感染拡大に力を発揮する自律走行車たち、検体輸送に医療従事者への食事配送まで

SHARE:
39a7bd2d-bf68-4c4c-8485-c83d6c1b2033.png
Beep社が提供する自律走行バスのひとつ
Image Credit: Beep

メイヨー・クリニックは今日(注:原文掲載日は現地時間4月2日)、Bestmile社およびJacksonville交通局(JTA)との提携を発表し、病院のドライブスルー検査場で収集した医療機器、およびCOVID-19検査結果を輸送するための、自律型シャトルを配備することを発表した。コロナウイルス感染拡大のリスクを軽減しつつ、必要とされる物資の配送を迅速化することが期待されている。

メイヨー・クリニックはフロリダの院にて、3月30日からBeep社とNavya社の提供する4つの自律走行シャトルを使用し始めたそうだ。これは院の検査場から病院のキャンパス内にある処理研究所にCOVID-19検査を輸送するために使われている。なお、Beep社はオーランド郊外のNona湖から3台のシャトルを輸送しているのだが、これはJTAにて現在進行中の自律走行車プログラムで追加されたものだ。

COVID-19の試験サンプルは、メイヨー・クリニックのスタッフがシャトルに内容物を積み込む前に、安全なコンテナに保管されることになる。

このパートナーシップは規模は小さいが、世界的なトレンドに沿ったものとなる。COVID-19の影響を受けた地域に医薬品を届けるために、自律走行車が医療システムに利用されるようになっている。

中国では新興企業のNeolix(新石器)社が提供するバンが、COVID-19の影響を最も強く受けた地域に医療品を届け、人手不足を補っているそうだ。Baidu(百度)社の自律走行車プラットフォーム「Apollo」との連携により、これらのバンは北京で病気になった人々の看病をしている医療従事者に食料を届けるという仕事を担っている。

また3月中旬には、KiwiBot社の自律配送ロボットが、バークレーとデンバーのコミュニティに衛生用品やマスク、抗菌ジェル、衛生用品などの配送を開始している。

以前の本誌インタビューでTactile MobilityのCEO、Amit Nisenbaum氏は自律走行車の意義を「配達ロボットは命の危険を犯さず利便性と安全性を担保してくれる。しかも今、人々は自律走行車が【ソーシャルディスタンス】を保ち、感染の拡大防止に役立つことを理解している」と語っている。同社は自律走行車が道路の段差やカーブ、危険を検知できるようにする触覚データとセンシング技術を提供する企業だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Members

BRIDGEの会員制度「Members」に登録いただくと無料で会員限定の記事が毎月10本までお読みいただけます。また、有料の「Members Plus」の方は記事が全て読めるほか、BRIDGE HOT 100などのコンテンツや会員限定のオンラインイベントにご参加いただけます。
無料で登録する