本稿は、「Monozukuri Hub Meetup」を主宰する Makers Boot Camp でインターン中の Chi Chia Huang(黃麒珈)氏による寄稿を翻訳したものである。オリジナルはこちら。
Makers Boot Camp は京都を拠点とするハードウェアに特化したスタートアップアクセラレータである。本稿における写真は、写真家の逢坂憲吾氏による撮影。
天気に恵まれた9月12日、MTRL Kyoto では参加者がビールで喉を潤しながら、Kpnetworks の CEO 山本直延氏のプレゼンテーションで Monozukuri Hub Meetup が幕を開けた。アクセンチュアのオープンイノベーション・イニシアチブのシニア・プリンシパルで、このミートアップの司会を務めた坂井田大悟氏のプレゼンテーションに引き続き、イギリス政府国際貿易省のテクノロジースペシャリストの John Kat 氏は、政府がスタートアップやエコシステム支援に何ができるかについての考えをシェアした。最後のスピーカーを務めた徳田貴司氏はこの日、自身が創業し CEO を務める KEIGAN の創業記念日だった。

山本氏は Kpnetworks のビジネスモデルについてプレゼンテーションし、スタートアップ・エコシステムにおけるアクセラレータ・プログラムの重要性について語った。彼は、複数のアクセラレータでの自身の経験について語った。

坂井田氏は、アクセラレータとインキュベータの違いについて語った。我々はこの2つのプログラムのコンセプトを、非常に明確な説明で理解することができた。アクセラレータは数ヶ月程度の短期間のプログラムであることが多く、インキュベータは1年〜3年にわたる長期間のプログラムとなるケースが多い。彼は、シードステージにあるスタートアップも(長期間の)インキュベータに参加し、また、アーリーステージにあるスタートアップも(短期間の)アクセラレータに参加することを考えてみるよう提案した。彼は、日本のスタートアップ・エコシステムに見せる最新の数字を披露し、そこには成長機会がまだ存在することを指摘した。

Kat 氏は、ネットワーキング、資金調達、経営、マーケティングなど、スタートアップが抱える共通の困難を克服するためのアイデアを共有してくれた。彼は、スタートアップやイノベーションを支援するために、イギリス政府が学術界の研究者と業界エキスパートをつなぐ素晴らしいプログラムを始めていることを強調した。

徳田氏は、彼のビジネス経験からスタートアップにいくつかのアドバイスをし、政府との協業機会を模索するよう提言した。
このパネルディスカッションでは、プレゼンターたちは、調達した資金の管理方法や、投資家に投資してもらえるよう説得する方法については、それぞれ異なる意見を披露した。
Kat 氏が興味深いコメントをした。
複数のベンチャーキャピタリストや投資家と会った後、彼らの話によって、あなたは襟を正されることになるだろう。投資家を説得しようとする前に、まず、投資から断られた理由を理解するべきだ。つまり、あなたのビジネスモデルが未完成だということだ。間違いを見つけ、それを正し、そして再び投資家を探せばいい。
この素晴らしいミートアップを開催してくれた、Makers Boot Camp と京都市役所に感謝したい。次回開かれる、10月12日の Monozukuri Hub Meetup が待ち遠しい。次回イベントは、ハードウェアスタートアップの失敗談を共有する「スタートアップのものづくり」がテーマだ。
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