Wantedlyが他人のスキルを「+1」で評価する機能をリリース、プロフィールのソーシャル化へ

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ウォンテッドリーが運営するビジネス向けSNS「Wantedly(ウォンテッドリー)」にて、新たに他人のスキルに対して「+1」する機能をリリースした。

Wantedlyは今年の7月に会社のページに日々の業務の様子やニュースリリースを投稿できる「会社フィード」をリリース、翌月にはユーザがフォローする会社や友人の最新動向をチェックできる「ニュースフィード機能」をリリースするなど、ソーシャル面の強化を実施してきた。

これまでWantedlyではユーザが自身の能力を表現するためには、プロフィールに自由記述で記載するか、リンクやポートフォリオで過去の成果物や功績を載せるしかなかった。これでは、ユーザの各能力に対する客観的な評価を知ることは困難だった。

今回リリースした「+1」機能”では、

  • 自身のスキルを入力する
  • 他のユーザーのスキルを推薦する
  • 他のユーザーのスキルに「+1」する

などのアクションが可能になる。「+1」機能の追加によって、より客観的な能力を示したプロフィールを作成が可能になった。

仕事の経歴やスキルは、その信頼を担保するために、経験した年数や資格等が必要だった。だが、スピード感と多様なスキルが求められるスタートアップではこうした尺度が意味を持たない場面が数多く存在する。また、自分では気づいていないかもしくは、自分では入力しにくい項目が、本人の能力を評価することに繋がる場合も存在する。「+1」機能は、こうした点もカバーする。

今回の「+1」機能の開発を担当したウォンテッドリーのリードエンジニア相川直視氏は、「プロフィールもソーシャルにしていきたい」と語る。

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相川氏「Wantedlyはユーザが増えてきたことによってその属性が多様になり、ユーザの約4分の3はエンジニアやデザイナー以外の職種の人々となっています。彼らはプログラミング言語のようにわかりやすいスキルを持っていませんが、「+1」機能を活用すればその点をカバーすることができます。

たとえば「愛嬌がある」などの特徴も追加することができるようになります。自分でこうしたスキルを追加することもできますし、他人がスキルを追加することもできるため、本人が気づいていない特徴もプロフィールページに並ぶことになります。記載されているスキルは、何人が「+1」しているのかも表示されるので、客観的な指標にもなります。」

他人によって追加されるスキルタグはユーザ本人が非表示にすることができる。Wantedlyとしては、本人を不快にさせるものや傷つけるもの以外は基本的にはOKだとしている。

相川氏「たとえふざけた投稿であっても、そのユーザがどういった人であるかを判断する情報にはなり得ます。Wantedlyは、人々が会社に話を聞きに行く前のステップをできるかぎり小さなものにしたいと考えています。「この人のスキルタグはユニークだし、自分の知人も「+1」をしてる。ちょっと話を聞いてみようかな」と思われるような状態が生まれればと考えています。」

これまでの転職活動は、自身の仕事上の経歴やスキルなどを書類で伝えるというものだった。「+1」機能の登場などにより、Wantedlyのプロフィールページがソーシャルになっていくことで、その人の人となりが可視化されるようになっていく。良くも悪くも、仕事とプライベートの垣根は下がる。

相川氏「Wantedlyは、人生の大半の時間を費やす仕事の時間を、より豊かにしていきたいという想いで運営しています。

今後は、Wantedlyでただ仕事を探すだけではなく、つながりが生まれ、そこから仕事が生まれたり、会社同士のコミュンケーションをとることができる場にしていければと考えています。」

Wantedly上のプロフィールページ機能が充実することで、プロフィールをおいておくという利用の仕方をするユーザも出てきている。Wantedlyでプロフィールページを作成すると、スコアが表示される。このスコアは情報量とつながりの広さをスコアリングしており、「話を聞きたくなる度」を表しているという。

相川氏によれば、「+1」機能もスコアへの反映を考えているそうだが、どのように反映していくかは機能をリリースした後の様子を見ながら検討していくという。

プロフィールページの充実、ニュースフィード機能にメッセージ機能など、ユーザがWantedlyを訪問するきっかけは増加している。掲載された求人情報のチェック以外の訪問が増えてきたとき、Wantedlyがどのような場所になるのか楽しみだ。

「+1」機能開発チームのみなさん
「+1」機能開発チームのみなさん

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