デザイナーズトイ・ブランド「tretoy(トレトイ)」運営、プレシリーズAで数千万円を調達——F Ventures、iFundから

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tretoy が韓国の ratokim 氏とのコラボで販売した「BOXCAT ハンドメイド限定版」
Image credit: Adavito

デザイナーズトイという分野がにわかに脚光を浴びているようだ。アートトイ、あるいは、フィギュアトイなどいくつかの異名を持つが、定義としては、アニメやゲームなどのキャラクタを元にしたものではなく、原作者が自らオリジナルで生み出したフィギュアなどの総称だ。近年、中国では「HENIBOX(和你)」や「POP MART(泡泡瑪特)」といったスタートアップが生まれ、後者は人気キャラクタ「Molly」やブラインドボックス(いわゆるガチャガチャのように、どの商品が出てくるかわからない仕組み)の「Pucky Pool Babies」の成功で今年6月に香港市場への IPO を果たした。

このデザイナーズ・トイの分野に、日本からも挑戦を始めるスタートアップがいる。「tretoy(トレトイ)」を運営するアダビトだ。同社は26日、プレシリーズ A ラウンドで F Ventures と iFund から数千万円を調達したと発表した。仙台出身の後藤颯太氏(CEO)と山形出身の池野一樹氏(CTO)が2016年に立ち上げたアダビトは、これまでに音楽発掘アプリ「DigDig」や空いた時間に誰かに会えるアプリ「moonside(ムーンサイド)」などをローンチ。大幅ピボットで、tretoy が3度目のプロダクトとなる。これまでの全てのプロダクトが「社是である『これからの自分にワクワクできる世の中をつくる』に沿ったもの」と後藤氏は言う。

<参考文献>

左から:アダビト CEO 後藤颯太氏、F Ventures 早坂啓伸氏、アダビト CTO 池野一樹氏、iFund 弘中稜也氏、iFund 加藤匠馬氏
Image credit: Adavito

同社の Instagram、Twitter、LINE の総フォロワー数は2万人を超え、主にこれらのソーシャルチャネルを通じて展開した、韓国のトイアーティスト ratokim 氏とのコラボでは、販売した「BOXCAT ハンドメイド限定版」が販売開始から1分間で完売した。インフルエンサーマーケティングのノウハウを反映させやすいビジネスモデルでもあることから、今回、インフルエンサーが立ち上げたファンドである iFund が出資に参加しているのもうなづける。

デザイナーズ・トイは原作者のオリジナル作品であるため複雑な IP(知的所有権)が絡まず、その結果、安価(単価は1,000円〜1,500円程度)になるためリピーターも生まれやすい。tretoy にはまだオリジナル作品は無く、韓国・中国・台湾などからの輸入品で調達しているが、それでも10回以上にわたって商品を購入するユーザがいるという。リピーターが多い分、これまでの購買データを元に売れ筋キャラクタを精緻に開発することが可能になるため、アダビトでは今後、tretoy ブランドの元で自社作品の開発に着手する。

「tretoy」
Image credit: Adavito