Baidu(百度)、Tencent(騰訊)、Xiaomi(小米)のCEOらが中国新議会に提案—中国テック業界の強化を目指す

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北京に春がやってきた。中国で毎年定例の2つの議会(両会)が首都北京で行われている。そのうちの1つは全国人民代表大会(NPC)で、新たな代表メンバーとしてXiaomi(小米)のCEO、Lei Jun(雷軍)氏とTencent(騰訊)のCEO、Pony Ma(馬化騰)氏が加わった。だが、NPCが中国テック業界の有名人を思いのままにすることはない。

もう1つは中国人民政治協商会議(CPPCC)で、この会議も新たな代表者を迎えている。Baidu(百度)のCEO、Robin Li(李彦宏)氏だ。中国テック業界の大物が中国の議会に大挙しているのだ。中国のテック企業は、議会の力の外にいる。さらに、NPCにもCPPCCにも大した実権はない。だからといってこれらテック業界の大物が提案することを止めたりはしていない。そこで、彼らがこれまでに何を提案してきたかを見てみよう。

Xiaomi社Lei Jun氏による提案:スタートアップへの繁雑な手続きをなくそう

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Lei Jun氏の今年の提案は、スタートアップに関連する諸手続きを今までより簡単にすることに重点が置かれている。NPCでの提案で、同氏は5つの問題点とその解決策を挙げている。

      1.問題点:政府の工商行政管理総局の組織団体は、新しく設立した企業に特定のフォームやシステムを使って登記登録を強いることが多い。というのも、同局組織団体の職員にはカスタマイズされた書類の合法性を評価する時間もなければ専門知識もないからだが、カスタマイズの書類を提出するほうが企業にとっては利便性が良いこともある。

      解決策:書類の合法性については企業や企業の弁護士に責任を持たせ、行政の組織団体にそれらの書類を評価させることは止めよう。

      2.問題点:有限責任会社が割増増資をする場合、工商行政管理総局の職員はその企業が登録される時に帳簿にある資本金しか調査・認定せず、登記上の資金への増額は調査・認定しない。

      解決策:同局はすべての資金を調査・認定し始めるべき*。

      3.問題点:企業名の登録は長く面倒なプロセスとなることがある。

      解決策:コミュニケーションの選択を広げ(電話やウェブなど)、企業名登録のプロセスを合理化するためにウェブツールを導入するべき。

      4.問題点:工商行政管理総局の組織団体は新株先買権の質入れと共に具体的な数字を求めるが、新株先買権の質入れは具体的な金額ではなく、むしろ株価や議決権株式などと結びついた額によって変動する。

      解決策:場合によっては、具体的な数字の提示を要求するべきではない。

      5.問題点:企業領収書の購入は費用が高くつくことがある。それは、(企業領収書を発行するために)認定された印字機が少しあるだけで、価格を交渉する余地はほとんどない。

      解決策:企業の領収書発行を他の領収書と同じように無料にするべき。

Tencent社Pony Ma氏による提案:政府はインターネットを受け入れ、テック業界を金銭的に支援するべき

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驚くことでもないと思うが、Pony Ma氏がNPCで提案したことも、中国のスタートアップ環境を改善することに重点が置かれている。Sina Techによると、同氏は次の3つの提案をしている。

      1.政府は、大企業に対しスタートアップのサプライチェーンを改善することになる電子決済、マイクロファイナンス、資金投資プラットフォームを構築するよう強く後押ししてスタートアップを支援するべきだ。また、政府は知的財産権の侵害と法律違反を取り締まると同時に、スタートアップを支援もしくはスタートアップに投資する政府独自の組織団体を確立するべき。
      2.中国は次の3つのことを実行してインターネットにもっと戦略的な力を注ぐ必要がある:

      1)インターネットを管理するために明確な責任をもった1つの組織を確立する

      2)基本的な通信サービスへの助成金を増やし、

      3)政府および社会福祉サービスにおいてはウェブサービスを素早く導入する。

      3.中国は、テック企業が国際的な事業展開を進めるなか、国際的な貿易協定や安全基準に積極的に参加したり、ネット企業に対してさらなる支援・援助を行い、さらには海外の中国大使館に「インターネット委員」を確立するなどして、中国のテック企業をもっと支援するべき。

Baidu社Robin Li氏による提案:公共のwi-fi利用に実名を要求するべきではない

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Robin Li氏がCPPCCで行った提案は、公共のwi-fiサービスをより早く簡単に利用できるようにすることだ。Sine Techによると、公共のwi-fiを取り締まる現行の規則で、wifiプロバイダはユーザの実名とユーザがどのサイトを訪れたかを追跡し保管するよう義務づけられている。また、公共wifiは制限がされていて、ログインも難しい。Li氏の提案は次の通りだ。

「現行システム下では、wifiの元来のメリットである利便性とスピードを失っており、wifiを使うことが難しく、多くの人がwifiを使うことを諦めるという状態にまで達している。ユーザに余分のステップを強いれば、ユーザの90%を失うことになる。」

Li氏はこの問題に取り組むために2つの提案を行っている。

      1.公共wifiスポットのいくつかにおいては、実名と電話番号を要求することをなくし、ネットを利用しやすくする。
      2.ログインにはウェブ専用のID(eメールアドレスもしくはWeibo(微博)アカウントなど)を利用し、毎回認証コードを要求することをやめる。そうすることによって、重複登録という問題が解決でき、すべての人がより早く簡単にネットを利用できるようになるはずだ。

今年、この3人が正式な提案をすることはこれ以上ないと思うが、残りの会期中に彼らが静かに黙っているという意味ではない。そして、中国テック業界のその他の著名人もおそらくこの両会を活用して中国のテック業界を変えることを求めるだろう。両会におけるテック業界の熱狂的な最新情報すべてにこれからも耳を澄ませてちゃんとお伝えしていくので、お楽しみに。

*この件に関しては、金融に関する専門用語がたくさんあるので、私たちが正確に捉えているかについては100%の自信がない。だから、少し明確にするためにXiaomiに連絡をとっている。もし必要があればこの記事をアップデートしたいと思う。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】