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「TOKYO STARTUP GATEWAY」第6期決勝が開催——終末期旅行支援、次世代ナースコール、学生ボランティアポータル、入院着サブスクが入賞

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東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2019」のファイナルが1日、都内で開催された。 TOKYO STARTUP GATEWAY はテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決などさまざまなジャンルにおいて、グローバルを見据えた起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人 ETIC. が運営事務局を担当して…

東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2019」のファイナルが1日、都内で開催された。

TOKYO STARTUP GATEWAY はテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決などさまざまなジャンルにおいて、グローバルを見据えた起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人 ETIC. が運営事務局を担当している。6回目を迎える今回は、2019年の4月からビジネスプランを公募。1,803件のプランが全国から集まり、約3割が女性から、高校生からも95件のエントリがあった。それらの中から選抜された10名のファイナリストによるプレゼンテーションが行われた。

「TOKYO STARTUP GATEWAY 2019」で、審査員を務めたのは次の方々だ。

  • 東京大学 教授/産学協創推進本部イノベーション推進部長 各務茂夫氏
  • 品川女子学院 理事長 漆紫穂子氏
  • 放送作家 鈴木おさむ氏
  • Mobility Service 代表取締役 中島徳至氏
  • ETIC. 代表理事 宮城治男氏

【最優秀賞】人生最期の「旅行」を叶える、医師の作る旅行会社 by 伊藤玲哉氏</h3>

副賞:トロフィー、100万円

日本では年間140万人が亡くなっていて、そのうち75%の人々は病院の天井を見ながら人生の最期を迎えている。残り少なくなった時間を、病床を飛び出して旅に出たいと考える人は多いが、いくつか理由でそれを実現することは難しい。病院側、すなわち医療提供側からは患者が旅の途中で体調が悪くなった場合に適切な支援ができないという心配があり、航空会社や旅行代理店は必要な準備がでできない、他の旅客に迷惑がかからないかなどの心配から断る傾向があるからだ。

医療には旅行業の知識が不足、旅行業には医療の知識が不足していると考えた伊藤氏は、その両方の業態の隙間を埋めるために「旅行医」というコンセプトを提案した。旅行前には適切な移動手段や宿泊先などでプランを作成したり、旅行中にはリモートで必要に応じた側面支援を提供する。伊藤氏自身、旅行医のコンセプト実現のため満を辞して大学病院を退職し、医療従事者や保険会社など累計2,500人と連携し事業を進めており、来年から東京を拠点の本格的に活動を開始する計画だ。

【優秀賞】ナースコールをパーソナライズし、医療現場を持続可能な場所へ by 澤田優香氏

副賞:トロフィー、50万円

緊急医療現場の看護師出身で、現在は外部からさまざまな病院向け支援を行っている澤田氏は、医師の約4割が「過労死ライン(健康障害リスクが高まるとする時間外労働時間を指す)」を超えて勤務する状況を余儀なくされており、看護師の約7割が医療現場からの退職を考えているという。医師や看護師などに働きやすい環境を作ることが必要と考えた澤田氏は、ナースコールの仕組みを変えることによる看護婦らの業務効率改善を提案した。

現在のナースコールはボタン一つのみであるため、緊急性が高い連絡と雑用の区別ができない。一般的に昼は4分に1回、夜は8分に11回かかってくるとされる呼出の対応に追われて、緊急性の高い対応が後手に回ってしまうことになりかねない。そこでナースコールの呼出ボタンをタブレットに置き換え、用件の選択肢を設けることで、看護師はナースコールを受けた段階で、対応の優先度を決めたり、適切な対応ができたりしやすくなる。用件により医療資格を持たない者でも対応できるため、業務の効率化や分業化につながる。

既存のナースコールの仕組みは既に多くの病院で導入済であるため、タブレットによるナースコールの仕組みは、産婦人科・小児科・整形外科など、タブレット操作に抵抗のない若年層の患者が多い病院(全国約1万施設)に、既存システムのアドオンとの形で提供したいとしている。クラウド電子カルテを提供する医療スタートアップのクリプラ代表である鐘江康一郎氏をアドバイザーに迎え、2020年には急性期病院(急性疾患・重症患者の治療を24時間体制で行なう病院)で実証実験を実施する計画だ。

【優秀賞】アプリと信用制度で学生が気軽にボランティアに参加できる社会に by 軍神未来氏

副賞:トロフィー、50万円

ファイナリストの中では唯一、コアメンバーが高校生で構成されるチームだ。大学入試においては、2021年度実施分からボランティアなど社会活動への参加も評価対象に組み入れられるようになる。一方で受験生は、多くある選択肢の中から、どの社会活動を選んでいいのかが分からない。彼らが最適な活動を支援する目的で開発されたアプリが「Lyglee」だ。

体験したことのない社会活動に足を踏み入れるのは容易ではない。このことから、Lyglee には一種のソーシャルネットワーキング的機能を持たせ、ある社会活動に参加したユーザがその経験についてレビュー投稿し、そこから刺激を受けたり触発されたりした別のユーザがその社会活動に参加するというポジティブなサイクルが生じることを期待している。

