不動産管理周辺の軽作業ギグワークアプリ「COSOJI」運営、ジモティーとF Venturesからシード調達

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「COSOJI」
Image credit: Rsmile

COSOJI(コソージ)」を開発する Rsmile は9日、シードラウンドでジモティー(東証:7082)と F Ventures から資金調達したことを明らかにした。調達金額は明らかにされていないが、数千万円程度と見られる。

Rsmile は、ザイマックスグループやファーストブラザーズを経て、不動産クラウドファンディングのクラウドリアルティでマネージャーを務めた富治林希宇氏らにより今年5月に設立。軽仕事の地産地消をテーマに、不動産管理周辺の軽作業をギグワーカーとマッチングできるアプリ「COSOJI」をローンチしている。

不動産管理においては、掃き清掃、拭き掃除、草むしり、巡回といった軽作業が発生する。大型の集合住宅などでは管理人がやってくれるが、そうでない場合、不動産管理会社にとっては、こういった軽作業を仕事として発注するのは難しい。台風の後の現場確認、共有スペースの電球交換といった突発的作業も30分程度で終わるが、その短時間のために作業員を手配するのは困難だからだ。

左から:池子英興氏、塚田哲也氏(取締役)、富治林希宇氏(代表取締役)、辻龍一氏
Image credit: Rsmile

COSOJI は、ギグワーカーがアプリを立ち上げるだけで、現在地周辺の軽作業仕事を簡単に見つけられるサービス。発注者である不動産管理会社や大家から直接オファーを受けるため、短時間とはいえ、働き手が得られる報酬は比較的高い(例えば、電球交換であれば1,500円程度)。主婦や学生などが、家事や買い物の間に生じたスキマ時間で簡単に稼げるのが最大の特徴だ。

不動産管理は、特にデジタル化が遅れている業界。これまでの仕組みだと、発注者から働き手までの間にいろいろ仲介業者が入るため、構造上、ちょっとした作業でもどうしても高くついてしまう。しかも、作業報告も紙ベースで、実作業の完了から1ヶ月後に届く、というようなことも当たり前。

COSOJI ではこれまでに150回程度回してみて、発注者のほぼ100%から継続して使いたい、働き手の98%くらいからは継続して働きたい、という回答が得られた。不動産業界は、外部から新たに参入する事業者にとってスイッチングコストが高い業界だが、清掃など軽作業からだと入りやすい。現場に近いところにいれば、他の交換や塗装作業といった新たな追加オーダーも受けられやすくなる。(富治林氏)

今回、投資家に加わるジモティーは、地元の生活課題から生まれたモノの売り買いをするプラットフォーム。Rsmile にとっては、ジモティーに集まるユーザを COSOJI の働き手として確保できる可能性がある。また、不動産周辺の軽作業需要は、都市部のみならず郊外にも多いらしく、Rsmile では大家のコミュニティなどを通じて全国の不動産個人オーナーにアプローチしていくとしている。

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