
出張フォト撮影サービスを提供するラブグラフは2月6日、総額2億円の第三者割当増資を実施したことを発表した。引受先となったのは、NTTドコモ・ベンチャーズ、グリーベンチャーズ、朝日メディアラボベンチャーズ、AGキャピタルおよび個人投資家のDrone Fund General Partnerの千葉功太郎氏、Supership元取締役の古川健介氏、アカツキ代表取締役CEOの塩田元規氏、ヘイ代表取締役社長の佐藤裕介氏。株式比率や払込日は非公開。
同社が運営する「Lovegraph(ラブグラフ)」はカップルや家族、友達をターゲットとした出張での写真撮影サービス。カメラマンが依頼者の行き先に同行し、記念日や結婚式の前撮り用の写真を撮影する。サービス開始時からの撮影累計件数は1万3000組、ラブグラフに登録しているカメラマンと写真を撮影して欲しい人がマッチングするプラットフォームの形になっている。登録カメラマンは取材時で300人だ。
出張での写真撮影を軸に事業を展開する同社は、企業向けの出張写真撮影サービス「ヒストリ」やカメラマン向けの撮影レッスンなどを提供する「ラブグラフアカデミー」といったブランドラインを展開している。
調達資金はカメラマンの採用やファミリー層をターゲットとしたサービスの拡大に充当する。また、画像解析によるレタッチの効率化などの研究開発も推進する。
比較しないオンリーワンのブランドを確立する
ラブグラフといえば、愛をテーマにしたいわゆる”エモい”カップル写真が撮影できるサービスとしてミレニアル世代に指示を得ていた。今回、同社代表取締役の駒下純兵氏に取材で話を聞いたところ従来のカップルから家族向けに注力しつつある、ということだ。
「マタニティフォトや七五三、ハーフバースデーといった利用シーンへの訴求を増やしています。これまで多くのカップルを撮影してきましたが、ラブというコンセプトは変わらず、むしろラブのストーリを一緒に追っていける家族撮影は実現したいことができていると感じています」(駒下氏)
現時点で全体利用者の約60%は家族の利用になっており、今後も子供の成長にあわせて共に撮影をしていくよう利用を狙う。
aMiなど出張フォトサービスも増えつつある中で利用シーン拡大により、ラブグラフのカップルというひとつのブランド性が見えづらくなってしまわないのか。駒下氏はラブグラフのブランドについて、下記のように話してくれた。
「ラブグラフの考えるブランド力は『比較しないモノである』ということです。多くの人が安いから、楽だからといってラブグラフを選ぶのでなく、SNSで友達の撮影写真を見て『ラブグラフで撮りたい』と利用してくれています。品質や信頼、目に見えづらいカルチャーによるファンの構築を大切にしています」(駒下氏)
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