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狙うは日本企業のモバイル化ーー創業6年・30億円調達のヤプリ、解約率1%未満の“勝ち筋”を聞いた【庵原氏インタビュー】

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注目の国内SaaS企業が大型調達を発表した。 マンションの一室で始まった「プログラミング不要のアプリプラットフォーム」は幾多の困難を乗り越え、大手企業を中心に300社が利用、全ての利用企業の総ダウンロード数は3500万件、さらに解約率1%未満という結果を叩き出すまでに成長している。 <参考記事> SaaSは年商10億円の壁をどう超えるーーRepro、Yappliの創業者が語る「PMFま…

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左から経営陣で取締役の佐野将史氏、代表取締役の庵原保文氏、取締役の黒田真澄氏

注目の国内SaaS企業が大型調達を発表した。

マンションの一室で始まった「プログラミング不要のアプリプラットフォーム」は幾多の困難を乗り越え、大手企業を中心に300社が利用、全ての利用企業の総ダウンロード数は3500万件、さらに解約率1%未満という結果を叩き出すまでに成長している。

<参考記事>

一方、創業した当時からテンプレート形式のアプリ運用プラットフォームのアイデアそのものは目新しいものではなかった。実際、彼らもスモールビジネスを対象にした初期の事業では戦略の変更を余儀なくされている。

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2015年9月、マンションの一室で撮影した創業当時の経営陣(筆者撮影)

市場は彼らのどこに注目し、何に期待したのか。本誌ではヤプリ創業者で、同社代表取締役の庵原保文氏に彼らのビジネスの状況と今後の事業成長について聞いた(太字の質問は全て筆者、回答は庵原氏)。

オフィスを移転して一気に拡大した。インテリアもビジネス向けのSaaS企業としては明るい雰囲気になっている

庵原:部門を問わずイベントごとが大好きなカルチャーなんです。元々、顧客とのユーザー会はもちろん、ミートアップや勉強会など多数開催していました。他の会場を利用するだけでもコストはかかりますから、自社の中に作ってしまおうと。このオープンスペースで毎日のように開催される予定ですよ。

今回の取材では昨日公表した大型の調達についてその展望などを聞きたい。まず、現状のビジネス状況について教えてほしい。リリースでは300社が有料での利用ということだが、国内の上場約4000社、売り上げ好調の未公開企業合わせて数万社がターゲットと考えて、この数字をどうみている

庵原:社数として伸びしろが非常に大きいと感じています。SMB(中小規模の企業)中心だった創業期と異なり、エンタープライズのクライアントが中心になりますので、SMBのように数万社を事業目標にはしておらず、スケール感で表現すると、1000社導入でもユニコーン(評価額で10億ドル規模の企業)を狙えるサイズ感になってくると考えています。

どういった業界の利用が進んでいる

庵原:現状では「マーケティング支援」と我々が呼んでいるジャンルが顧客の大半を占めています。これは企業のモバイルマーケティング強化の文脈で、自社でのアプリ利用が進んでいるような方々です。

具体的には

庵原:アパレルや通販、商業施設、飲食などの業界(インダストリー)がアプリを利用して集客強化を行っているような事例です。ポイントカードやスタンプ、クーポン、EC機能等によるオンライン・オフラインの両方の集客や売上の増加に大きく貢献しており、引き続きこの市場を盤石にするのが当面の動きになります。

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ヤプリは2019年6月に六本木のSmartHRなど新興企業が集まるビルに移転した

次のターゲットは。特徴的な利用が進みそうな業界など可能性は

庵原:並行して、業界を問わないビジネス全般における用途でも需要が高まっています。例えば商品カタログや研修動画を社内や取引先に配布するBtoBアプリで、大手のメーカーの導入が進み始めています。

法人の営業支援などの利用は電子カタログなどのビジネスで聞いたことがある

庵原:またユニークな例では青山学院大学が導入しており、校内の掲示板のリプレイスとなる、大学と学生間でのコミュニケーションに使われていたりします。従来のオフライン(紙媒体など)や、ウェブで管理や共有していたものが、より接点の近いアプリに置き換わっている例ですね。

