オンライン病気事典「MEDLEY」、オンライン通院システム「CLINICS」、医療介護の求人サイト「ジョブメドレー」等のサービスを展開するメドレーが、2016年6月2日Facebook Messenger上にて、チャットで症状から関連性の高い病気や対応する病院を探せる「症状チェッカーbot」をリリースした。
メドレーが運営するオンライン病気事典 MEDLEY には、「症状チェッカー」機能が用意されている。自分の症状や年齢、性別といった情報を入力していくと関連性の高い病気や対応する病院を探すことができる機能だ。
「症状チェッカーbot」では、この機能をFacebook Messenger上のチャットbotで提供する。ユーザは、「めまいがする」などの自然文を入力すると、「ほかにこのような症状がなかったか」「めまいの様子はどのようなものか」など、病気を絞り込むための質問がbotから返ってくる。
複数の質問に回答していくと、MEDLEY に登録されている 1400 以上の病気の中から、関連性の高いものが表示される。表示された回答の「この病気について知りたい」「関連病院/クリニックを探す」ボタンを押すと、MEDLEYのサイト上に用意されている、病気についての詳しい情報や対応する近隣の医療機関を探すことができる。
辞典として情報が掲載されていても、なかなか自分の症状から関連する病気を見つけることは難しい。対話形式で、少しずつ関連する病気が絞りこまれていくチャットbotは、既存サービスと相性が良さそうだ。
「医者は本当は、症状がめまいだったら耳鼻科にきてほしいし、頭痛であれば神経内科にきてほしいんです」とメドレーの医療情報責任者であり、医師でもある沖山翔氏は語る。症状によって行くべき適切な診療科は異なる一方で、その知識は人々には浸透していない。「チャットbotで適切に誘導できたら」と同氏は言う。
医師も専門とする領域の違いによって、判断にバイアスがかかってしまうこともあるし、1500の病気すべてをすぐに思い出せるわけではない。「チャットbot」は網羅性や客観性という点で、医師をサポートするツールとしても使うことができそうだ。
オンライン病気事典「MEDLEY」にとって、「症状チェッカーbot」は蓄積してきた膨大な量のデータに、ユーザがアクセスしやすくするためのチャネルのひとつだといえる。今後は、ユーザからどんなメッセージが送られてくるかといったデータを得ながら、改善を重ねていくという。
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