【5G対決】Appleにとって5G iPhoneの低価格化が唯一の道である理由(4/4)

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iPhone SE / Image Credit : Apple

Appleの新製品リリースタイミングが意味するもの

(前回からのつづき)ライバルであるSamsungは毎度、年始と年末にフラッグシップ・フォンのイベントを開催している。AppleもまたフラッグシップとなるiPhoneの価格を改訂するチャンスを持っているーーこれは9月の最初の週か翌週なのだがーー通常、米国での価格は次の発表がある翌年まで変更することはない。最初の5GのiPhoneが実際に9月下旬、11月上旬、またはその間のいつかに店頭に並ぶかどうかにかかわらず、これ自体は2020年後半のリリースになるだろうし、Samsungの第3世代5Gデバイスからわずか数カ月の差しかないだろう。

一方、5Gデバイスの価格設定における明確な傾向は「急速に下降に向かっている」ということだ。2019年初頭にウルトラプレミアムからプレミアム価格帯への積極的なシフト、2019年後半にはプレミアムからミッドレンジへのシフト、そして直近では2020年初頭にミッドレンジから廉価版に近い価格への下落を見ていた。2021年初頭までには、コモディティクラスの格安5Gスマートフォン、事実上すべてのAndroidベースの携帯電話、そして500ドルから600ドルの範囲にある優れたAndroid 5Gデバイスが大量に登場することになると予想している。QualcommがSnapdragon 875で大失敗をやらかさない限り (または865の後継機の名前が何であれ)、900ドル以上のプレミアム領域で敵はいないはずだ。

2021年にAppleがローエンドの5G市場を追いかける可能性はほぼない。先月のリリースされた第2世代のiPhone SEは、Appleが当面のローエンドのオプションとして、後期4Gスマートフォンを出し続けることを明示した形となった。これは2020年4月から向こう2年、もしくはそれ以上続くはずだ。しかし、2021年以降も399ドルの価格帯を維持できるかどうかは、その価格帯での積極的な競争の可能性を考えると、あまり現実味のある話ではないだろう。

Appleが広く誤解されている重要なことの一つは、市場のあらゆる顧客機会を追いかけるんじゃないかという期待だ。ここには、そうしないと失敗するという根拠のない信念がなぜかつきまとう。例外を除いてAppleがローエンドを追いかけることはないだろうし、ニッチを埋めるためだけに「素晴らしい端末」以下のデバイスを販売することもない。

低価格路線への参入への期待があっても、そしてAppleに一見、そこに対する余裕があるように見えたとしても、まだそこに行くことはないだろう。

というのも各種サービスや新たなウェアラブル端末など、同社に期待されることの多くはiPhoneビジネスの継続的な成功にかかっているからだ。iPhoneを可能な限り高速かつ強力に維持することは、消費者を魅了し続けることにつながり、最終的にはすでに巨額の利益を生み出している同社の収益をさらに強化することになる、というわけだ。

(編集部注:本翻訳記事の原文は5月に掲載されたものです)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】