ーーなるほど。少し補足しておくと、ヤプリはもう以前に取材をしていた頃の「テンプレートアプリメーカー」ではなくなっているようだ。庵原氏の話によれば、企業の情報戦略上で必要に迫られる「モバイル化」の流れを受け、かなり上流の工程からコンサルティング的に現場に入っているということだった。

つまりこれは従来、コンサルや大手広告代理などの手がけていた分野に近い。企業はマーケティング活動だけでなく、法人営業、組織内情報流通など、あらゆるシーンでモバイルを活用した効率化(庵原氏が表現するところの「モバイル投資」)を求められている。スクラッチで独自開発することができる大手IT系や、大型の予算が組める事業体は別として、多くの事業者はリーズナブルな選択肢を探しているはずだ。

ヤプリはそこにハマった。しかも彼らはコンサルフィーをビジネスにしない。それがチャーン(解約率)1%の秘密なのだろう。話を庵原氏のインタビューに戻そう。

 

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ヤプリのケーススタディは冊子になってオフィスに並ぶ

話を変えてチーム状況を教えてほしい。(経営陣含め)社員数や開発メンバーの比率、オフィス移転に伴って今後どのような運営体制を構築する

庵原:社員数は150名程度に拡大しました。プロダクト本部(=開発本部)としては全社の約1/3で、プロダクト開発に重きを置く体制になっています。移転に伴いエンジニアが働きやすい環境に対しては大きく投資をしているので、今後は更に採用を強化し、開発タレントの比率を全体の5割ぐらいまでにしようと計画しています。また人数の増加に伴い、開発系の人材には経営への関与も強めてもらいたいと思っています。

ヤプリの利用ニーズから考えて、開発と同じく重要なキーを握るのがオンボーディング箇所

庵原:それがカスタマーサクセスのチームです。プロダクト本部がベストな製品を作り、それを顧客が使いこなして各社を成功へ導く必要があります。製品の導入支援はもちろん、継続的な顧客の課題解決と成功のために伴走し、支援する専門チームがカスタマーサクセスになります。

組織強化の課題と対策は

庵原:内部登用と新規採用の両面ですね。強化していきたい。その他の部署としてもミドルマネジメントの強化やCxOの採用・登用を含めて組織強化は重要課題に設定しています。

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オフィスフロアに大きく間取りされたオープンスペース

近年スタートアップの人材獲得競争、特に優秀なマネジメント層を引き入れるための工夫を各所で聞くようになった。特にカルチャーづくりは各社力を入れていると聞く

庵原:そうですね、ヤプリとしては会社に来たくなるようなカルチャーを作りたい、というのはあります。そのための施策のひとつとして、オフィスの1/3をオープンスペースにしカフェを作ったりしています。前述した通り内部・外部を招いて各種イベントを開催しますし、夜はアルコールも提供して社員の交流を促進できるような仕掛けにしています。あと、社員のSNSでの情報発信はSaaS系の会社としてはかなり活発な会社だと思いますよ。

企業成長について聞く。今回の大型調達を経て、株式公開やその後のストーリーでどのようなイメージを持っている

庵原:当初は最短でのIPOを考えていました。

なるほど

庵原:ただ、スマホが行き渡たるにつれ「企業の本格的なモバイル投資が始まる」という市場拡大のチャンスに気がついたのです。この余地は非常に大きい。それでプライベートでの増資に切り替え、腰を据えて上場の経営判断をしたいと考えるようになったんです。

時期は

庵原:予定としては数年内にと考えていますが、オリンピックなどのイベントは市況の潮目を変えるきっかけになるので一定の意識はしています。また規模としても、今回の調達により市場の期待を強く感じています。今回のラウンドで参加された新規投資家の方々も十分に納得できる内容を実現できると考えています。

ありがとうございます。引き続き追いかけます。

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新たに移転したオフィスから創業当時のマンションがみえるそうだ

ーーということで庵原氏にヤプリビジネスの今を聞いた。印象的だったのは、彼らがアプリプラットフォームというSaaSモデルを選択しながら、盲目的に数を追いかけるスケール偏重の戦略を早い段階で変更していた、という点だ。対象となる企業の数、価格、チームバランス、役割などこの部分の変更はそう簡単ではない。創業から2年目までにこの舵取りをしたことが今の成長に繋がっている。

