顧客管理テクノロジーによって変化するマーケティング担当の役割ーーマーケと営業をつなぐコツとは?

Vik Singh氏はInferのCEOである。Inferを設立する前は、Sutter Hill Venturesの客員起業家であった。それ以前は、ひと月あたり10億クエリ以上のオープンリサーチプラットフォーム、Yahoo BOSSの作成、設計に携わっていた。2009年、彼はサーチへの貢献からMITのTechnology Reviewに35人のイノベーターの一人として掲載された。

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via Flickr by “Clive Darra“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

マーケティングと営業の境界が曖昧になりつつある。営業担当者はTout、Yesware、Sidekick、Outreachなどの新しい販促ツールを利用しており、四半期ごとに新ツールが発表されているように感じられる。

これらの専用アプリが非常に洗練されてきたことで、営業担当者が独自のキャンペーンを行い、マーケティング自動化を回避できるようになっている。こうしたアプリを活用して、チームはパーソナライズやコントロール、1対1のコンタクトやシンプルなプレーンテキストメッセージの利用、後のフォローをしっかりできるようになり、包括的な通常のマーケティングブラストと比べて反応率を上げるのに役立っている。

市場開拓(GTM)技術スタックの拡大に従って、営業担当はマーケティングを自分で行えるようになり、マーケティング担当は顧客を得るための導入部分の仕事をしなくていいと言われるようになっている。

販売促進 vs マーケティング自動化

新しい営業用アプリには、主に2つの分類がある。eメール追跡と作動ワークフローだ。通常は、どちらもGmailに追加されるGoogle Chromeの拡張機能として提供されているが、ほとんどのツールは追跡カテゴリに属している。これらのアプリにより、営業担当は、送信したeメールや添付資料、リンクなどをクリックした時間を知ることができる。しかし、Outreachなどの多くのアプリはワークフロー型になってきており、マーケティング自動化の領域へ切り込んできている。これらのアプリは営業担当者が自分独自のテンプレートを作成したり、電話、LinkedIn、eメール、Twitterなどの営業手法を行う順序の計画を作るのに役立つ。

また、これらのツールはeメール送信や営業担当による顧客への連絡さえ自動化するもので、各段階においてどのような行動を取るべきかを明確にしてくれる。処理手順を決めたり、営業担当を教育したりするのに非常に役立つものだ。

結果として、顧客は営業担当からより一層パーソナライズされたeメールを受け取るようになっている。テキスト中心のeメールは、バナー広告や画像付きで綺麗に装飾された一斉送信eメールよりも効果的だ。これは、メールボットよりも人と話をする方が安らげるからだ。HubSpotによると、独自のA/BテストではHTMLを利用すると実際にeメールの開封率が25~37%ほど下がったという。

営業とマーケが足並みをそろえるための5つのコツ

これらの開発ツールは、営業とマーケティングの格差を広げるだけだろうか?多くのGTMツールを利用できることに本当に意味があるのだろうか? そして、営業かマーケティング、どちらのチームがこれらのツールを所有、管理するべきなのか? 営業チームがマーケティング自動化に近寄りつつあるので、ここで営業とマーケティングが足並みをそろえるためのコツをいくつかシェアしたい。

1.マーケティングと営業の目標を明確にする
結局は、こうした技術的な変化のすべては、事業の収益を伸ばすという共通の目標につながっている。営業とマーケティングの目標を密接に揃えようとする会社は増えてきており、私はマーケティングが営業と収益額を共同管理しているケースさえ見てきた。両グループがリクエストに応えるよう回答率をさらに上げたいと思っている場合や、営業からの個人宛てのメッセージの方が一斉送信のマーケティングメールよりも多くの回答が得られる場合は、マーケティングはこの変化を推進するべきだ。

