中国コワーキングスペースのユニコーンURWork(優客工場)、ヘルスケア大手Beijing Aikang Group(北京愛康集団)から3,000万ドルを調達

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Image credit: URWork

中国のコワーキングユニコーン URWork(優客工場)は本日(原文掲載日:7月4日)、Beijing Aikang Group(北京愛康集団)から戦略的株式投資として2億人民元(2,941万米ドル)を調達したことを発表した。顧客サポートサービスのエコシステムを拡充するためとしている。Aikang Group はこれまで20年以上に渡り、ヘルスケア、金融、ホスピタリティ、不動産に投資しており、同グループはこういった旧来のセクターからのリソースを活用して「高度にイノベーティブで専門分野に特化した、サービス指向のコワーキング体験」を完成させ、2018年前半までにサービス展開したいとしている。

URWork は今回の投資以前にも、2015年4月の発足以来、合計12億人民元(1億7,500万米ドル)に上る6回のラウンドの資金調達と1件の合併を行っている。

設立者の Mao Daqing(毛大慶)氏によれば、URWork の年間収益はおよそ4億人民元(5,850万米ドル)で、75%はオフィススペースのレンタルによるもの。なお、氏は中国の不動産コングロマリット Vanke Co., Ltd.(万科)の元役員でもある。

Mao 氏は現地メディアへのインタビューでこのように語っている。

これらははっきりとした収益ですが、他にも見えない部分での収益が多くあります。

氏が指しているのは、金融、人材、ヘルスケアなどの付加価値商品から生まれた25%の収益だ。Aikang との戦略的投資パートナーシップでこれらの事業が拡大するものと見られる。

URWork は現在、中国24の都市で2,400社にサービスを提供しており、2016年後半には海外展開に乗り出した。シンガポール、ロンドン、台湾、ニューヨーク市にコワーキングスペースを開設している。ニューヨークはすでに市場の競争は激しく、アメリカの競合 WeWork が独占的となっている。

中国でもコワーキングのユニコーン2社の競争が過熱している。1年以上前から囁かれていた噂を認める形で URWork が New Space(洪泰創新空間)との統合を発表し、その後間もなく、WeWork 側も中国の投資企業らから4億3,000万米ドルを調達している。

独占を目指しているのではありません。ちょうどホテル業界のように、ある企業は成長し、ある企業は小企業に留まるというだけのことです。(Mao 氏)

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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