中国のURWork(優客工場)、5,800万米ドルのシリーズBラウンドを終えてコワーキングスペース界のユニコーンに

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URWork(優客工場)
Image credit: URWork(優客工場)

中国でコワーキングオフィススペースを展開する URWork(優客工場) は、少なくとも時価総額でアメリカの同業 WeWork に追いつくための一歩を踏み出した。URWork  は本日(原文掲載日:1月18日)、シリーズ B ラウンドで時価総額70億人民元(10.2億米ドル)で4億人民元(5,800万米ドル)の資金を調達したと姉妹サイトの TechNode(動点科技)中国版が伝えている。

この時価総額は、160億米ドルもの価値を持つ WeWork とは比較にならないかもしれないが、 URWork はこれで中国コワーキング業界初のユニコーンになった。

このラウンドに投資したのは、Alibaba(阿里巴巴)傘下 Ant Financial(螞蟻金融)関連の資金管理会社 Tianhong Asset Management(天弘基金管理)のほか、Junfa Group(俊発集団)、有名ビジネススクールの卒業生からなる Shanghai Chuanghehui(上海創合匯基金)、Tianming Shuangchuang Technology(天明双創科技)、Dahong Group(大宏集団)である。他にも、Sequoia Capital China(紅杉中国)、ZhenFund(真格基金)、Sinovation Ventures(創新工場)といった名立たるベンチャーキャピタル、一流どころの投資家も参加した。

現時点で、同社は6回の資金調達ラウンドを終え、調達資金総額は12億人民元(1億7,500万米ドル)を超えた。

URWork は2015年4月、中国の不動産コングロマリットVanke Co., Ltd(万科集団)前副社長の Mao Daqing(毛大慶)氏により設立された。共有オフィススペースのスタートアップである同社は、実スペースを提供する以外にも、金融アシスタントプラットフォーム、人材サービス、スタートアップアクセラレーションプログラム、スペースデザインといったあらゆるサポートサービスに関わるエコシステムを積極的に構築している。

中国の12都市でサービスを展開しており、ユーザ数1万5,000人の同社は、2016年下半期にシンガポール、ロンドン、ニューヨーク、台湾で開始した国外展開に向けた準備を進めている。

同社声明によると、今回獲得した資金は国内および国外でのスペース開設、メンバー企業との事業協力推進、サポートサービスの改善と標準化、スペース内でのモバイルおよびスマートハードウェア採用のために活用されるという。

ミレニアル世代の労働参加や政府からの支援のおかげで中国では近年、コワーキングスペースの一大ブームが起きている。マーケットのブームを資本化するために、このセクターに資本が流入している。後続のコワーキングスタートアップ nakedHub(裸心社)は昨年末、国外展開に向けた新たな資金を獲得した

中国のコワーキングスタートアップがグローバル化に向けた計画を立てている一方で、外国の同業他社は中国進出に向けた動きを進めている。WeWork は昨年、アジアでの事業拡張を加速するために、4億3,000万米ドルをかけて上海に初のコワーキングスペースをローンチした。オーストラリア最大のスタートアップハブであるFishburners も中国に進出している

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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