人工知能と神経科学ゲームを活用したジョブマッチングを提供するPymetrics、シリーズAラウンド二度目の調達で800万米ドルを獲得

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Pymetrics 共同設立者兼 CEO Frida Polli 氏
Image Credit: Pymetrics

人工知能と神経科学ゲームを活用して求職者と最適な仕事をつないでくれる Pymetrics が本日(9月20日)、800万米ドルのラウンドを完了したと発表した。Jazz Venture Partners がこのラウンドをリードし、新規投資家の Workday Ventures や、前回ラウンドは不参加だった Khosla Ventures、Randstad Innovation Fund、BBG Ventures などの投資家も参加した。

ニューヨーク市を本拠とする同社は学歴よりも認知・感情機能に重点を置いており、求職者を一連の神経科学ゲームで評価している。ゲームにはバーチャルな金銭取引やキーボードクリックなどがある。完全な評価結果を受け取るには求職者は少なくとも12個のゲームを完了する必要がある。

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それを受けて、Pymetric の人工知能は結果を分析し、求職者のプロファイルを企業の業績優秀者のプロファイルと比較するという。

Pymetrics の共同設立者兼 CEO の Frida Polli 氏は VentureBeat に宛てた e メールで次のように述べている。

当社は高密度な行動データを様々な役職で成功しているプロフェッショナルから収集しており、マシンラーニングを活用してどんな特徴が成功するプロフェッショナルと普通の人を分けるのかということについて各種モデルを構築しています。

同サービスは求職者には無料だ。利用企業は、同プラットフォーム上で人材を選別・採用するカスタムアルゴリズムの構築に対して課金される。また、企業はサービスの利用にもグレード別の年次サブスクリプション料金を支払う。

Pymetrics によれば、世界で50社を超える企業が同プラットフォームを現在利用中で、顧客には Unilever や Accenture などがいるという。求職者の方は、50万名を超えるユーザの登録がある。

特定の人工知能アルゴリズムにおけるバイアス(偏見)の問題について聞いてみると、Polli 氏はこのように回答した。

当社のアルゴリズムからは人口統計的データを除外しており、さらに統計ツールを利用して各種モデルに残留したバイアスを全て排除するようにしています。

Polli 氏はまた、CEB-SHLIBM Kenexa などの現行レガシープラットフォームを競合だとしている。しかし Leap.aiTeamableBeameryMya Systems といった他のスタートアップ各社も人工知能を活用したジョブマッチングに取り組んでいるという。

800万米ドルの投資に加え、Pymetrics は The Rockefeller Foundation からの助成金も受けている(金額は非公開)。同社はこの資金を活用して、失業中の若い世代が自身の過去の経験からは考えもしなかったような仕事に就けるよう支援していくという。

本日(9月20日)調達した資金はニューヨーク市、サンフランシスコ、ロンドン、シンガポールの事務所にまたがる従業員45名の人員拡大に活用される予定。

2013年に設立された同社はこれまでに計1,700万米ドルを調達している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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