企業がモバイル対応を迫られる中、大手コンサルやSier、気軽に依頼できる小さな制作会社のいずれとも異なる独自のポジションを確立しつつあるヤプリ。現在の300社という数字が今回の大型調達を経て、どのような成長カーブを示すのか。また次の取材機会があればお伝えしたい。

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アプリ運用のヤプリが30億円の資金確保、累計ダウンロード数は3500万件突破

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アプリプラットフォーム「Yappli」を運営するヤプリは6月17日、Eight Roads Ventures Japanをリードとする資金調達ラウンドの実施を公表した。第三者割当増資と融資によるもので、全ての払込が完了すれば最大で30億円の資金調達となる。増資の引受先となったのはリード以外にSMBCベンチャーキャピタルと​既存株主のグロービス・キャピタル・パートナーズ、YJキャ…

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アプリプラットフォーム「Yappli」を運営するヤプリは6月17日、Eight Roads Ventures Japanをリードとする資金調達ラウンドの実施を公表した。第三者割当増資と融資によるもので、全ての払込が完了すれば最大で30億円の資金調達となる。増資の引受先となったのはリード以外にSMBCベンチャーキャピタルと​既存株主のグロービス・キャピタル・パートナーズ、YJキャピタルの各社。融資を担当したのはみずほ銀行、りそな銀行、日本政策金融公庫。第三者割当増資による調達が22億円で、融資が8億5000万円となる。出資比率については非公開。

同社はこれまでに上記既存投資家以外にもセールスフォース、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、個人投資家の川田尚吾氏らから10億円を調達している。

Yappliは2013年にサービス開始したアプリの開発・運用のプラットフォーム。プログラミングなどの知識がなくても、クラウド上で自社のECアプリなどの開発、リリース、運用が可能になる。

<参考記事>

これまでに300社以上が導入し、Yappli上で開発されたアプリケーションのダウンロード数は累計で3500万件を超える。同社リリースによるとSaaSテックカンパニーで重要指標とされる積み上げの売り上げについては前年度比で2倍、解約率は1%以下に留まる。今回調達した資金でプラットフォームの開発を拡大するほか、さらなる利用実績を積み上げるためにマーケティング活動への投資を実施する。

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SaaSは年商10億円の壁をどう超えるーーRepro、Yappliの創業者が語る「PMFまでの道のり、ARR成長の鍵」

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B2B SaaSビジネスが好調だ。 国内の事業者向けクラウドサービスの情報を集める「ボクシル」が公開しているカオスマップを紐解くと、2018年7月時点で4000件を超える事業者が登録されているという。 ビジネス的に法人をターゲットにした積み上げの営業スタイルは収益を安定させやすく、トレンド勝負、広告依存型の一般消費者向けサービスに比べて「生存確率が高い」ことも参入人気の理由だろう。その一方で頭打ち…

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写真左から:ヤプリ代表取締役の庵原保文氏、Repro代表取締役の平田祐介氏

B2B SaaSビジネスが好調だ。

国内の事業者向けクラウドサービスの情報を集める「ボクシル」が公開しているカオスマップを紐解くと、2018年7月時点で4000件を超える事業者が登録されているという。

ビジネス的に法人をターゲットにした積み上げの営業スタイルは収益を安定させやすく、トレンド勝負、広告依存型の一般消費者向けサービスに比べて「生存確率が高い」ことも参入人気の理由だろう。その一方で頭打ちもしやすいのだろうか、時価総額1000億円越えの「ユニコーン」リストを眺めると、やはりC向けサービスのスケール感が目立つ。

小さくまとまらず、かつ着実に事業を大きくするにはどのような経営戦略が必要になるのだろうか?