社会活動に参加した学生による評価、その学生を受け入れた社会活動の主催者による評価の、双方による相互評価の仕組みも取り入れる予定。ユーザの信用スコアの仕組みも用意し、ユーザが(入学先に提出できる)ボランティアスコアや参加証明書に変換できる機能の追加も視野に入れる。サービスローンチから5日間で100名がサインアップしたそうで、学生からの関心が高いことがわかる。

【オーディエンス賞】病は衣から。入院着を変え、高齢者と家族、地域の心を変える。 by 笈沼清紀氏

副賞:トロフィー

入院患者は病院指定の入院着の着用を義務付けられることが多いが、見た目に画一的で無機的な入院着に抵抗や不満を持つ人は少なくない。入院している患者のうち、女性高齢者の82%、男性高齢者の14%が不満を感じているという。そこで笈沼氏は、病院が必要とする基本機能を備えた、複数のタイプや色からなる入院着を開発。月額レンタル形式で高齢者をはじめとする入院患者に提供する。来年1月からオンラインテスト販売を開始し、2020年6月からは病院の売店や介護施設などで販売を開始する予定だ。

レンタル形式の入院着であるため、着用に抵抗があるユーザがいるかもしれないとの審査員から指摘があったが、ユーザベースを確保するためにレンタルサービスから参入するものの、将来的には、入院しながらもオシャレを楽しみたい高齢者のために、洋服をイージーオーダーできる病院や施設訪問型のブティックや出張サロンなども提供したいという。高齢者が病院や施設に閉じた存在となることなく、地域のさまざまな事業者が入院着という入口を通じて高齢者とつながるプラットフォームとなることを期待している。


入賞には至らなかったものの、ファイナリストに残った他の参加者は次の通り。

  • これ来てあそこで素敵な写真! 海外旅行専門ファッションサービス by 相坂沙織氏
  • 風で空気感をデザインする by 赤木謙太氏
  • 全国の子供たちの「生きる力」を伸ばす料理教室 by 一門真由美氏
  • 戦後最大の教育改革の中、高校生を探究へ導く「ディスカバ!」 by 今村亮氏
  • 町工場がアートの最前線へ! 日本の伝統を繋ぐアトリエサービス by 懸谷直弓氏
  • 次世代型の路面開発で舗装を緑原に変え、雪が積もらない世界へ by 山本慎之介氏
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東京都の「TOKYO STARTUP GATEWAY」、第5期デモデイを開催——ペット業界にトークンエコノミーを導入する「parnovi」が最優秀賞に

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Tokyo Startup Gateway(TSG)は、若く起業家精神に満ちた人々と、テクノロジー、通信、交通、食料、環境などのジャンルで、世界的なインパクトをもって社会に貢献できるスタートアップのビジネスコンセプトを紹介するイベントだ。12月1日、その決勝ファイナルが東京タワー近くにある STAR RISE TOWER で開催された。 TSG は今年のテーマを「THE GAME CHANGER …

左から:東京都知事 小池百合子氏、審査員の各務茂夫氏、最優秀賞を獲得した遠藤玲希央氏
Image credit: Tokyo Startup Gateway / ETIC.

Tokyo Startup Gateway(TSG)は、若く起業家精神に満ちた人々と、テクノロジー、通信、交通、食料、環境などのジャンルで、世界的なインパクトをもって社会に貢献できるスタートアップのビジネスコンセプトを紹介するイベントだ。12月1日、その決勝ファイナルが東京タワー近くにある STAR RISE TOWER で開催された。

TSG は今年のテーマを「THE GAME CHANGER ARISES. 起動セヨ。遊ビダセ。」と設定した。起業家からのビジネスコンセプトプランは2018年5月から受け付けられ、1,229件を超える応募があった。数回の選抜を」へて候補者が絞り込まれ、最終的に10名のファイナリストがこの日、決勝ファイナルに登壇しピッチした。

今回、受賞者を決める最終審査を行った4人の審査員は次の方々。

  • 東京大学 教授/産学協創推進本部イノベーション推進部長 各務茂夫氏
  • アクセルスペース 代表取締役CEO 中村友哉氏
  • meleap CEO 福田浩士氏
  • Waris 共同代表 米倉史夏氏

加えて、東京都知事の小池百合子氏もイベントに駆けつけた。

Image credit: Tokyo Startup Gateway / ETIC.

最優秀賞は、トークンエコノミーを導入することで、ペット業界でビジネスと倫理を両立させるアイデア「parnovi(ぱるのび)」を提案した遠藤玲希央氏が獲得した。遠藤氏は、審査員ではなくイベントに参加した700名あまりの聴衆の投票によるオーディエンス賞も獲得した。

遠藤氏は東京大学獣医学科内科研究室に籍を置く学生だ。トークンエコノミーを基盤としたペット系の口コミ情報プラットフォーム「parnovi」を企画・考案している。日本国内のペット関連サービス、店舗(ペットショップ、おもちゃ、ペットホテル、獣医など)の検索、ユーザレビューができるポータルサイトを構築し、サービスやレビューを投稿したユーザは独自通貨を受け取れるというもの。

実際に、一部のレストランレビューサイトなどでは、そのビジネスモデルから必ずしも中立的でない情報が提供されたり、ユーザ視点の評価機能が不十分であったりする問題も存在する。幼い頃から動物と触れ合う機会の多かった遠藤氏は獣医師になる道を目指し、彼の目の前にある社会問題をトークンエコノミーの力を使って解決しようとする姿勢が評価された。

<参考文献>

他の受賞者やファイナリストは次の通り。

Image credit: Tokyo Startup Gateway / ETIC.

