Baidu(百度)、自動運転技術向けに100億人民元(約1,700億円)のファンド創設を発表——〝自動運転版Android〟のApollo、新版を公開

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オープンソースコードを特徴とし「自動車業界の Android」として知られる Baidu(百度)の自動運転車プラットフォーム「Apollo(阿波羅)」が初のアップデートを実施した。自動運転に向けた動きを加速し、自動車企業とネット企業の協力を促すよう設計されたこのプラットフォームは、7月に北京で初めて開催された Baidu の AI デベロッパーカンファレンスで発表された。そこで TechNode(動点科技)は、同社の自律走行運転システムについて紹介した。

Baidu は、自社だけのものでなくオープンソースのエコシステムを確立することにより、3~5年で中国を自律走行のリーダーにする動きを加速したいと考えている。

Baidu の自動運転部門でシニアプロダクトマネージャーを務める Lei Ma(馬磊)氏は、7月のローンチの場で TechNode に語ってくれた

一般的に、中国と言えばなんでも1つのソリューションです。WeChat(微信)をみてください。そこには1つのソリューションしかありません。Didi(滴滴)も1つのソリューションです。

Apollo が自動運転の1つのソリューションになってほしいと考えています。

ローンチ以降、1,300を超える企業が Apollo のコードをダウンロードし、約100社の企業が Apollo のウェブサイトを通じてオープンデータを申請したと9月20日の会社声明の中で述べられている。

Apollo 1.0 上に構築された Apollo 1.5 は、障害物検知、走行プランニング、クラウドシミュレーション、高解像度(HD)マップ、エンドツーエンドのディープラーニングといった5つの追加的なコア機能が利用できるようになり、自律走行運転の開発加速に向けてデベロッパーやエコシステムのパートナーにより包括的なソリューションを提供できます。

Baidu は会社声明の中でそう説明している。

同時に、100億人民元(約1,700億円)相当の Apollo 基金創設も発表した。これは、今後3年間で100の自動運転プロジェクトに投資を行うものだ。

Baidu は中国国内外で企業提携を加速させている。7月には Microsoft が Azure を活用してクラウドインフラサービスを中国国外にいる Apollo のパートナーに提供すると発表した。それ以降、Apollo は Hyundai Motor(現代自動車)、ROS、esd electronics、Neousys Technology のほか、Momenta や iDriver+ Technologies といった自動運転関連スタートアップを含む70社と提携している。

Baidu は同時に、LiDAR(レーザー画像検出と測距)センサーメーカーの Velodyne のほか、自律テクノロジーに関する教育とコンペを行っている Udacity とも協業していく予定だ。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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