ということで本稿では、今月29日に提携を発表した国内B2B SaaSの成長株、Repro代表取締役の平田祐介氏と「Yappli」運営ヤプリ代表取締役の庵原保文氏にそのTipsをお伺いした。(太字の質問は全て筆者)

まずは今回の提携から。クラウド型アプリ開発プラットフォームのYappliと、マーケティングツールのReproの連携は相性が良さそうに感じる

平田:そうですね。Yappliを利用されているユーザーの方はReproを活用することでアプリチャンネルの収益(ROI)向上が期待できますから、結果的にYappliの満足度向上に繋がると思っています。また、Reproとしては当然ですが、Yappliでアプリを開発・運用されている事業者の方にも導入ができるようになったのが大きいです。

庵原:既に導入クライアントがいるので実効性あるものになるのではないでしょうか。アプリでもデータに基づくユーザー体験は求められてますから、Repro搭載による深いコミュニケーション(高度なターゲティング・プッシュなど)には期待しています。あと、我々のコアではない部分をReproのような専門的ツールがカバーできるので、SDKとのビジネスは相性いいんですよ。

一方でこういった発表で排他的になる可能性もある。わざわざ提携とまでして公表した理由は

庵原:平田さんとは創業時から意見交換していた仲なんです。当時はお互い社員はいなく、どう生き残るかの話をしてました(笑。あれから6年経って、双方全く違うリーダーシップ・カルチャーで経営し、生き残るばかりか100名規模までお互い成長できたことは驚きでもあります。今回の協業を通して、双方でモバイルアプリ、モバイルマーケティングの市場拡大に貢献したいですね。

平田:ヤプリに買収されるようなことがないよう全力で今後も伸ばしていきます(笑。

2社とも創業から5、6年経過したいわば「同級生」。数名でスタートアップして今ではそれぞれ100名規模に拡大している。事業拡大にあたって最初の壁はどこにあった

平田:PMF(プロダクト・マーケット・フィット)達成までですね。創業から1年半かかりました。ARR(Annual Recurring Revenue/年間経常収益)数十億以上のポテンシャルがあるPMFを見つけるのは大変です。

Reproの初期サービスってアプリの分析ツールでした。しかし販売はできても、ARR10億円にも到達しないことが分かったんです。そのため、試行錯誤しながら「アプリのマーケティングツール」へピボットし、かつ市場成長率以上に伸ばす必要がありました。IPOを目指すのであれば、ARR10億円以上を可能にするPMFを5年以内に見つけるのが重要な鍵になるんじゃないでしょうか。私たちはその決意(ピボット)が創業1年のタイミングでしたね。

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ヤプリは当時まだ「ファストメディア」という社名だった

庵原:社名変更が2017年4月なので4年ほどですね。いわゆる「0-1」に2年「1-10」には3年かかった感じです。特に1-10で四苦八苦したのがビジネスモデルやプロダクト、組織の確立でした。

ビジネスモデルについてはアプリ制作のプラットフォームということで、分かりやすい印象があったが

庵原:B2B SaaSの鉄板となっている「リード、商談、受注、解約防止」まで一連の流れを作るのが大変なんです。組織の細分化や、特にKPIとその実行施策については強固にしようと注力しました。優秀なマーケター、セールス、インサイドセールス、カスタマーサクセスと4つの職種を作って、有能なマネージャーの元に各チームがKPIを達成し、最終的に売上を作る。

パワポで描けても、採用や組織作り、KPIの設定・可視化、なんといってもその実行は大変でしたし、これからもアップデートし続ける必要があります。

またプロダクトについても導入企業が増えると「攻めの開発」だけでは立ち行かなくなります。「守りの開発」、つまり品質管理などの重要性を理解し、社員全員でその考え方を共有したり、手法を整理するのは大いに苦労しました。

Repro同様、PMFまで苦労した

庵原:例えばARR100億円を月額1万円で達成するか、月額100万円で達成するか。この視点で考えるのがいいかもしれません。自社のプロダクトの特性やターゲット市場の特性を考えた上で、販売手法や単価を考え、目標へどう登るのかを決めることが非常に重要、ということです。

例えばエンジニア向けプロダクトの場合はツールリテラシーが高いためセルフサーブでも販売しやすいです。さらに、エンジニア一人一人にID課金できるようなプロダクトであれば、低単価のオンラインセールスも可能になります。