【優秀賞】

  • 清水章矢氏  10分1,000円からの治療をしない予防歯科 Hakara
  • 丸山亜由美氏 アート&’デザインからワクワクできるヘルスケアをつくろう

【オーディエンス賞】

  • 清水章矢氏  10分1,000円からの治療をしない予防歯科 Hakara
  • 遠藤玲希央氏 トークンエコノミーでペット業界からビジネスと倫理を両立させる

【他のファイナリスト】

  • 伊勢川暁氏  AIで会議を短く創造的にする「minmeeting」
  • 稲葉可奈子氏 「子どもをのぞんでいる人が産める」当たり前のことが当たり前な世の中に!
  • 加藤洋平氏  もっと手軽にもっと美味しく!280年ぶりの「日本茶」革命
  • 齋藤佳奈氏  日本の衰退する伝統楽器「三味線」をCOOL JAPANへ!
  • 田ヶ原絵里氏 食べられないものがある31億人の外食を救うスマホオーダーアプリ
  • 東使勇樹氏  その方らしさに、深く寄り添った当て字の贈り物
  • 樋口雅範氏  次世代の教育インフラの構築による、教育格差の改善
Image credit: Tokyo Startup Gateway / ETIC.

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東京都主催の「TOKYO STARTUP GATEWAY」、第4期デモデイを開催——小型機とパイロットのシェアサービスが最優秀賞に【ゲスト寄稿】

本稿は、東京を拠点とする写真家でライターの Jerry Suppan 氏による寄稿である。オリジナルはこちら。 Tokyo Startup Gateway は、若く起業家精神に満ちた人々と、テクノロジー、通信、交通、食料、環境などのジャンルで、世界的なインパクトをもって社会に貢献できるスタートアップのビジネスコンセプトを紹介するイベントだ。今年は東京タワー近くの新しい会場で開催された。 イベントの…

本稿は、東京を拠点とする写真家でライターの Jerry Suppan 氏による寄稿である。オリジナルはこちら


Tokyo Startup Gateway は、若く起業家精神に満ちた人々と、テクノロジー、通信、交通、食料、環境などのジャンルで、世界的なインパクトをもって社会に貢献できるスタートアップのビジネスコンセプトを紹介するイベントだ。今年は東京タワー近くの新しい会場で開催された。

イベントの運営などを担当する、東京の NPO である ETIC. を通じ、このコンテストの参加者らは、自らの起業コンセプトを立ち上げる機会を求めて、11月18日に最終プレゼンテーションに臨んだ。

起業家からのビジネスコンセプトプランは2017年5月から受け付けられ、1,300件を超える応募があった。2017年7月から8月にかけ、最初の選抜で応募者は約180人にまで絞り込まれた。9月から10月には、2回目の選抜を経て候補者は約30人にまで絞り込まれた。そしていよいよ11月に最終段階を迎え、今回のイベントに参加する10名のファイナリストが選抜された。

審査員

受賞者を決める最終審査を行った4人の審査員は次の方々。

  • 東京大学 教授/産学協創推進本部 産学連携研究推進部長 各務茂夫氏
  • Tokyo Otaku Mode 共同創業者/CEO 小高奈皇光氏
  • Forbes JAPAN 副編集長 兼 WEB編集長 谷本有香氏
  • スマイルズ 代表取締役社長 遠山正道氏

ファイナリスト

10人のファイナリストの中から、採取的に4人が受賞者に選ばれた。

小幡重人氏

  • 最優秀賞:賞金100万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:誰でも小型機とパイロットをシェアできるプラットフォームを作り、空の世界も「所有から利用へ」移すことで個人で自由に空を使える世界を実現する。

橋本雅史氏

  • 優秀賞:賞金50万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:夢を医療や研究に生かしたり、夢で仕事のヒントを得たり、夢の中を自由に動き回り楽しんだり。そんな「見たい夢を見る」技術の開発を目指す。

Milme 氏

  • 優秀賞:賞金50万円と受賞トロフィー
  • 事業概要:独立を希望する18・19歳を対象に、クリエータースキルや社会的基礎力、仕事を提供し環境的・経済的・精神的な自立を支援するシェアハウス。

