしてローフードの世界に飛び込んだ羽田賀恵さん【前編】」の後編をお届けします。【前編】はこちら。

ローチョコレートもデトックス・クレイも「なるべく」が基本

日本に帰国後、外資系の会社の派遣秘書などを勤めながら、自分ならではの何かを探し求めていた羽田さん。2009年に出会ったのが、代官山でローチョコレートを販売するアメリカ人姉妹だった。化学反応のように意気投合し、姉妹が米国に帰国してしまった今は羽田さんが一人で卸しとECの形態で続けている。

「NamaKiss」は、週末借りられるレストランのキッチンで、スタッフとともに羽田さん自ら手作りしているんだそう。今の一番の課題は、原材料であるオーガニックのカカオの生産量がそもそも少なく、人気が高いため、市場に出回る量が減って価格が高騰していること。それならオーガニックカカオを自ら作ってしまおうと、タイの農場と協力して原材料の生産を年内にも開始する予定。

「ローフードを広めたくてNama Kissを作っていますが、ローフード100%なんて誰もやらなくていいと思っています。本当にいろいろな健康法を試してきましたが、わたしの基本は「なるべく」なんです。これはダメ、って何かを排除しないことが大切です」

ClayDローチョコレートとは別に、羽田さんがあたためてきた新しい商品企画がデトックス・クレイ。東北大地震直後に出会ったデトックス・クレイの原材料はアメリカから輸入したもので、重金属や汚れを吸着する作用がある。羽田さんは、それをまだ日本にはない入浴剤という形にして商品化。今年3月中旬に開催された健康博覧会で初めて大々的にお披露目し、大反響だった。

クレイの入浴剤という商品の真新しさとクオリティー、また斬新なプロモーションがウケたと話す羽田さん。健康系の商品は、ナチュラルで、ほんわか系のイメージに落とし込んでしまいがち。今回はその裏をかいて、商品のブースからパッケージ全てをファッショナブルに仕上げることで、他商品との差別化に成功した。

頼ることができることこそ、本当の自立

NYは羽田さんにとって人生のターニングポイント。そのチャレンジ精神に満ちた空気に触れたことで、それまでの価値観がガラッと変わった。セミナーなどで女性に向けて話す機会があるたびに、羽田さんはサーカスの象の話をするそう。

「社会や周囲に期待されている「女性らしくあること」に応えようと、殻に閉じこもってしまっている日本人女性が多い気がします。私自身そうでした。サーカスの象って、あんなに力があるのに、柵に入れてしまうとそこから出られないと思い込んでしまうんですって。でもそれは自分の頭の中の幻想で、本当は柵なんかない。だから、女性にはもっと自分の好きなことを自分らしくやってほしいなと思います」

自分一人ではできないなら、いや、自分一人でできることは当然限られているのだから、目的やゴールに共感する人たちに手助けしてもらえばいい。

「最近になって、頼ることをできることが本当の自立だということを学びました。前は自分でなんとかしなきゃ自立じゃないと思って、人に助けてと言えなかった。でもそれって実は傲慢で、だって一人でできるわけがないから。一人ではできないことをまず認めて、変なプライドも捨てて、覚悟を持って協力してほしいとお願いするんです」

出来た時には、みんなでその達成感や喜びを分かち合う。たしかに、お話を伺っていると、羽田さんのやりたいことに共感してたくさんの協力者が集まっている。添加物だらけの食品や商品が蔓延するなかで、本当に身体に良いものをワクワクしながら伝えて行く。それが広まれば、みんな健康で幸せになっていくし、時代はそちらに向かうしかないはずと話す羽田さん。

インタビューの最後に、デトックス・クレイのプロジェクトのプロデューサーに最近かけられた言葉を教えてくれた。

「「賀恵ちゃんね、ビジネスって言葉は禁止な」って言われて。ビジネスって言うと行動を起こした動機を忘れやすいから。私もビジネスという言葉には違和感を感じていて…というのも、別にお金を儲けたくてやっているわけじゃないから。ビジネスの代わりに「パーティー」って言おうって。技術を持っている人、お金を持っている人、まとめる力を持っている人。みんなで集まって、みんな割り勘で楽しむだけ。みんなが幸せになるためのパーティーをこれからも大きくしていきたいです」

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