あと、バーティカルなSaaSなら狙うべき業界ってセットですよね。医療向けだったら医療ですし。一方で、うちやReproのようなホリゾンタルなSaaSの場合はちょっと難しくて、早期に試行錯誤を繰り返して継続率や効果、単価や市場の大きさ(社数や従業員数など)からトライ&エラーを続けてPMFするしか方法はありません。

想像以上に粘りが重要

庵原:創業者の諦めないマインドって意外と重要なんです。ここについてはスポーツと同じかもしれません。マインドファーストの精神です。

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スタートアップのPMFは各サービス個別最適とは言え、それぞれの視点が参考になる。もう少し深掘りして売り上げを伸ばすことへの試行錯誤は

平田:創業後約2年でARR1億円規模になるんですが、この段階における経営者(私の場合)は売れる状態になったこともあって、少し安心しちゃうというのが落とし穴かもしれません。当社もそうですが、こういった状況になると、調達した資金をまずセールス・マーケティングに投資することが多いと思います。

しかしSaaSの重要指標なKPIはCAC(顧客獲得コスト)、チャーンレートとLTVです。個人的にセールスやマーケティングを強化するのは、チャーンレートの改善を可能な限りやってからだと考えてます。一度発生した顧客の流出はリカバリーするのが困難だからです。これはC向けのサービスで水漏れが少ないバケツを作ってから広告費を投下しようという考え方と一緒ですね。特にB2B SaaSの場合は潜在顧客が少ないのでより慎重になるべきでしょう。

庵原:顧客のターゲットゾーンと業界についての理解が深ければ、もっと速く成長できた可能性はあります。そこが分からなくて2年ほど遠回りしましたが、その時に試行錯誤して作った機能たちが、今のメイン機能となっていることを考えると事業に正解はないとも思います。

当初のターゲットはオンラインセールス中心の低単価SMB(中小企業)でした。このターゲットをミッドマーケット・エンタープライズに変更し、手法を対面セールス(フィールドセールス)に変えてから事業は見違えましたね。僕らのプロダクトの場合はオンラインで大量に売るモデルではなく、大手企業にしっかりと商品価値を理解してもらった上で効果を出していくアプローチのほうが正解だったんです。

ーーここで少し、平田氏が解説してくれたCAC最適化の手法が参考になったので追記しておきたい。彼が言うには、成長フェーズに入ったSaaSでマーケティング効果、効率がよい手法はやはり既存客の評価なのだそうだ。例えばReproが今年1月に獲得した新規契約の4割はこういった口コミ経由になっている。当然のことながらここにかかるコストは大変低い。その上で、平田氏はここに至るステップを整理してくれた。

  1. そのサービスが「ARR10億円以上になるか」という視点でPMFを捉える(顧客数×単価でざっくり)
  2. 該当するサービスができたらまず、数十の顧客を獲得してチャーンレートの改善にチャレンジする(解約2%以下目安)
  3. 顧客満足度が高い(=解約が低い)状態を実現できたら、この満足度を拡散できるコミュニティをつくる
  4. 様々なマーケティング施策を試行錯誤してCACを最適化する

同時に平田氏は「2」のタイミングでオウンドメディアを通じて業界の人がまだ知らないような記事を発信し、専門家だというブランドを作ったり、「4」のタイミングでは施策別の売上貢献を定量的にモニタリングすることなどが重要と補足している。

インタビューに戻ろう。

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組織の問題も頭を悩ませる。100人の壁に代表されるハードルをどのように超えたのか。また採用については「地味」な印象のあるビジネスでどういったPR戦略を考えたのか

庵原:50名を超えるまで人事担当が空席だったので、社員のオンボーディングができてませんでした。今よりも離職率は高いのに、その一方でどんどんと採用する必要があってバランスが悪かった。人を増やすための攻めの採用と、従業員の満足度を増やす守りの人事、両輪で考えなければならないですね。

