Twitter、リプライ制限機能で荒らし対策強化

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Twitterは、ツイートに対して返信できるユーザを制御する機能をロールアウトした。今年テスト運用を行った結果、8月11日から全てのユーザがこの機能を利用できるようにした。

TwitterのプロダクトマネジメントディレクターのSuzanne Xie氏はブログ記事で次のように書いている。

私たちは、ユーザがこれまでにない方法で会話する様子を見てきました。本日(8月11日)より全ての方にこの機能をお使いいただけます。望ましくないリプライで有意義な会話の邪魔をされずに済むのです。

同社はTwitter上での慢性的な嫌がらせ、差別、デマ、ヘイトスピーチへの対応を求められてきた。ここ数カ月、同社は新型コロナウイルス関連のデマを取り締まりトランプ大統領のツイートの一部を非表示にしたりラベル追加したりし、Lightwellを買収して会話の質を向上させてきた。さらに、「Fleet」という24時間で消える投稿機能の実験も行った。また、新たなサブスクリプションプラットフォームを示唆するような求人広告も見受けられている。

概してこれらは、コアユーザからの反発を恐れて問題解決や新機能の導入が遅れがちな同社にしては、割と積極的なアプローチと言えるだろう。

Twitterは「ツイートに返信するだけで容易に会話に参加できる」というオープンな性質が受けていた。だがそれは見知らぬ人やボットからの荒らし被害に遭うという結果にもつながってきた。新機能により、ユーザはツイートを投稿する際に3つのオプションから返信できる相手を選択することができる。

  1. すべてのアカウントが返信できる(デフォルトではこのオプションが選択されている)
  2. フォローしているアカウントのみ返信できる
  3. @ツイートしたアカウントのみ返信できる

2または3が選択されている場合、ツイートにラベルが付けられ、返信ボタンがグレー表示される。リプライは制限されるが、リツイートや「いいね」は誰でも可能だ。

Xie氏によると、この機能からインタビューやパネルディスカッションのような新たな会話の形が生まれた。大量のつぶやきに埋もれてしまう心配も減り、会話をフォローしている人々にとってはフィードがすっきりするというメリットもある。

これらの機能で安心感を得られる方もいるでしょう。ツイートがより快適になり、そしてスパムや暴言からより守られているという感想をいただいています。(Xie氏)

ツイートの閲覧は誰もが可能なので、リツイートを通して独自の会話をスタートさせることによって反応を示すことができる点をXie氏は強調した。さらに、この実験から人々は返信が制限されていると知るとリツイートの中から別の視点を探し始めることが分かったと述べた。

Twitterは公の会話を提供するサービスですので、人々がさまざなま視点を知ることができるということが重要なのです。コメント付きリツイートを通して人々が議論全体を把握しやすくなるよう取り組み続けます。さらに、会話制限がなされていることをより明確にするような新たなラベルを試しています。(Xie氏)

同社は新しい返信機能の開発を続けている。今後数ヶ月以内に会話招待機能を作成する予定だ。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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