数千人規模のブロックチェーン会議「Consensus2020」はコロナの影響でオンライン開催へ

SHARE:
audience-828584_1920
Image Credit : Pixabay

ピックアップ:CoinDesk Takes Consensus 2020 Virtual

ニュースサマリー:暗号通貨&ブロックチェーンメディア「Coindesk(コインデスク)」は、今年5月に開催を予定していた大規模ブロックチェーン・カンファレンス「Consensus(コンセンサス)」を、コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年は完全オンライン開催へ変更することを発表した。

Consensusは、同メディアが主催する年に1度のカンファレンスで、世界で最も大規模な暗号通貨&ブロックチェーン・カンファンレンスの一つ。開催場所はニューヨークで、毎年並行して様々なブロックチェーン関連のイベントが行われる。2018年には8500名ほどが参加した。

Coindesk社は既にバーチャル・カンファレンス開催のため、オンライン・ミーティングを提供するプラットフォームと共同で準備を進めている。既にチケットを購入してしまっていた人は、60日以内に連絡をすれば全額が返金されるという。

話題のポイント:コロナウイルスの感染拡大の影響により、世界的にカンファレンスやイベントが延期・中止に追い込まれています。これらの決定は感染拡大を第一に考えるのであれば、苦渋だと思いますが賢明な判断です。

というのも、3月3日にフランスのパリで開催された別のブロックチェーン大規模カンファレンス「Ethereum Community Conference[3]」では閉幕から1週間ほど経って、数名コロナウイルス感染者が出たという話題が、Twitter上の参加者の話に持ち上がっています。

こういった話題は否定することもできないため、カンファレンスを開催するリスクの高さは一定以上あると考えるのが無難です。米国は現在、国全体がウイルスの感染拡大に敏感になっているのです。

一方、これをバーチャル・カンファレンスの契機にするのも一案です。

気になるクオリティや満足度についても対面とはまた違った価値を提供できます。例えば参加者の移動コストがゼロになるため、世界中から著名なスピーカーを呼び込むことが可能で、また参加者も同じように、世界中どこでもセッションを視聴することができます。

ひと昔前なら、オンラインの大規模なライブ配信は難しかったかもしれませんが、現在はZoomやMicrosoft Teamsようなオンライン・ミーティングサービスなどがあります。そのため、技術的な問題でクオリティが低下するリスクも軽減されています。

また最近はバーチャル・カンファレンスの質も進化しており、ネットワーキングを可能にするサービスもあれば、VRを活用したバーチャル会議サービスも登場しています。伝染病などのリスクを度外視しても、これらの環境の進化は、今後バーチャル・カンファレンスの件数及び需要増加に寄与していくことになるでしょう。

<参考記事>

延期や中止ではなく、バーチャル・カンファレンスへと踏み切ったConsensusの判断は非常に印象的です。ブロックチェーン業界で最も大規模なカンファレンスがバーチャル・イベントを成功させることができれば、現在中止や延期を検討するその他のイベントも続いてオンライン開催へ踏み切るかもしれません。記事によれば、2021年のConsensusは例年通り、ニューヨークでオフライン開催される予定だとされています。

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する