平田:少し視点は違いますが、Reproの場合はカスタマーサクセスが組織拡大に貢献してます。

というのも、現状のカスタマーサクセスはライトなコンサルティングも無償で提供しているんですが、ここがポイントで、顧客はツールが欲しいのではなく、ツールを活用したKPIの向上を求めています。なのでカスタマーサクセスのミッションとして、顧客がツールを使ってKPIを伸ばす体験をして頂くことを課しています。これを私たちはCCF(造語:Client CustomerSuccess Fit)と呼んでいます。

採用した人材がサービスを通じて顧客に最適化する、というイメージ

平田:優秀な人材が採用できた場合は必ずカスタマーサクセスに配属するんです。ベンチャーマインド旺盛なミドルに権限を委譲しつつ、、社長が完全にバックアップする。1年ほどでこの仕組み自体を最適化できました。

ヤプリは採用に関して具体的にどういった手法を取った

庵原:オーソドックスですが、wantedlyのブログ更新やSNSの活用、ミートアップ、社内紹介制度など打ち手をどんどん広げて言っています。全社員で採用広報に取り組むように奨励しています。採用になると全スタートアップからIT大手までが競合ですし、皆が資金調達しているため規模に関わらず優秀人材への争奪戦が激しいです。

現在も急ピッチで採用広報に力をいれています。一方で、業界的にSaaSが盛り上がってきているので、採用は数年前よりどんどん楽になっているという状況もあります。今後もそのトレンドが続くのではないでしょうか。

ありがとうございました。

いかがだっただろうか。彼ら創業者に共通した点があるとしたら「考え抜く」という姿勢ではないかなと思う。

これまでの取材を含め、振り返って2社とも創業からしばらくは伸び悩みの試行錯誤期があったように思う。しかし軸をぶらさず、信じるという行為を続けた結果、両社とも自然に「光明」のようなものを見いだすことができた。

取材者にとっても「ああ、このプロダクトはいいものだ」と思う瞬間でもある。

テンプレ的に教えてもらった経営戦略だけでない、製品に感じる「愛」のような定性的な表現は、実は顧客や社員、ステークホルダーに浸透する魔法のような役割をもたらしてくれる。今回、お二人が共有してくれたTipsはもちろんそれだけでも役に立つものだと思うが、個人的にはここに、彼らのプロダクトに対する真摯な姿勢も付け加えさせていただきたい。

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アプリプラットフォーム「Yappli」運営がGMO TECHからO2O事業を譲受

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アプリ開発プラットフォーム「Yappli」を運営するヤプリは1月15日、GMO TECHが提供するアプリ作成プラットフォーム「GMOアップカプセルPRO」事業とアプリ制作CMS「GMOアップカプセル」事業の一部を譲受したことを発表した。譲受にかかる費用などの詳細は非公開。 2019年の3月1日から顧客の権利義務を同社が承継することになる。契約期間および利用料金に変更はない。 GMOアップカプセルお…

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事業譲受することになったGMOアップカプセルの事例

アプリ開発プラットフォーム「Yappli」を運営するヤプリは1月15日、GMO TECHが提供するアプリ作成プラットフォーム「GMOアップカプセルPRO」事業とアプリ制作CMS「GMOアップカプセル」事業の一部を譲受したことを発表した。譲受にかかる費用などの詳細は非公開。

2019年の3月1日から顧客の権利義務を同社が承継することになる。契約期間および利用料金に変更はない。

GMOアップカプセルおよび同PROサービスは、飲食店や美容院・ネイルサロン・宿泊施設・病院といったリアル店舗への集客を目的としたスマホアプリを簡単に作成できるもの。現在両サービス合計で4000店舗の施設に導入されており、アプリの累計ダウンロード数は500万ダウンロードを突破している。

一方、ヤプリが提供するのは、プログラミング不要を特徴とするSaaS型のアプリ開発プラットフォーム。導入実績は280社を超え、アプリ累計ダウンロード数2800万に到達した。主にマーケティング用途、特にアパレル業界での利用が進んでいる。

今回、飲食店や宿泊施設などに導入実績があったGMO TECHの一部事業を譲受することで、アパレルに加えて飲食や宿泊業界に対するサービスを強化して、Yappliプラットフォーム事業の成長を加速させていく。

via PR TIMES

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アプリ運営プラットフォームのヤプリが6.7億円調達、導入社数は220社に拡大

