ピックアップ:Paytm Nears SoftBank, Ant Fundraising at a $16 Billion Valuation
ニュースサマリー:Bloombergは10月14日、インド決済市場の最大手「Paytm」が、Softbank及び中国のAnt Financialから計2億ドルの資金調達を実施すると報じた。資金は株式と借入の両方を利用して調達される可能性が高いとされている。
今回の調達が実現すれば、Paytmはアジア勢のユニコーンであったGo-JekやGrabの評価額を上回り、160億ドル規模の企業価値に到達する見込みだ。
話題のポイント:Paytmはインドでトップシェアを誇る決済アプリに成長しています。国内企業だけでなく「Google Pay」や「Amazon Pay」に代表される欧米勢とも競争を繰り広げるなか、首位の座を守り続けています。
同社がインドでトップシェアを獲得し続けられる大きな理由は、バックにつくAlibabaの存在です。Ant FinancialはAlibabaの関連企業であり、中国の電子決済「Alipay」の運営企業です。
数年前からPaytmは、Alibabaの戦略的投資先の一つとされており、Ant Financialは過去同社に対し豊富な技術提供を行なったことで知られています。実際、現在のPaytmはAlibabaのAlipayや、Ant Financialから学んだ知見を活かし、Paytm Mallを筆頭にEコマース分野への事業多角化を行なっています。

※Payment Naviによれば、2017年の日本のキャッシュレス市場規模は約80兆円
インド大手決済ゲートウェイ企業「Razopay」は、インドのデジタル・ペイメント市場は2022年にも1兆ドル(約110兆円)規模に到達すると予測しています。驚くべきはその成長速度で、年に約1.25~1.5倍ほどのスピードで成長し続けていくとされています。
未だインドの決済・送金トランザクション手段の7割は現金が占めていることから、5年以上または数十年のスパンで考えると、決済市場及びPayTmの成長余地はまだまだあると考えられるでしょう。
ちなみに日本のYahoo!が手がける「PayPay」は、PayTmから技術を輸入する形で開発されています。AlipayとPayTmが技術協力をしてEC市場へ参入した過去の動向から察するに、数年後のPayPayアプリには、Paytm同様にオンラインショップ機能(Yahoo!ショッピングやヤフオク、ZOZO TOWN)が追加されるのだと予想されます。
Image Credit : Paytm
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