東京都主催の「TOKYO STARTUP GATEWAY」、第4期デモデイを開催——小型機とパイロットのシェアサービスが最優秀賞に【ゲスト寄稿】

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本稿は、東京を拠点とする写真家でライターの Jerry Suppan 氏による寄稿である。オリジナルはこちら


Tokyo Startup Gateway は、若く起業家精神に満ちた人々と、テクノロジー、通信、交通、食料、環境などのジャンルで、世界的なインパクトをもって社会に貢献できるスタートアップのビジネスコンセプトを紹介するイベントだ。今年は東京タワー近くの新しい会場で開催された。

イベントの運営などを担当する、東京の NPO である ETIC. を通じ、このコンテストの参加者らは、自らの起業コンセプトを立ち上げる機会を求めて、11月18日に最終プレゼンテーションに臨んだ。

起業家からのビジネスコンセプトプランは2017年5月から受け付けられ、1,300件を超える応募があった。2017年7月から8月にかけ、最初の選抜で応募者は約180人にまで絞り込まれた。9月から10月には、2回目の選抜を経て候補者は約30人にまで絞り込まれた。そしていよいよ11月に最終段階を迎え、今回のイベントに参加する10名のファイナリストが選抜された。

審査員

受賞者を決める最終審査を行った4人の審査員は次の方々。

  • 東京大学 教授/産学協創推進本部 産学連携研究推進部長 各務茂夫氏
  • Tokyo Otaku Mode 共同創業者/CEO 小高奈皇光氏
  • Forbes JAPAN 副編集長 兼 WEB編集長 谷本有香氏
  • スマイルズ 代表取締役社長 遠山正道氏

ファイナリスト

10人のファイナリストの中から、採取的に4人が受賞者に選ばれた。

小幡重人氏

  • 最優秀賞:賞金100万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:誰でも小型機とパイロットをシェアできるプラットフォームを作り、空の世界も「所有から利用へ」移すことで個人で自由に空を使える世界を実現する。

橋本雅史氏

  • 優秀賞:賞金50万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:夢を医療や研究に生かしたり、夢で仕事のヒントを得たり、夢の中を自由に動き回り楽しんだり。そんな「見たい夢を見る」技術の開発を目指す。

Milme 氏

  • 優秀賞:賞金50万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:独立を希望する18・19歳を対象に、クリエータースキルや社会的基礎力、仕事を提供し環境的・経済的・精神的な自立を支援するシェアハウス。

玉城潤一氏

  • オーディエンス賞:受賞トロフィー
  • 事業概要:安全に設計されたカプセルでビルの高層階から目的地まで直線距離で移動。新しい都市の移動形態を提案。

他のファイナリスト

以下は、受賞には至らなかったものの、新しくイノベーティブで起業家精神に満ちたコンセプトの紹介すべく、多くの力を注いだファイナリストたちだ。

  • 井並頌氏……昆虫はいくつかの点で大変優れた食材である。この昆虫に遺伝子操作技術を適用することでより理想的な「食」を実現し、食料が必要な地域に提供したい。
  • 梅津円氏……扁桃体や脳科学的なアプローチにより、吃音症を改善するVRトレーニング教材の作成。吃音者の就労やキャリアにおける課題の解決を目指す。
  • 島根由佳氏……「ものづくりの現場に必要な機能性を持った作業着をつくる」×「IoT の技術によって得られたデータを活用する」ことで、技術者がより働きやすい世界に。
  • 長岡彩子氏……着物のシェアリングサービス。貸したいユーザーと借りたいユーザーをマッチング。着物ファンが安心して使いたくなるプラットフォームを提供する。
  • 永野将司氏……日本語教育業界のパラダイムシフトを実現し、日本に住む全ての外国人に安価で良質な日本語教育を提供することで言語難民のいない社会を実現する。
  • 山口将秀氏……就労移行支援事業所の立ち上げ、福祉事業所と企業のマッチングを広げていき、働き方や、障がい理解の促進と啓発を進めていく。

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