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アプリ運営プラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリは10月16日、グロービス・キャピタル・パートナーズをリードとする第三者割当増資を実施したと発表した。同投資ラウンドには新たに伊藤忠テクノロジーベンチャーズのほか、既存株主のYJキャピタルと個人投資家の川田尚吾氏も参加する。調達した資金はみずほ銀行等からの融資も含めて総額6億7000万円。発行株式の比率や融資金との割合、払込日など…

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ヤプリの導入実績・提供:ヤプリ
アプリ運営プラットフォーム「Yappli」を提供するヤプリは10月16日、グロービス・キャピタル・パートナーズをリードとする第三者割当増資を実施したと発表した。同投資ラウンドには新たに伊藤忠テクノロジーベンチャーズのほか、既存株主のYJキャピタルと個人投資家の川田尚吾氏も参加する。調達した資金はみずほ銀行等からの融資も含めて総額6億7000万円。発行株式の比率や融資金との割合、払込日などの詳細は非公開。

同社はこれまでにグロービス・キャピタル・パートナーズ、YJ キャピタル 、セールスフ ォース・ドットコム、川田尚吾氏らから3億6000万円を調達しており、今回のラウンドと合わせると累計増資額は10億3000万円になる。また、今回の調達に合わせ、元マナボCFO(最高財務責任者)の角田耕一氏が同社CFOに就任したことも公表している。

ヤプリの創業は2013年4月(当時の社名はファストメディア)。提供するアプリ開発・運用プラットフォームの「Yappli」は非プログラマでもウェブブラウザからiOS、Android向けのスマートデバイスアプリを制作、配信、運用できるツールで、これまでに220社の法人が導入している。導入した企業や個人の配信するアプリの総ダウンロード数は2017年4月時点で1000万ダウンロードを超えた。

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ヤプリの利用実績・提供:ヤプリ
制作したアプリは主に小売事業者のオムニチャネルのひとつとして活用されることが多く、同社の導入ユーザーの6割ほどを占める。利用者に対してはアプリ経由でECを利用したユーザーの分析や費用対効果などを検証できる解析機能や、アプリからのプッシュ通知やクーポン配信などをはじめとするマーケティングツールが提供される。今回調達した資金で同社はさらなるプラットフォームの機能強化を進めるとしている。

 

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アプリ運営プラットフォーム「Yappli」提供のファストメディアが「ヤプリ」に社名変更、アプリの総ダウンロード数は1000万件に

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ウェブサービスからスマートフォン向けアプリを構築できる運営プラットフォーム「Yappli」を提供するファストメディアは4月1日付けで社名をヤプリに変更、2013年4月1日の創業期からの4年間を振り返るインフォグラフィックを公開している。 Yappliは直接コードを書かずにウェブ上のUIからiOS、Android向けのスマートデバイスアプリを制作できるツール。アプリを公開した後も管理画面から更新する…

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ウェブサービスからスマートフォン向けアプリを構築できる運営プラットフォーム「Yappli」を提供するファストメディアは4月1日付けで社名をヤプリに変更、2013年4月1日の創業期からの4年間を振り返るインフォグラフィックを公開している。

Yappliは直接コードを書かずにウェブ上のUIからiOS、Android向けのスマートデバイスアプリを制作できるツール。アプリを公開した後も管理画面から更新することで直感的にアプリの運営が可能になっている。月額29800円の個人プランと法人プランが用意されている。

今回公開されたインフォグラフィックで同社はこれまでの導入社数を220社、総アプリダウンロード数が1000万件に到達したことを公表。導入している企業もオムニチャネル(O2O)関連が6割を占めるなど、小売事業者のアプリ利用の下支えになっていることを伝えた。

Source:PRTIMES

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アプリ運営プラットフォーム「Yappli」が千葉銀行のAPIと連携−−汎用アプリ開発ツールでの残高・入出金明細の確認が可能に

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クラウド型アプリ運営プラットフォーム「Yappli」を運営するファストメディアは3月21日、千葉銀行が提供する「ちばぎんアプリ」において、APIを利用した口座照会機能の開発支援事例を公表している。 「ちばぎんアプリ」は同行の顧客サービスとして、2016年6月にリリースしたスマートフォン向けアプリ。今回の開発支援により「口座照会機能」が追加され、千葉銀行に口座を持つユーザーは4桁のパスコードを入力し…