玉城潤一氏

  • オーディエンス賞:受賞トロフィー
  • 事業概要:安全に設計されたカプセルでビルの高層階から目的地まで直線距離で移動。新しい都市の移動形態を提案。

他のファイナリスト

以下は、受賞には至らなかったものの、新しくイノベーティブで起業家精神に満ちたコンセプトの紹介すべく、多くの力を注いだファイナリストたちだ。

  • 井並頌氏……昆虫はいくつかの点で大変優れた食材である。この昆虫に遺伝子操作技術を適用することでより理想的な「食」を実現し、食料が必要な地域に提供したい。
  • 梅津円氏……扁桃体や脳科学的なアプローチにより、吃音症を改善するVRトレーニング教材の作成。吃音者の就労やキャリアにおける課題の解決を目指す。
  • 島根由佳氏……「ものづくりの現場に必要な機能性を持った作業着をつくる」×「IoT の技術によって得られたデータを活用する」ことで、技術者がより働きやすい世界に。
  • 長岡彩子氏……着物のシェアリングサービス。貸したいユーザーと借りたいユーザーをマッチング。着物ファンが安心して使いたくなるプラットフォームを提供する。
  • 永野将司氏……日本語教育業界のパラダイムシフトを実現し、日本に住む全ての外国人に安価で良質な日本語教育を提供することで言語難民のいない社会を実現する。
  • 山口将秀氏……就労移行支援事業所の立ち上げ、福祉事業所と企業のマッチングを広げていき、働き方や、障がい理解の促進と啓発を進めていく。
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東京都主催の起業家育成プログラム 「TOKYO STARTUP GATEWAY 2017」がエントリー受付を開始

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東京都は11日、スタートアップコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2017」のエントリー受付を開始した。 TOKYO STARTUP GATEWAY は15歳以上40歳未満の都内の起業予定の人を対象にしたビジネスコンテスト。400文字の文章でエントリーが可能で、参加者はメンター制度の活用やビジネススクールの受講などの育成プログラムを受けることができる。 本イベントは、今回で4期…

東京都は11日、スタートアップコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2017」のエントリー受付を開始した。

TOKYO STARTUP GATEWAY は15歳以上40歳未満の都内の起業予定の人を対象にしたビジネスコンテスト。400文字の文章でエントリーが可能で、参加者はメンター制度の活用やビジネススクールの受講などの育成プログラムを受けることができる。

本イベントは、今回で4期目の開催となる。これまでに、ランニングコミュニティのプラットフォーム「RunTrip」や、コオロギ活用による食料問題の解決に挑む「ECOLOGGIE」をはじめ、多くのスタートアップを輩出している。

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募集期間は5月11日から7月2日までとなっており、今回は11月18日に決勝大会の開催が予定されている。

Source: TOKYO STARTUP GATEWAY

 

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東京都主催の「TOKYO STARTUP GATEWAY」が第3期のファイナルを開催——コオロギによる魚養殖のアイデアが最優秀賞を獲得

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東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」のファイナルが7日、都内で開催された。 TOKYO STARTUP GATEWAY はテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決など様々なジャンルにおいて、グローバルを見据えた起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人 ETIC. が運営事務局を担当している…

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東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」のファイナルが7日、都内で開催された。

TOKYO STARTUP GATEWAY はテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決など様々なジャンルにおいて、グローバルを見据えた起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人 ETIC. が運営事務局を担当している。3回目を迎える今回は、2016年の4月からビジネスプランを公募。1,000件のビジネスプランが集まった。それらの中から選抜された10名のファイナリストによるプレゼンテーションが行われた。

<関連記事>

「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」で、審査員を務めたのは次の方々だ。

  • ロフトワーク 代表取締役 林千晶氏
  • TomyK 代表 鎌田富久氏
  • 著述家/スプリー代表取締役 安藤美冬氏
  • サンブリッジ・グローバル・ベンチャーズ 代表取締役 Allen Miner 氏
  • 日本テクノロジーベンチャーパートナーズ 代表取締役 村口和孝氏(審査委員長)

【最優秀賞】昆虫「コオロギ」活用による食糧問題の解決 by 葦苅晟矢氏

副賞:トロフィー、100万円

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養殖産業においては、費用の約7割をエサ代が占めていると言われる。しかし、近年、エサとして使われる魚粉の値段が高騰しており、養殖業者の経営を圧迫している。葦苅氏が提案するのは、コオロギを養殖魚のエサとして活用しようというものだ。コオロギを擦り潰して粉末上にし、ペレット加工して提供することを計画している。すでに、養殖事業者の協力を得てテスト実証済。

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【優秀賞】社会へダイブ! ~医療セラピストが贈る障がい児就労教育~ by 岡野菜摘氏

副賞:トロフィー、50万円

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障害者は、困る前にまわりの人が助けてくれることが多いため、健常者に比べると失敗経験が少なかったり、アルバイト経験も無かったりするなど、圧倒的に社会経験が少ない。障害者に雇用機会を提供する企業も増えてきているが、雇用企業側と雇用される障害者との間にはギャップが残る。岡野氏のプランでは、障害者のスキルを適正かつ定量的に評価し、目標を設定することで障害者をトレーニング、提携先の企業に就職を促し、その企業内でのフォローアップにも加担する。

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【優秀賞】能動的かつ直感的なロボットで今までの情報端末の限界を超える by 東出風馬氏

