MCNのNatee、シリーズAラウンドで1.2億円を調達——XTech Vやアカツキらから

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左から:古川慧氏(XTech Ventures アソシエイト)、西條晋一氏(XTech Ventures 代表パートナー )、小島領剣氏(Natee 代表取締役)、熊谷祐二氏(アカツキ「Heart Driven Fund」ヴァイスプレジデント)
Image credit: Natee

TikTok を中心にインフルエンサーやライバーを擁する MCN(Multi-Channel Network)の Natee(ナティ)は9日、シリーズ A ラウンドで1.2億円を調達したことを明らかにした。このラウンドに参加したのは、XTech Ventures、アカツキ「Heart Driven Fund」、キュービックベンチャーズ、マネックスベンチャーズ。これより前、同社は今年2月に、Heart Driven Fund、East Ventures、個人投資家らからシード資金を調達している。この際の調達金額は公表されていないが、日経によると約6,800万円

Natee は2018年、ビズリーチ出身の小島領剣氏(現代表取締役)やリクルート出身の朝戸太將氏(現取締役 COO)らにより創業。TikTok を中心にインフルエンサーやライバーを157人擁していて、彼らのフォロワーの合計数はのべ2,732万人に達している。フォロワーには、10代後半から20代後半のファンが多い。同社によれば、創業1期目と比較し2期目の年間売上高は20倍、月間案件数は昨対比(2019年9月 vs. 2020年9月)で15倍以上に増加した。

Natee はこれまで Tiktok を通じた活動を強みとしてきたが、世界的に Tiktok に対する評価が流動的に動いたこともあって、このところは、Instagram や YouTube など他のプラットフォームへの展開にも積極的だ。また、インフルエンサーを使った広告展開にデータドリブンなアプローチを取り入れ、今後は広告やマーケティング以外にも、インフルエンサーによるグッズ販売などでレベニューチャネルを多角化する計画があるという。

Natee のインフルエンサーには特徴がある。ただ、かっこいいとか可愛いよりりも、マジックができますとか、ダイエットについて詳しく話せます、とか一芸に秀でている人が多い。(小島氏)

しかし、インフルエンサーを抱える事務所にとって、永遠の課題とも言えるのが、人気インフルエンサーの独立問題だ。芸能事務所においてもそうだが、力をつけた芸能人は独立し、個人事務所を作って辞めていってしまう。従来のインフルエンサー事務所は、そんな中で人気インフルエンサーを取り合う陣取り合戦をやっていたわけだが、小島氏は、今後は多くの個人事務所が乱立する世界が来るので、同じやり方では続かないだろう、と展望する。

おそらく、芸能界で個人事務所が大手事務所と業務提携するように、インフルエンサーが MCN とより柔軟な契約を求めるようになるだろう。インフルエンサーはどこかの事務所に所属するという帰属意識よりも、より便利なプラットフォームやサポート体制を提供する MCN を用途に合わせて複数使い分けるようになる。今回調達した資金を使って、同社は広告主により効果的なマーケティングを可能にするとともに、インフルエンサーに選ばれる MCN 作りにも傾注するとみられる。