会場はオンライン、コロナ対策ハッカソン開催もーーa16zが出資するイベントソリューション「Run The World」

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ピックアップ:Investing in Run The World

ニュースサマリー:オンラインイベントのプラットフォームを運営する「Run The World」は27日、シードラウンドにて430万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はAndreessen Horowitz(a16z)が担当している。また、GSR Ventures, Pear Ventures、122 West Ventures、Unanimous Capitalやエンジェル投資家であるKevin Weil氏なども同ラウンドに参加している。同氏Facebookのブロックチェーン事業「Calibra」にてVP of Productを務める人物だ。

同社は完全オンライン型でイベントを企画から開催まで実施できるプラットフォームを運営するスタートアップ。イベントの企画からライブ中継でユーザー参加型のイベントの実施、またイベント後のコミュニティー運営も効率的に行うことが可能だ。

イベントの大きさは小規模から、「カンファレンス」といえる大きさのものまで様々で複数日に渡って開催されるものも取り扱っている。

話題のポイント:コロナウイルスの影響でアニュアル・カンファレンスとして注目度の高い世界最大級のテック系展示会「Mobile World Congress」やFacebookのデベロッパーカンファレンス「F8」などの中止が決定されています。

日本においても小中高への休校要請に始まり、アーティストのコンサート中止判断などあらゆる業界・業種で混乱を招いている状況です。また、国内にてクラウドファンディングを手掛ける「READYFOR」並びに「CAMPFIRE」は、イベント・カンファレンス開催自粛に伴う事業者を対象としたサポートプログラムを開始しました。

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中止などの事業影響に対し、経産相が公表している支援策

こうした流れの中、オフライン参加者の来場を自粛したうえでオフラインにてイベント内容の配信を実施するケースが増えてきました。一方、小規模のイベントであればそうした対応ができたものの、大規模なカンファレンスとなるとやや事情が異なります。

ステージの配信はもちろんですが、通常、会場に集まるブースでの商談や、関係者パーティーでのミートアップなどなど、コンベンションは複合的な要素を含むからです。

a16zが出資した「Run The World」はそういう意味で単なるカンファレンスのオンライン化だけでなく、近未来的なイベント・カンファレンスの形を追い求めている点が特徴的です。詳しく見ていきましょう。

オフライン特有の体験をどうオンライン化するか

a16zは同社の最大の魅力を「better monetization tools for conference organizers(カンファレンス主催者にとってベターなマネタイズツール)」と表現しています。

前述の通りオフラインだからこそ、Face to Faceから得られるメリットも多々あるのは事実です。こういったオフライン特有のメリットもRun the Worldではカバーしようと試みています。例えば、同社アプリの機能の一部には、下図のような「ライトニングトーク」(参加者が数分の時間を使って発表を行うピッチスタイル)をUXよく実施できる機能が備えられています。

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ライトニングトークではチャット形式のタイムラインが備えられる

また、Face to Faceの最大の利点と考えられていた「信頼のある繋がりづくり」に関しても「Happy Hour」と呼ばれる機能を用いてTinder的マッチング性を持たせたコミュニティー形成ツールを提供しています。ただ、実際この手のツールはイベント管理サービスで増えていますが、男女の出会いではなくビジネスですから、例えばあまり会っても意味のない人をどう排除するのかなど、どういった設計にしているのかは気になるところです。

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カンファレンスのミートアップ機能はTinder的なUXで再現

同社は既に数十のイベント・カンファレンスを開催済みで、世界30カ国からの参加者があったと公開しており、今後一気にユーザー数が増える段階なのではと感じます。

また、来週にはハッカソンイベント「Hack for Wuhan」を同社がホストすることが決まっています。このハッカソンはコロナウイルスへのソリューションをテーマとしたもので、会場は設けられておらず、期間もアウトブレイクが終わるまでとされています。

つまり、オンラインで出会うハッカーたちがそれぞれの国・場所を越えて社会問題に取り組むという意味で、Run The Worldにとっては格好の事例となりそうです。ハッカソンへの申し込みはこちらから可能となっています。