
中国の有力なシェアサイクル企業、Ofo(小黄車)はブロックチェーン技術を使って「都市型のシェアサイクル管理問題」に取り組むための研究所を設立したと発表した。プレスリリースによれば、この研究所はブロックチェーン技術によってビッグデータとIoT(Internet of Things)のより円滑な利用促進を狙うとしている。
「シェアサイクルの配置や再配置、駐輪やメンテナンスなど、シェアリング問題の解決策を見つけるために、企業や政府、ユーザーを含む複数の関係者を効率的に結びつけることを目的としており、都市型の移動手段を世界的に促進させることに繋がるでしょう」(リリースより)。
この動きは、中国に山積する路上の放置自転車問題を解決するためのものだ。昨年に規制当局は 、シェアサイクル利用者がルールに則って駐輪するためのガイドライン(中国語)を発行したが、これには罰則規定がなかった。
地方自治体はすでにシェアサイクル企業に更なる自転車の追加を禁止する措置を課している。2017年8月に 上海市ではこれ以上の自転車を追加することを禁止している。(これに関して2017年11月、Ofoは新しい自転車を意図的に汚くして、路上に忍び込ませていると報道されている)。今年5月に北京市はシェアサイクル用の電子フェンス設置を強化した。
一方でシェアサイクル企業も市街地の美化には苦しんでいる様子だ。2017年12月のQ Dailyの調査によると、シェアサイクル企業は費用負担から逃れるため、市当局によって押収されたシェアサイクルの回収を避け続けていたという。Q Dailyのジャーナリストは杭州市の都市管理委員会から、自転車1台を回収するのに必要な人件費が9.6人民元だと明らかにしている。
もう一つの問題は未使用サイクルの投棄だ。中国の多くの都市の街角で数千のシェアサイクルが見られるようになった。馬鹿デカい廃棄物の山は世界中にニュースとして報じられることになってしまった。またこれらは意図的に破損させられていることも発覚している。先週には成都市の建設物廃棄場に大量に遺棄されたロックのかかっていないOfoのシェアサイクルが見つかったばかりだ。
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