
3D Systemsは、「脊椎側彎症(せきついそくわんしょう)」という脊椎(背骨)が側方に弯曲する病気の子供のために、3Dプリンターを使ってカスタムメイドされた専用のコルセットを作るという試験的プログラムを発表した。
脊椎側彎症の子供は、症状の程度にもよるが専用のコルセットを平均2〜3年間、毎日装着し、症状の悪化を抑えなければならない。3D Systemsはこうした子どもたちのために、軽量で快適な素材を用いて、近未来的な幾何学パターンの独特なデザインのコルセットを制作する。
このプロジェクトは、スタンフォード大学のJames Policy氏とRobert Jensen氏、オークランド病院の22人の子供患者とのコラボレーションによって実施された。試験的に実施てみたところ、総合的に患者からは既存のコルセットより3Dプリントされたコルセットの方が着心地が良いという反応を得ることができたそうだ。
「ファッションとデザインとテクノロジーを融合させて、患者にもっとアピールできるようなコルセットをつくること、また、医療的にもっと効果が認められることがこのプロジェクトのゴール。」
と、3D SystemsのデザイナーであるScott Summit氏は述べている。
これは患者が毎日使うカスタムメイドの医療用具の制作も3Dプリンターで作れるようになるひとつの事例だ。今後もこうした課題の解決に3Dプリンターを効果的に活用するケースが増えてくると良いと思う。
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