中国のバイクシェアリング(自転車レンタル)ブームを支える、天津の自転車製造工場に潜入(ビデオ)

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Image credit: TechNode(動点科技)

増加の一途を辿る、そして、選り好みをする中国のバイクシェアリング(自転車レンタル)を使う人々にとって、似たような自転車の中からどれを選ぶかを決める大きな要素の一つは、アクセスのしやすさだ。サービスが使えなければ、そもそも、そのサービスについて語るユーザ体験も存在しない。したがって、自転車レンタルサービスを提供するスタートアップにとっては、自分たちの主張を通すために競争する中で、スピードがすべてということになる。

この理屈を主張するプレーヤーの一つが、中国国内のみならず国外へも積極的に進出していることで知られる自転車レンタルユニコーンの ofo(小黄車)だ。同社のトレードマークである明るい黄色の自転車は夜通し街に溢れているが、これらの自転車がどこで作られ、どこからやって来るのかを考えたことがあるだろうか?

TechNode(動点科技)は、中国最大の自転車製造地域の一つである天津の、Flying Pigeon(天津飛鴿自行車)の工場を訪問する機会を得た。

Flying Pigeon は、80年以上の歴史を持つ中国で評判の高い自転車ブランドだ。同社は、新興企業の ofo が事業を始めるのと共に取引を開始し、昨年12月から今年3月までの4ヶ月間で、ofo 向けに80万台以上の自転車を製造した。ofo 向けの自転車生産ラインは年間約500万台の自転車を作り出すことができる。Flying Pigeon のマーケティングマネージャー Huang Shuo 氏は、1日あたり2,000台、つまり、15秒に1台の割合で自転車が生産されていると話した。

Huang 氏によれば、ofo 向け全ての自転車が天津で製造されているわけではないそうだ。

ofo からは毎週、地域毎の需要に応じて自転車の注文があります。我々には中国全国に地方工場や提携工場があるので、注文に応じて必要な地域で自転車を製造しています。もちろん、我々が製造する自転車は、工場の場所に関係なく、同じ基準を満たしています。

ofo の注文は、我々の全社生産能力の3分の1を占めています。残りの生産ラインは、よりハイエンドな自転車、スポーツバイクなどを製造しています。

自転車500万台というのは小さな取引ではないが、ofo のシニアバイスプレジデントである Nan Nan 氏によれば、これだけの取引をしても Flying Pigeon は ofo のトップ10パートナーの一社に過ぎない。Flying Pigeon の他にも、北京を拠点とする ofo は今年初め、自転車メーカーの Fushida(天津富士達自行車)と年間1,000万台自転車製造に関する戦略的提携を締結した。

ofo の堅調なハードウェア需要は、自転車製造業界における市場の急騰を示している。これは、ofo や競合の Mobike(摩拜単車)に加え、小規模なプレーヤーではあるが Bluegogo(小藍単車)や HelloBike(哈羅単車)など一連の自転車レンタルサービスなどが後支えしている。自転車レンタルのブームが、斜陽産業であった自転車製造業界に新しい息吹をもたらしたと言っても過言ではないだろう。

製造メーカーは互いに生産能力を高めようとする中で、工場では自動化と技術に限界がある。自転車部品の多くは人の手で組み立てられている。我々が訪問した工場では、一つの組立ラインに300人を超える労働者が働いていた。

市場急騰は、短期間に過熱する業界を加速できるだけのホットな資金をもたらすかもしれないが、市場のブームが去り始めたときに、継続的な発展を支え続けることはできない

駐輪スペースを持たないレンタル自転車が、特に大都市で都市管理に問題をもたらす原因となった現在、自転車レンタルブームの初期の頃を支配した、自転車がどこでも使える便利さは、その魅力を失いつつある。

生産工場がより高い生産能力を目指しているのとは対照的に、どうやって必要としている場所に必要な量の自転車を供給するか、どうやって損傷率を下げるか、どうやってより効率良く壊れた自転車を修理するかは、より喫緊の課題である。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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