筑波大発の空間知能化研究所、Beyond Next Venturesなどから1.9億円を調達——業務用の水中ドローンの開発を加速、年内にレンタル開始へ

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水中を探査するロボット(水中ドローン)の開発・製造を行う空間知能化研究所は21日、リードインベスターである Beyond Next Ventures三井住友海上キャピタルSMBC ベンチャーキャピタルフリービットインベストメントから総額1.9億円の資金調達を実施したと発表した。今回の資金調達の実施により、同社では水中インフラの維持・管理市場向けに業務用の水中ドローンの普及を加速、2017年11月から水中ドローンのレンタルサービスを開始、来春には販売を開始するとしている。

空間知能化研究所は、筑波大学第三学群工学システム学類出身の伊藤昌平氏(現・代表取締役)と、筑波大学教授の中内靖氏(現・取締役会長)が2014年に共同創業。業務用ドローン、中でも、市場ニーズの高い水深300mまで潜行可能な水中ドローンの開発・製造に特化している。一般的に潜水士が業務で潜行できるのは約40m位までであり、より深く潜る必要があるときには遠隔無人探査機(Remotely Operated Vehicle, ROV)と呼ばれる、操作が難しい高価な機材が使われるが、ダムや港湾等の水中インフラ長寿命化を見据えた維持・管理の機運が高まる中、空間知能化研究所ではこの市場に水中ドローンを普及させたい考えだ。

空間知能化研究所が来春にリリース予定の水中ドローン「SPIDER」は、8つのスラスターを持ち、船上の PC とテザーケーブル1本で接続される。操作はゲームパッドで行い、300mの潜行性能を持ち、バッテリ駆動で約4時間の稼働が可能。最大の特徴はソフトウェアにあり、深度・姿勢を自動で維持できる機能や、画像処理による機体の位置保持機能を実装する。このため、これまで困難だった潮流等の水の流れがある環境での調査をより簡単に実施できるようになるとしている。

Via PR Times

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