Microsoft Teams DAU1.15億人:Slackの後追いから「新たな道」へのシフトチェンジ(2/2)

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多数の新機能

(前回からのつづき)Microsoftは、リモートワークのニューノーマルに適応していくため迅速に対応している。 5月に開催された同社主催の開発者向けカンファレンスBuild2020では、企業の開発担当者向けにTeamsアプリを構築するための新しいツールを提供を開始したと発表した。

7月に開催された同社パートナー向けカンファレンスInspire 2020では、MicrosoftはDataflexを発表。これはPower Platformアプリとチャットボットの作成、デプロイを企業の開発担当者がTeamsのチーム単位で管理できるリレーショナルデータベースだ。最近では9月に開催されたITプロフェッショナル向けカンファレンスIgnite 2020内で、メンタルヘルスに関する話題に触れ、バーチャル通勤や、Headspace社との提携による瞑想機能の提供を約束した。

ナデラCEOはTeamsにどれだけ迅速に機能追加の対応がなされているかを強調する。

「私たちは最前線で働く人々とナレッジワーカーの両者が時間と距離を超越して働くためのイノベーションを加速し、ブレイクアウトルーム、会議の要約、シフトスケジュール、参加可能者の最大数を2万人に引き上げた大規模なデジタルイベントの開催など、過去6か月間に100を超える新機能を追加しました。従業員の健康と幸福はすべてのCEOにとって最大の関心事です。私たちは新しい体験を伴うイノベーションによって、人々が仕事をしながらもウェルビーイングを優先させる事を手助けします。 Teamsの新しいインサイトは、個人個人に合わせた行動をレコメンドすることで従業員が健康的な作業習慣を確立したり、リーダーが高いパフォーマンスの発揮できるチームを構築したりといった事が、これまでよりも簡単に行えます」

MicrosoftはこれまでもTeamsに多数の機能追加をしてきているが、2020年のユーザー数増加によって、開発のスピードをさらに上げるべくギアチェンジしたかのようだ。MicrosoftはSlackの後追いから、機能追加によって新たな道を切り開く方向へシフトしたと多くの人が認識している。 (今年の7月、SlackはMicrosoftに対して、OfficeにTeamsをバンドルする事は独占禁止法違反にあたるとして欧州委員会に申し立てを行った。)

さらなる成長の余地

Microsoftは、TeamsのDAUを「デスクトップクライアント、モバイルクライアント、およびウェブクライアント全体で24時間内に意図的なアクションを行う1日あたりの最大ユーザー数。意図的なアクションとは、チャットの送信または返信、会議への参加、Teams上でファイルを開く等を指し、自動起動、画面の最小化、アプリの終了といったパッシブアクションは除く」と定義している。

ナデラCEOは2020年第3四半期にOffice365の有料法人アカウント数が2億5800万になったと報告している。日次/月次のユーザー数の違いを考えると、これらのうちどれだけがTeamsユーザーでもあるかを判断するのは難しい。その上Teamsは無料プランコンシューマー向けサービスも提供しているためなおさらだ。

とはいえ、Teamsがビジネスツールとして利用されることが大半であると考えれば、アプリを成長させる余地がまだ十分にあることは明らかである。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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