副賞:トロフィー、50万円

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現在の情報端末には決定的な問題がある。自分が意図する操作をしないと必要な仕事をしてくれないこと、情報のアウトプットを画面に頼りすぎていることだ。東出氏が開発したロボット「Hako」には Raspberry Pi が搭載され、人の動きを読み取れる各種センサーが備わっている。電源を入れるだけで、さまざまなアプリケーションを楽しむこともできる。価格は3万円ほど。今後、クラウドファンディングを実施する予定だ。

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【オーディエンス賞】昆虫「コオロギ」活用による食糧問題の解決 by 葦苅晟矢氏

副賞:トロフィー

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内容については、上記の最優秀賞の項で記したため省略。


入賞には至らなかったものの、ファイナリストに残った他の参加者は次の通り。

  • 熟練の技が魅せるリアルジャパン!感動体験型マッチングサービス by 秋山智洋氏
  • ベジタリアン・チョイスのプラットホームになる by 川野陽子氏
  • ウェアラブルデバイスと人工知能による次世代型医療サービス by 清水滉允氏
  • 血筋を超えて世界の誰とでも家族みたいな経済的関係を作る by 杉浦純一氏
  • ToiTechを通じて開発途上国に衛生的で快適なトイレ空間を届ける by 田代尚己氏
  • サッカーGKの次世代の教科書を作る by 濤崎アグン大地アシャー氏
  • Global オンラインディスカッションメディアの構築 by 森山雄太氏

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今年で3回目を迎える東京都の起業家育成プログラム「TOKYO STARTUP GATEWAY 2016」が始動

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら。 Tokyo Startup Gateway は、東京で起業しようとする15歳から39歳の人たちのための、スタートアップ支援プログラムで、東京都によって提供されている。事務局は、東京のスタートアップハブである渋谷区に拠点を置く NPO である ETIC.(En…

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


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6月上旬に行われた、Tokyo Startup Gateway 募集説明会の様子

Tokyo Startup Gateway は、東京で起業しようとする15歳から39歳の人たちのための、スタートアップ支援プログラムで、東京都によって提供されている。事務局は、東京のスタートアップハブである渋谷区に拠点を置く NPO である ETIC.(Entrepreneurial Training for Innovation Community)によって運営されている。ETIC. はその名のごとく、新しい企業を立ち上げ成長させたい若い人々にトレーニングを提供する組織だ。

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さらに、この NPO は Mistletoe の孫泰蔵氏とともに、純民間の CSR(企業の社会的責任)型トレーニングプロジェクト「SUSANOO」を展開している。SUSANOO はその第4期募集を終了し、ソーシャルビジネスに特化したブートキャンプを提供している。ETIC. は、新卒生や大学生に「DRIVE」というプログラムを通じてインターンシップの機会を提供しており、次世代の起業家を育成する「MAKERS UNIVERSITY」や、震災にあった東北地方向けの起業支援を手がけている。

Tokyo Startup Gateway に話を戻すと、この公的支援は、営々・非営利を問わず、起業前のスタートアップしたい人々に対し、アイデアコンテストに参加する機会を提供することで支援する(応募者の国籍は問わないが、日本語が流暢で400字でビジネスプランを提出する必要がある)。今年の募集は6月12日に締め切られた。

このコンテストでは選考を通過した人々に対し、メンタリング、スタートアップ設立の計画への助言、金銭的な支援を提供する。しかし、2016年11月の最終選考に残らず、2017年度中に起業しない場合でも、応募者はビジネス活動を前進させる上で、ここから生まれる人的ネットワークを KPI のリソースとして活用することができる。

このコンテストは、若い起業家がもたらす多くの新しい挑戦を生み出しており(ちなみに4月1日の時点で39歳であれば、その年は応募が可能)、これまでに世界初の台風による発電システムの実現を目指したり、空飛ぶクルマを研究開発したりする応募者もいた。しかし、このコンテストでさらに興味深いのは、応募者の約3分の1が女性であり、多くの女性起業家を生み出していることだ。まさに、このプログラムのテーマである「Change the Color of the World」が、東京のイノベーション・エコシステムを形成する原動力となっているといえよう。

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最優秀賞はアフリカを救う「富山の置き薬」:「変えたい」思いをサポートする東京都のビジネスコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY」

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東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2014」(以下、STARTUP GATEWAY)のファイナルが11月16日に開催された。 STARTUP GATEWAYはテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決など様々なジャンルにおいて、グローバルを見据えた若き起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人ETIC…

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東京都主催のビジネスプランコンテスト「TOKYO STARTUP GATEWAY 2014」(以下、STARTUP GATEWAY)のファイナルが11月16日に開催された。

STARTUP GATEWAYはテクノロジー、ソーシャルビジネス、地域課題解決など様々なジャンルにおいて、グローバルを見据えた若き起業家を「東京」から輩出しようというコンテスト形式のイベント。主催は東京都で、NPO法人ETIC.が運営事務局を担当している。2014年の5月からビジネスプランを公募。448件のビジネスプランが集まった。それらの中から選抜された10名のファイナリストによるプレゼンテーションが行われた。

