中国スマートフォン大手のXiaomi(小米)が今年中にインド、インドネシア、ブラジルなど10ヶ国に進出予定

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4月23日午後、中国で急成長しているスマートフォンメーカーのXiaomiが北京での会見で、新たな市場への進出と、この数週間噂されていた新製品を発表した。

その場でXiaomi創業者のLei Jun(雷軍)氏は同社が全力で海外展開することを発表した。具体的には今年中に以下の10ヶ国に進出するという。今月初旬XiaomiのHugo Barra氏が、同社にとっての次なる進出地としてこれらの国々の一部を挙げていた。

  • アジア:マレーシア、インドネシア、インド、フィリピン、タイ、ベトナム
  • ヨーロッパ:ロシア、トルコ
  • ラテンアメリカ:メキシコ、ブラジル

Xiaomiは今週初めにMi.comとして新たなウェブサイトを開設し「eコマースにおいては、短いドメインネームの方が覚えやすいという理由からより多くのユーザトラフィックを得ることができます」(Wanqiang氏)と海外進出への意気込みを語っている。

Xiaomiは、合計6000万台のスマートフォンを今年中に販売したいと考えているが、これは同社の2013年の販売数の3倍以上にあたる数字である。

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謎に包まれた新ガジェットの正体が明らかに

Xiaomiの会見ではさらに、最近情報を小出しにしてきた新製品についても明らかになった。最初公開された写真では、新製品は傾斜がついたフラットなデバイスでトラックパッドやキーボードのような形をしていた。しかし、モバイルを専門としている会社はこうした商品を売り出す理由がないのだ。いったいXiaomiはどういう新製品を世に送り出すのだろうか?

何とルーターである。しかも単なるルーターではなく、ミニルーターである。小売価格は129元(約20米ドル)で同社によれば、現在市場で出回っているものでは最も低価格だという。

ルーターをおしゃれにホットピンクやライムグリーンにしてみたいというならそれも可能だ。このミニルーターシリーズでは数多くの色を選択することができる。

Xiaomiはさらにミニシリーズ以外にも普通サイズのルーターも一般向けに販売する予定であると発表した。そのルーターとは、昨年12月に数量限定のベータ版として組立キット500セットがマニア向けに製造されたものである。今回の発売は完成品として出荷される。これは部品キットを組み立てることを躊躇してしまいそうなごく普通のユーザにとっては喜ばしいニュースだ。小売価格は699元(約100米ドル)。

最後に同社はテレビ用のセットトップボックスの改良版も公開した。手のひらサイズの新製品は4Kビデオに対応し、399元(約63米ドル)で販売される予定だ。

同社の急速なビジネス展開にも関わらず、これら3つの新デバイスは実際の用途という点では、依然として非常に中国向けであるということは注目に値する。Xiaomiはその低価格とマーケティング力により大量のスマートフォンを提供できることを証明したいとしているが、実際それらのスマートフォンが消費者の手に入ると、物としては他の競合他社とそんなに変わりはしなくなる。

デバイスに電力を供給する独自で開発されたAndroid ROMであるMIUIは、依然としてシンガポール、台湾、そして香港(現在展開している他の3つのマーケット)よりも中国本土で発展している。海外市場においてはXiaomiはアプリストア、テーマストア、ゲームストア、ブックストアいずれにおいても決済のシステムを導入していない。これらについては中国本土での展開が中心であり、それがXiaomiのビジネスモデルの一部でもある。

via Tech in Asia【原文】

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