人工知能がテレビ視聴率を未来予想ーー人工知能、期待される「3つのビジネス分野」 / 電通・AI MIRAI 統括、児玉さん(リレーインタビュー)

by ゲストライター ゲストライター on 2019.2.6

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本稿はAI:人工知能特化型メディア「Ledge.ai」編集部による寄稿。リレーインタビューの参加者は2月13日開催、レッジ社主催のカンファレンス「THE AI 3rd」にも登壇予定

前回からの続き。本稿では3回に渡って人工知能・AIが社会に実装される事例をみなさんと共有する予定です。NTTドコモ イノベーション統括部、事業創出・投資担当の河村祐輝さんからバトンを受け取るのは、電通でAI MIRAI統括・AIビジネスプランナーを務める児玉拓也氏。(太字の質問は全て筆者。回答は児玉さん/取材執筆:平野武士)

特定課題に絞って人工知能を活用すれば、解決策は見出せる

このリレーインタビューでは人工知能・AIをより具体的にビジネス化している事例、特に今年から来年あたりに話題になりそうな案件をお聞きしています

児玉:色々あるのですが、中国の杭州市で人工知能を活用した交通渋滞緩和の話題が「AIのある未来」を分かりやすく感じさせてくれます。

人工知能による信号制御の事例ですね。ライドシェアや配車サービスも、ビッグデータと機械学習によるマッチングが重要なキーになっています。交通関連はやはり相性がいいです

児玉:もちろん中国の制度やスケールありきの話でもあるのですけどね。ソリューションの質だけでなく、それをフル活用するための高いレベルでの意思決定があったんだろうなと感じさせる事例ですね。見習いたいです。

交通以外に注目している分野はありますか

児玉:たまたま豚のニュースが続いたので記憶に残っているのかもしれませんが(笑)こちらのニュースは気になりました。

Ledge.aiさんの取材記事ですね。(参考記事:養豚業の「儲からない、しんどい」を変える。AI搭載デバイスをかざしてブタの体重を推定)豚にデバイスをかざすとAIが体重を「推定」してくれるというものでした。「1頭あたり3分かかっていた作業を1分に短縮」とだけ聞くと効果に疑問も残りますが、これが収益アップにつながる

児玉:扱うデータに非定型のものが多く、課題も技術から人手まで多種多様な第一次産業はAIによる変化の余地が大きいので、注目しています。またこういった場合には「豚の体重を測る」など、特定の課題に思い切って絞り込むことで、より意味のあるソリューションが生まれやすくなるのではと考えてます。

そういう意味でスマート養豚は好例かと。(参考記事:日本ハムなどが「スマート養豚」、AIで健康状態を判定・2018年12月20日/日本経済新聞社)

あと、最後は手前味噌で恐縮ですが、電通にも事例があります。

広告やマーケティング、PRの分野はビッグデータの宝庫ですよね

児玉:そうなんです。視聴率予測への取り組みは既に3年ほど進めているのですが、予測精度、項目の広さともにやはり人間を大きく上回っています。提供している「SHAREST」は放送前1週間の『未来の』テレビ視聴率を予測できる、というものなのですが、その予測の元となる変数は5000項目にもおよびます。

このタレントさんはなんとなく若い世代に人気ありそう、ぐらいは人間の経験や勘でなんとかなりそうですが、5000項目をリアルタイムに調べて予測してと言われても確かに無理ですね

児玉:過去の視聴率データをはじめ、番組ジャンルから出演者情報、ネット情報など学習対象になるデータは多岐に渡っています。さらに今後はこれらに気象データを加えて、天候による予測変動なんていうものにも対応を検討していたりするんです。

もちろんこれは広告効果の最適化という意味もあるのですが、今はこのシステムを使った、電通としての新しいビジネスも模索しています。今まで見えなかったものが見えることで、大きなチャンスが開ける例になるといいな、と。

ありがとうございました。ではバトンを次にお渡しします。

 

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