STARTUP GATEWAYは従来のビジネスコンテストとは違い、アイデアベースでの応募から参加可能だ。参加者は400文字で事業を説明し、その説明文をもとに応募者を選別。そこから先輩起業家たちによるビジネススクールやアクセラレータ、メンターたちによるビジネスアイデアのブラッシュアップを行うという、新しい形のコンテストだ。最終的に選ばれた10人のファイナリストたちは、プレゼンの日からさらに3ヶ月にわたって起業に向けて実践的なプログラムを提供。まさに現在進行形なスタートアップたちなのだ。

そのため、最終プレゼンの内容も細かな事業計画などが練られていなかったり、いまだプロトタイプ作成までいたっていない人、ベータ版は完成している人、いまだアイデアロジックの段階でメンバーや人材募集をしている人たちなどさまざまだ。最初に応募した事業内容から、プログラムを通じて大きく変化させた者も数多くいる。

これまでにさまざまなスタートアップ関連のコンテストがあったが、本コンテストはまさにこれからの若き種を育てる新しいプログラムコンテストだったと言える。そうした意味で、プレゼンは発表の場というよりも10人のまさに飛び始めのお披露目の場となった。

また、これから成長していく彼らにとって、プロジェクトに共感してくれた仲間を見つけることは、とても重要だ。そのため、プログラムでもメンバーやサポーターをプログラムが積極的に募集するというのも、コンテストの特徴のひとつといえる。まだまだ荒削りながらも、プレゼンを行った10人のプレゼンターとその事業内容について、まとめてみた。

世界の道を地域資源に変える新しいライフスタイル「Runtrip」(大森英一郎氏)

RUNTRIP
Runtripは、ランニングに快適な道と旅館などの拠点を検索、予約できるサービスだ。近年増えてきている市民ランナー。その多くは、身体的向上よりも、友人たちと一緒になって走ることの楽しさを求める人が多いという。サーファーがいい波を求めて移動するように、ランナーがいい道を求めて移動をしながら、ランニングを楽しむ取り組みをサポートする。さらに、観光名所とは違った視点から地域資源を再発掘することで、新しい地域の魅力の発信につながることを目指す。

サービス内では、プロのランナーがおすすめする道の紹介や、旅館や商店の人たちが地域誘致のために地元の道を投稿できるような仕組みを入れる予定だ。

フィリピンの貧困層8000万に暮らしの品を届ける流通サービス(木部寿子氏)

フィリピンの多くは、大手のメーカーと卸が市場を独占し、中間業者も多くコストがかかっている。しかし、フィリピン市民の70%はサリサリストアと呼ばれる小分け販売をしている小規模店舗で購入を行っている。しかし、サリサリストアではそうした卸からの商品を仕入れることができないという課題がある。これを解決するのがNAVELだ。メーカーからの仕入れから卸を一括に管理し、サリサリストアが仕入れたい商品をメーカーから共同購入を行い、配送を行うことでフィリピン市民の多くに近くのストアでも生活必需品を買える流通ネットワークを構築する。

消費者のニーズにあった商品を届けるためのネットワーク構築を目指していくという。今後は、小規模店舗登録アプリとデータベース運用と受発注システムとの連携を行い、さらにフィリピンだけでなくインドやチリなどの他国展開視野にいれているという。

電力小売り完全自由後の電力価格の自動マッチングサービス(陳浩氏)

2016年から行われる電力小売り全面自由化。各家庭にはスマートメーターが配布され、各家庭に取り付けられます。それに合わせて、新電力供給者側のそれぞれの強みを活かしながら、ユーザの電力利用状況に合わせて自動でマッチングを行うサービスを開発中だ。

ユーザは、ウェブサイトから申し込みを行うだけで、独自の電力需要アルゴリズムを用いて、ライフスタイルにあった電力に切り替えることができるという。ビジネスモデルとして、新電力供給側から手数料をもらう形だ。今後は、ユーザデータをもとに消費電力のデータ解析を行いながら、さまざまな事業を展開していくとしている。

縫製のクラウドソーシング「Nutte」(伊藤悠平氏)

日本の縫製業は、世界の名だたるファッションブランドたちが求めるほどの高いクオリティをもっている。しかし、縫製工場などは若い継承者たちがいないなどで、業界全体が厳しい状況となっていると、縫製業に10年以上携わっている伊藤氏は語る。あわせて、近年では個人ショップやECサイトを開設する人たちが増えており、オリジナルの洋服をつくろうと考えている人たちも多い。そこで、デザインから縫製までを受注生産するマッチングプラットフォームを着想した。

一点からの受注生産によって、ユーザは作りたい服のデザインの案やイメージを伝えるだけで、縫製技術をもった個人の職人とマッチングし、オリジナルの洋服をつくることができる、デザイン案からNutte個人間のマッチングを目指している。2015年1月にサービスのベータ版リリースを目標としている。

自由を空を飛べる「空飛ぶクルマ」の開発(中村翼氏)

小さい頃からクルマに対して夢を見ていた中村氏。現在のクルマでは難しい砂漠や河川の移動を解消する、新しい交通インフラを目指し、取り組んだのが「空飛ぶクルマ」の開発だ。現在、欧米でもいくつかの企業が空飛ぶクルマの開発に取り組んでいるが、その多くが羽根を広げるタイプでサイズが大きく、着陸時などに場所に制約がかかってしまう。

