
Image credit: Masaru Ikeda
イーサリアムを支援する6つのプロジェクト——Cosmos、OmiseGO、Golem、Maker、Global Brain Blockchain Labs(GBBL)、Raiden——は先ごろ共同で、イーサリアムのインフラの整備や非中央集権型アプリ(dApp)の普及を意図したファンド「Ethereum Community Fund(ECF)」の創設を発表している。
ECF 創設メンバーである 6つのプロジェクトと Ethereum Foundation(イーサリアム財団)は29日、東京都内で ECF 創設発表イベントを開催した。イベントには、Tendermint 共同製作者で Cosmos 共同創業者の Jae Kwon 氏、Golem 創業者の Julian Zawisowski 氏、OmiseGO 創業者の長谷川潤氏、グローバル・ブレイン代表取締役で GBBL 創設者の百合本安彦氏らが登壇し、ECF の狙いや展望を説明。また、アドバイザーで Ethereum 創設者の Vitalik Buterin 氏、Ethereum Foundation エグゼクティブディレクターの宮口礼子氏らが、ECF への期待を表明した。

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ECF は、インフラの整備やエンドユーザアプリが必要不可欠な存在となることを通じて、イーサリアム業界がメインストリーム的存在へと成長する流れの中で、この分野に関わるスタートアップに資金調達と相互連携を促すことを目指すとしている。また、イーサリアム・エコシステムの成長を促す活動の第一弾として、重要なオープンソースのインフラ、ツール、アプリの構築や開発を支援する、半永久的な財政支援プログラム「Infrastructure Grant Program(インフラ助成プログラム)」を提供する。

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イベントでは、このプログラムの初回バッチの助成対象となる5プロジェクトも発表された。(5プロジェクトの詳細については、追って本稿に記述する)
- Eth Prize
- Prysmatic Labs
- RealityCheck
- Swingby
- XLNT
OmiseGO とグローバル・ブレインは昨日、ブロックチェーンに特化したコワーキングスペースのグローバルネットワーク「ニュートリノ」を発表したばかりだ。また両社は昨年12月にも、ブロックチェーンプロジェクトに特化した数百億円程度の別のファンドを組成すると発表している。日本と海外をつなぐコミュニティの素地や、ファンドへのアクセシビリティが整ったことで、今後、日本のみならず、世界中でブロックチェーンスタートアップ創出の機運が高まることが期待される。

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