オーストリア最大のスタートアップ・カンファレンス「Pioneers Festival」が2016年には初のアジア進出、3月23日には日経との共催により、東京で Pioneers Asia が開催されることが明らかになった。これと歩調を合わせる形で、東京ではメンタリング・プログラム「Pioneers Dojo」が展開される予定で、11月7日のプログラム開始に先立ち、エントリするスタートアップの募集が開始された。このプログラムでは、5ヶ月間におよぶメンタリングの後、デモデイが3月12日に設定されており、優秀な成果を収めたスタートアップには、Pioneers Asia の会場においてサービスを披露する機会が提供される。
Pioneers Dojo はもともと Pioneers Academy という名前で、Pioneers Festival の一部として経験が豊富ではない起業家やスタートアップにメンタリングを提供するイニシアティブとして機能してきた。Pioneers がアジア進出するのを機にブランドを改め、東京をはじめとするアジアから、オーストリアを中心とするヨーロッパへと進出するようなスタートアップを増やしたいという意気込みから、Pioneers Dojo にリブランドされることとなった。
メンターを務めるのは次の方々だ。
- Frédéric Peyrot 氏(Japan Venture Show)
- 木村忠昭氏(アドライト)
- 田所雅之氏(Fenox Venture Capital)
- 深田浩嗣氏(Sprocket)
- Daniel Heffernan 氏(Stripe Japan)
- Christiane Brew 氏
- Eli Lyons 氏(Bisiu)
- 藤井悠夏氏(Famarry)
- Vickie Paradise Green 氏(Paradigm)
- 渡邊ベンジャミン広司氏(96プロブレムズ)
- Dave Branson Smith 氏(96プロブレムズ)
東京で Pioneers Dojo をリードするのは、Orange Fab Asia の運営でも知られる Orange Labs Japan でビジネスアナリストを務めるFrédéric Peyrot 氏だ。彼は2週間に一度のペースで、日本の起業家のインタビューを世界に発信するポッドキャスト・プログラム「Japan Venture Show」を手がけている。
日本では、インキュベータやアクセラレータがメンタリングを提供し、そのバッチの修了時にデモデイでメディアや一般ユーザに成果を披露するケースが一般的だったが、ヨーロッパや中東のスタートアップ・カンファレンスの事例を見ていると、ピッチ・コンペティションに先立って、メンタリング・プログラムが提供されるケースが増えている。トレーニングの機会にあふれるシリコンバレーは例外として、世界の多くのスタートアップ・コミュニティでは、スタートアップがサービスを露出するショーケース・イベントが増える一方で、肝心の新生スタートアップが増えないという問題に直面しているからだ。
今後、メンタリングやインキュベーション、ショーケース・イベントがタグを組み、セットで提供されることは多くなるだろう。
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