2.マーケティングの役割を明確化する
営業とマーケティングの管轄を明確にすることが重要だ。優れた企業は彼らの責任を明確化しており、マーケティングはメッセージやコンテンツの作成に集中する一方で、営業は会社の声の役割を担っている。営業担当はマーケティング資産を顧客への営業活動で試し、今後作成するコンテンツへの情報提供としてフィードバックを提供するべきだ。マーケティング担当は情報伝達の責任は担わず、代わりに、営業担当が営業をしやすくなる仕組み作りに力を注ぐ必要がある。御社のGTMチームがこの役割調整で遅れをとっているなら、メッセージ管理を改善し、営業担当がメッセージを見落とすリスクを少なくできるよう全体のコミュニケーションを強化すると良いだろう。

3.役割分担手法を採用する
マーケティング担当は、これまで何十年も担当してきたお得意の将来予測を営業担当のために行うべきだ。マーケティング担当がこのような予測を持ち、営業担当に伝えるのは理にかなっている。そのためマーケティング担当は、将来市場計画及び予想管理のために組織展望区分、テクノグラフィック、行動信号などを利用して役割分担をする必要がある。この手法を使えばターゲティングの精度を向上させ、顧客とのエンゲージメントを増やし、コンバージョン率を上げられる。そして、多くの営業チームにありがちな直感や精度の低い道具に頼る必要もなくなる。

4.専門性を発揮する
もちろん、見込み客へのアプローチが滞ってきたら、マーケティング担当は彼らの心に響くパーソナライズ計画を提供できるようにすべきだ。数字や目標、より多くの利益が見込める顧客に集中しがちな営業チームとは違い、マーケティング担当は戦略的で長期的な手法を取ることができる。また、彼らはクリック数やウェブ上での行動データをより詳しく見ることが可能で、古い顧客を呼び戻せるようなコンテンツに最も通じている。そしてより大きな動きの少ない見込み客グループを管理しながら、手ごたえのありそうな顧客を営業担当へ戻せるよう顧客をモニタリングするべきである。

5.主要なデータの中心的なハブを作る
CRMやMAPシステムの価値は、もはや自動化やワークフローからのみ生じるのではなく、中心となるデータから生じると強く言いたい。現在の環境下では、顧客データの管理には、SalesforceやMarketoなどのコンテンツ管理システムやGoogle Analyticsといった新しい販促ツールがしばしば利用されている。全てのユーザのクリックに関するデータが一つの場所から取り出せることは重要だが、多くのデータが異なったアプリのサーバーにあるため、これは以前より難しくなってきている。

推奨できる方法としては、全ての関連データ点をCRMへ引き出したり、そのデータを常時、営業とマーケティング担当が見ることのできる信頼できるソースとして利用する方法がある。既に閉鎖されているデータをだまし取る営業開発プラットフォームには注意してほしい。それよりも、Salesforceなどに十分に書き込めるツールの利用を考えてほしい。そうすることで、業務報告において一つの主要なシステムで記録を維持できる。

企業は、マーケティング担当ができる限りこのデータを管理できるようにするべきだ。そうすれば、マーケティング資金をどこに投資すべきかを学び、区分化することができる。御社のマーケティングチームがスタックの全情報を管理する場合は、関係者や顧客について知る必要のあることを全て知り、理想的な顧客プロフィールを作成し、関連した予測データを営業担当に渡すことができる。

一歩先へ

これらの販促ツールはまだ日が浅いということも忘れてはいけない。勝者と敗者が表れ、企業統合やさらには新しいプラットフォームも出現するだろう。今日では様々なツールが存在し、異なったサーバーが御社の顧客や予測データを保存していることを特に考えると状況は扱いにくくなっている。

目標を固め、スタックを一つにし、どの部門がどのデータとワークフローを担当するのかを決めれば、御社のGTM文化や対象顧客は、どんな新ツールが現れたり、それらがすぐに消えたとしても無傷でいられるだろう。これこそが、市場力学が進化しても市場の先頭に立っていられる最良の方法だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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