そこで、中村氏たちは2年前から有志の団体をつくり新しい空飛ぶクルマの開発に着手。世界最小タイプのクルマ「SkyDrive」の開発に現在取り組んでいる。すでに、5分の1サイズのモデルの開発には成功しており、2015年には1分の1モデルの制作、2020年には、有人機の飛行を目指している。

先日からクラウドファンディングサイトでもプロジェクトを掲載しており、開発メンバーや資金を集めている。

現場の負担を軽減する一輪運搬車のEV化キット「E-cat Kit」

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農業や建築の現場、一般家庭などでも利用されている一輪車。しかし、重い荷物を運ぶための改善策はあまりできていない。そこで、一輪車の電動化に対応したキット「E-cat Kit」を20歳の大学生が企画開発した。アクセル発信やバック、バランスを保つジャイロ機能などを実装予定だ。また、速度や重量を図るセンサーによって、運搬量の計算も可能だ。これにより、運搬の効率上昇が見込める。

世界的にも利用されている一輪車はほぼすべて規格が同じことから、世界の一輪車に対応可能だ。2015年には基本機能の実装をはかり、クラウドファンディングで製品の資金調達なども行う予定。また、一輪車のみならずあらゆる移動や運搬の効率化を図りたいと考えており、一輪車の成功ができれば電動アシストの横展開を行う予定だ。

「富山の置き薬」システムを活用してアフリカ農村部に薬を提供する「AfriMedico」(町井恵理氏)

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日本では、国民皆保険制度や社会保障制度の充実、全国各地の病院の設置などによって医療体制の充実が図られてきた。しかし、途上国に目を向けると、いまだ近所に病院がなく、病院に着いても多くの患者が集まっているため待ち時間も長い。また社会保障体制が整っておらず良質な薬が行き届いていないことなどから所得に占める医療費の割合が高騰したり、ニセ薬が出回ったりするなど多くの医療問題を抱えている。

そうした途上国の現状と課題は、実はかつての日本が経験した社会環境とも似ている。そこで、町井氏が考えたのが、「富山の置き薬」のシステムを活用し、アフリカの農村地域に良質な薬を届ける仕組みを考えた。日本の製薬会社と提携し、アフリカ農村地域や企業、学校などと提携して置き薬を設置し、利用した分の薬のお金を徴収する。現地の薬の管理者の選定や地域コミュニティの醸成、日本から現地への流通の仕組み薬の価格設定などを現在選定している。アフリカ各地への横展開も視野にいれている。

経験豊富なエンジニアによるオンラインアシストサービス「Leadvise」(上田涼平氏)

Leadvise
ウェブサービスやアプリ開発などが主流になってきたことで、エンジニアのニーズは年々高まってきている。同時に、サーバーサイドからフロントエンドまで、複数の領域をまたがったり、さまざまなデバイスに対応した実装を行うエンジニアリングが求められるなど、技術力の向上も必要となってくる。そうしたなか、技術力の高いエンジニアを採用することは難しく、社内のエンジニアを育成することに力をいれていかなくていけない。

そこで、Leadviseは社会のエンジニアの技術レベルをサポートするため、社外のエキスパートにピンポイントで課題解決をアシストするサービスを開発。クラウドソーシングなどのような受発注関係ではなく、あくまで社内のエンジニアのスキルアップや課題解決のためのアシストという機能のため、外部視点によるエンジニア育成を図ることができる。すでに、海外ではairpairやcodementorといったサービスが存在している。エキスパートの知識やスキルを流動化させ、企業の成長やチャレンジを促進し、良いサービスが生まれる環境が生まれる環境を作っていきたいという。

マンガイラストの描き方が学べるオンライン動画レッスン「Palmie」(伊藤貴広氏)

日本が世界に誇れるものの一つとして、マンガやアニメがある。フランスや米国・ロサンゼルスで行われるアニメ・エキスポでは、何十万人もの人が集う大規模なイベントとなっている。また、台湾のマンガ博覧会では、60万人が集まるなど、世界各地で日本文化が広がっている。また、文化を現地に根付かせるためには、コンテンツを消費するだけでなく、実際にコンテンツを制作し、消費するエコシステムが生まれることが必要だ。そこで、海外の人がマンガやアニメのイラストを書ける人を増やすことを目的開発したのが、Palmieだ。

イラストを学べるPalmieは、イラストイメージから学べるスキルを確認し、学習を行うことができる。まずは無料の動画レッスンを行うフリーミアムモデルだ。その後、イラスト添削やプロのイラストデータをダウンロードできるなどの有料化を図っていく。日本で展開したのち、中国や台湾、北米などの英語圏への展開を視野に入れている。

マグナス効果による新しい風力発電機の開発(清水敦史氏)

世界の人口が増加の一途をたどる一方、電気を使わない生活を送っている人たちも存在する。快適な生活を送るために欠かせない電力だが、日本で原発が問題となっているなど、電気をどのように作るかというのは、世界的にも大きな課題だ。原発に頼らない電気環境を作る方法に再生可能エネルギーがあり、その一つが風力発電だ。しかし、現在の風力発電はプロペラ式が主流で台風などによって倒壊するなど、問題を抱えている。

