ストックオプションに透明性をーー従業員が株で「嘘つかれない」ソリウム・キャピタル、モルガン・スタンレーが約910億円で買収

by Taishi Masubuchi Taishi Masubuchi on 2019.2.15

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Photo by Pixabay on Pexels.com

ピックアップSOLIUM CAPITAL INC. ENTERS INTO ARRANGEMENT AGREEMENT WITH MORGAN STANLEY

ニュースサマリー:カナダで株式報酬マネジメントサービスを運営するSolium Capital(ソリアム・キャピタル)は11日、モルガンスタンレーによる買収を公表している。100%の発行済株式をモルガン・スタンレーが取得するもので、かかる費用は総額で11億カナダドル(83円換算で約910億円)。

ソリウム・キャピタルは従業員に対する株式ベースのインセンティブ設計を、クラウドを活用し効率的に管理するシステムを提供している。また、ソリウム・キャピタルは2016年より、モルガンスタンレーとパートナシップを組んでいた。

Financial Timesによると、ソリウム・キャピタルは約3000を超える企業の株式インセンティブを管理しており、特にスタートアップの顧客が近年増えてきているという。その背景には、スタートアップ特有のインセンティブ設計により優秀かつ若い人材を雇う目的が大きい。

話題のポイント:日本でもスタートアップが増加し、ストックオプション(SO)を提供することが一般的になってきました。日本でソリウム・キャピタルのようなテクノロジーを用いてインセンティブ設計を管理する企業についてはパッと思いつくサービスはありません(これには市場規模の大きさが一つ大きな要因にはあると思いますが)。

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Image Credit : Solium Capital Web Site

ソリウム・キャピタルが重視していることは、公式サイトでも語られている通り「Get Everyone Engaged」です。スタートアップに限らず企業に入る際、自分が企業にとってどのような貢献を果たし、インセンティブとして何を受け取るのか。これを同社はクラウドを用いて透明性を保ちつつ、誰でも視覚的に確認できる状態にしてくれます。

スタートアップにとってインセンティブ設計が一番大事なわけではなく、プロダクトやサービスをいかに成り立たせていくか、ここが重視されるべきであることに変わりはありません。しかし、その最終的目標を達成するために、取締役を含む全従業員を巻き込んだ「Culture」作りは欠かせない観点です。そのカルチャーを「Get Engaged」に作り上げていけるソリウム・キャピタルのソリューション、とても魅力的に感じました。

日本の市場規模などを考慮したうえでも、これからスタートアップ(もちろん既に上場している企業も)に入る際、主体的に企業運営を考えるきっかけになるという意味では、必要なシステムになるのではないでしょうか。

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