「SENSEI NOTE」のLOUPE、事業会社や実業家らから数千万円を調達

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教師と教員志望者のためのSNS「SENSEI NOTE」を運営する LOUPE は今日、LITALICOリバネススイッチサイエンスの3社と実業家の石見陽氏らから9月末に資金調達を実施していたことを明らかにした。調達金額は明らかにされていないが、数千万円規模に上るものと考えられる。

LITALICO は発達障害のある子供の支援サービスを提供、リバネスは社員の全員が博士という研究家集団であり、スイッチサイエンスは、専門学校や高専など向けにハードウェア・モジュールなどを開発・提供している。創業者で代表のの浅谷治希氏の話によれば、これらの出資者との関係は、すべて事業シナジーを考慮したものであるという。

LITALICO は発達障害の子供支援をする会社だ。自分の子供の発達障害について、親は気づかないか認めたがらないケースが多い。結果的に学校の先生が最初に気づく。SENSEI NOTE は学校の先生に使われているという点で、シナジーが考えられる。LITALICO は、パーソナルモビリティ開発のWHILLに出資している

リバネスは、ミドリムシのユーグレナとのプロダクトの共同開発などでも有名だ。我々はリバネスと理科の先生にアプローチできるプロダクトを開発している。来年にはリリースできる予定だ。

スイッチサイエンスとの関係は、SENSEI NOTE が将来的にハードウェア領域に乗り出すときのことを考えたもの。(浅谷氏)

現在 SENSEI NOTE のユーザ数は約8,000人、絶対数は大きくないが、教師や教員志望者に特化したコミュニティを作り上げている点で存在意義は大きい。月間アクティブユーザ数(MAU)は70%、投稿された質問には98%の確率で他のユーザから回答が寄せられ、一つの質問あたりの平均回答件数は7件と高い数値を示している。

SENSEI NOTE ビジネスモデルの確立にあわせ、運営元である LOUPE の業界内での認知度も高まり、教育系の企業などからのコンサルティングの依頼も増えてきた。あくまでプロダクト開発優先で事業を進めるとのことだが、彼らが掲げる一つのロールモデルは、デザインコンサルタンシーの IDEO であり、「LOUPE は教育サービス界の IDEO を目指したい」と浅谷氏は語る。

今回調達した資金を使い、LOUPE はエンジニアや広報の人員を採用し、開発体制や会員獲得のしくみを強化するとしている。

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