そこで、清水氏はプロペラをなくしつつ効率的に電力を生み出す仕組みとして、マグナス効果を利用した世界初の「垂直軸型マグナス風力発電機」を考案した。気流で円筒を回転させたときに発生する「マグナス力」によって回転させ、微風から強風などあらゆる風に対応して発電することができる。また、プロペラも必要にないため、低コストでの制作も理論上は可能だ。

これによって、台風のエネルギーを逆にエネルギーを生み出す大きな機会と捉え、沖縄や東南アジアなどでエネルギー創出地域としての新しい価値を生み出そうと視野にいれている。まずは、実機制作に向けて航空力学などのエンジニアを募集している。その後は、振興国などで、村などの小さなコミュニティレベルから実験を行っていきながら、実証実験を図っていきたいという。

「変えたい」思いを実現する一歩を踏み出した

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以上が、ファイナルに選ばれた10人のプレゼンテーションだ。審査員とオーディエンスからの投票の結果、オーディエンスはE-cat kitの嘉数氏、優秀賞は空飛ぶクルマの中村氏とE-cat kitの嘉数氏、最優秀賞はAfriMedicoの町井氏が受賞した。

主催者の東京都産業労働局の山本隆氏は、以下のようにコメントした。

「これまでの創業支援の取り組みのなかで、今年から新しくブラッシュアップした次世代型のアントレプレナープログラム。たくさんの応募のなかから選ばれたファイナリストたちは、どれも強い目的意識や動機をもっていた。日本の歴史でも、苦難の時代あったが、どの時代においても次の明日を切り開いたのは起業家精神をもった若い人たち。これから、さらに事業プランをブラッシュアップしたり乗り越える課題などあるはず。東京都としてさまざまなサポートをしていきたい」

審査員長を務めた日本テクノロジーベンチャーパートナーズジェネラルパートナーの村口和孝氏は「今日が終わりではなくこれからが出発。始めに作った事業構想も、まだまだブラッシュアップしていかなければいけない。もっと大きな構想を目指して突き進んでもらいたい」と語った。

テックやITだけに限らず、ソーシャルビジネスや研究開発をもとに事業をおこすものなど、コンテスト応募者はさまざまだった。まさに、スタートアップという存在は、領域を横断し新しいイノベーションを起こそうと取り組むすべての人たちのことでもある。ファイナリストに選ばれた人たちもそうでない人たちも、これからの一年でどのように成長するのかが楽しみだ。

それぞれの「変えたい」思いと向き合い、最初の一歩を踏み出した人たちを、今後も応援していきたい。

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東京都とETIC.による、若手アントレプレナーの創業を支援する「TOKYO STARTUP GATEWAY2014」を開始【ピックアップ】

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【ピックアップ】は世界のテク系スタートアップの資金調達やトレンド記事を概要と共にお届けします 東京発・世界を変える起業家とビジネスを輩出するスタートアップコンテスト | TOKYO Startup Gateway2014 最近では、ソーシャルアントレプレナーを育成・支援する団体としても知られている、次世代のリーダーを育成して社会イノベーションの創発を支援しているETIC.。スタートアップの創業者の…

TOKYO Startup Gateway2014

【ピックアップ】は世界のテク系スタートアップの資金調達やトレンド記事を概要と共にお届けします

東京発・世界を変える起業家とビジネスを輩出するスタートアップコンテスト | TOKYO Startup Gateway2014

最近では、ソーシャルアントレプレナーを育成・支援する団体としても知られている、次世代のリーダーを育成して社会イノベーションの創発を支援しているETIC.。スタートアップの創業者の多くも、実はETIC.のプログラム参加者だったりするんです。

そんなETIC.が、「東京都次世代アントレプレナー育成プログラム」という東京都が行う事業の一貫として、東京発・世界を変えるスタートアップコンテストと創業支援を行う「TOKYO STARTUP GATEWAY 2014」のティザーサイトがオープンしました。

テックから、ソーシャルビジネス、地域課題解決、グローバルを見据えた起業、ものづくりの分野など、分野を越えて世界を目指す起業家に向けて、ビジネススクールや先輩起業家によるメンタリングを踏まえながら、優秀プランには100万円などの賞金、VCなどの投資家とのマッチングやシードアクセラレータープログラムへ参加することができます。いわば、シードステージ前の創業のアイデアを持った若手のための育成プログラムと言えます。

現在はティザーサイトがオープンしており、起業を目指す40歳未満の方ならば誰でも参加することが可能です。5月下旬からエントリーがスタートし、ファースト、セカンド、サードコンテスト部門を通過し、最後の10組が11月に行われる最終コンテストでプレゼンを行うことができます。

東京都も、オリンピックなどに向けて世界に発信できるスタートアップを支援しようと動き出しています。ぜひ、創業したいと考えている人は応募してみてはいかがでしょうか。筆者も、同プログラムを引き続き注目していきたいと思います。

via TOKYO STARTUP GATEWAY 2014

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