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クラウド型アプリ運営プラットフォーム「Yappli」を運営するファストメディアは3月21日、千葉銀行が提供する「ちばぎんアプリ」において、APIを利用した口座照会機能の開発支援事例を公表している。

「ちばぎんアプリ」は同行の顧客サービスとして、2016年6月にリリースしたスマートフォン向けアプリ。今回の開発支援により「口座照会機能」が追加され、千葉銀行に口座を持つユーザーは4桁のパスコードを入力し、残高・入出金明細を確認することができるようになった。

ファストメディア社に確認したところ、このような外部のクラウドサービスに対して金融機関が口座等の情報をAPI経由で提供する事例はこれまでにないものになるという。銀行側でのセキュリティチェックなどハードルが高い銀行APIの利用ハードルを下げることができるとし、同様の事例を今後増やしていく予定。

Souce:PRTIMES

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誰でもスマホアプリ構築「Yappli」提供のファストメディアが3.3億円を調達

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技術に明るくないユーザーでもスマートフォンアプリを構築することのできる運営プラットフォーム「Yappli」を提供するファストメディアは9月1日、グロービス・キャピタルパートナーズ、セールスフォース、YJキャピタル、ディー・エヌ・エー共同創業者で個人投資家の川田尚吾氏を引き受け先とする第三者割当増資の実施を発表した。 調達した金額は総額で3億3000万円、払込日や株式比率などの詳細は非公開となってい…

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技術に明るくないユーザーでもスマートフォンアプリを構築することのできる運営プラットフォーム「Yappli」を提供するファストメディアは9月1日、グロービス・キャピタルパートナーズ、セールスフォース、YJキャピタル、ディー・エヌ・エー共同創業者で個人投資家の川田尚吾氏を引き受け先とする第三者割当増資の実施を発表した。

調達した金額は総額で3億3000万円、払込日や株式比率などの詳細は非公開となっている。また同社ではこの増資に伴い、川田氏およびヤフー執行役員の小澤隆生氏がアドバイザーに就任したことも併せて発表している。

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Yappliは企業のマーケティング担当者など、コードを一切書けないユーザーでもテンプレートから機能やデザイン素材を選択することでアプリを構築することができ、その後の運営まで可能にしてくれるサービス。

iOS、Androidの両OSに対応しており、アプリ申請などの複雑な手続きもYappli側に任せることができるのも特徴のひとつ。

プッシュ通知や位置情報、クーポンなど販促に使われる機能が一通り揃っており、ファストメディア代表取締役の庵原保文氏の説明によれば、現在の利用数は5000社以上、大手ブランドにも30社ほどの導入実績があるということだった。また用途についてはアパレル関連の利用を筆頭に、メーカーのカタログやコンテンツ配信など幅広いという。

サービスのイメージについてはこちらの動画が詳しい。

ビジネスモデルについてはいわゆる積み上げ型のビジネスで、堅調である一方、天井も見えやすい。その点について庵原氏は、2015年4月から開始したアプリ内課金のレベニューシェアモデルに期待をしていることだった。

例えば現在TBS公式アプリとして提供している動画などのコンテンツサービスは課金率で10%と「ガラケー時代の同様のサービス(1%程度)に比較してかなり高い」(庵原氏)という結果も出ているという。

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左から経営陣で取締役の佐野将史氏、代表取締役の庵原保文氏、取締役の黒田真澄氏。

Yappliではこの初期開発などを一手に請け負う代わり、販売時のコンテンツ売上をシェアするモデルを採用している。今後、動画コンテンツなどの提供社が増えれば、ここの売上が同社の成長に大きく寄与することになる、というわけだ。

競合としてはStrikinglyなどが挙げられるが、利用ユーザー層を考えるとローカル文化に細かく対応している方に使いやすさを感じるだろう。こういった側面も踏まえ、同社では今後は調達した資金でサポートなども厚くするという話だった。

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