CES2021はバーチャル開催へ:「素晴らしいことを試すための1年間のチャンス」/Gary Shapiro氏インタビュー(2/6)

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Consumer Technology AssociationのCEO、Gary Shapiro氏・Image Credit: Dean Takahashi

(前回からのつづき)

VentureBeat. 今年のCESの変化をどうみていますか?それほど強烈な変化です。バーチャル化を決断するのに、どのくらいのスピードで決断しなければならなかったのでしょうか?

Gary Shapiro:劇的な変化すぎて、このようなことは二度とないことを期待しています。少なくとも私はそう願っています。ただこれは私たちが常々やりたいと思っていた「素晴らしいことを試すための1年間のチャンス」、と捉えています。特にワクチンが出たことで、2022年への自信は高まっています。11月には(2022年の)イベントの販売をすでに開始しており、ホールは完売しています。物理的なイベントもあるでしょうし、デジタルで行ってきたことの中で、最も良くて効果的なものを取り入れたいと思っています。私たちは2022年をハイブリッドイベントと呼んでいます。

一方、2021年は物理的なイベントの心配事をなくすため、7月からはデジタルイベントだけに絞ることにしました。実は3月からは二つの可能性について検討していたのですが、ご存知のように、発表は開催7カ月前の7月に行いました。意図的に早い段階で計画を立て、デジタルの場でどのように自分を表現するのかを、そして率直にコストの節約についても考える機会をみなさんに提供したのです。一方、CESに間に合うようにワクチンを普及させることはできないと判断したので、私たちがやるべきことはまず発表をして、問題よりも解決策の一部になるべきだと考えたのです。

VentureBeat:出展者数は1,000社を超えてました。例年ほどではありませんが、しっかりと例年の出展者と繋がり、かつ今年をスキップするという決断をさせなかった鍵はどこにあったのでしょうか。

Gary Shapiro:どの企業も独自の判断をしていました。私たちは、希望者には返金、または来年のクレジットを提供しましたし、可能な限り寛大な対応をしました。結果、多くの費用をこちら側で負担しています。また私たちは今年の初めに多くの調査を実施したのですが非常に幸運な結果でした。私たちはテクノロジー産業を代表していますが、多くの部分で非常にうまくいっています。家庭向けに何かを販売したり、サービスを提供しているものの多くは好調だったのです。とりわけ私たちのショーは、COVID-19が米国に上陸する前の1月に開催されました。私たちは、キャンセルの3週間前にピボットしなければならなかったイベントの一つではありませんでした。このことについて考え、集中し、他の人の経験を観察するだけの十分な時間があったのです。

COVID-19のおかげで、ビジネス界全体に多くの善意が生まれました。人々はある程度寛容で理解してくれています。しかし「COVID-19」における体験で分かったことは、アバターとなって物理的な展示物から「スクリーン上の」物理的な展示物へと移行することは、展示物に投資する人にとっても、参加することに投資する人にとっても、満足のいくものではなかったのです。私たちは何か違うことをしなければなりませんでしたが、既存のサービスでは何も見つかりませんでした。私たちは、これを正しく実施できているのは独自のユーザーイベントやアプリケーションイベントを行っているテック企業だけだと判断したのです。

Microsoftは素晴らしい仕事をしてくれましたし他社も同様でした。しかし、満足度が最も高かったのはMicrosoftであり、出席者数が最も多かったのも彼らでした。Microsoftとは長い付き合いがあります。私たちは、彼らがMicrosoft Teamsを持っているという実績と彼らのクラウドを活用して、何かを作ることができると考えたのです。

彼らはTeamsの中に驚くべき制作スタジオを持っています。それが今回の件なのです。展示会を作ったからといって人々が来てくれるわけではありません。数日配信される長期間の番組やビデオ制作、こういった魅力的なものを作る必要があります。私たちの出展者も同じことをしています。基調講演者に話を聞くと彼らはそれを理解していますし、大企業の多くも理解しています。しかし、私たちは中小企業やスタートアップにも何かを提供したいと考えていました。特にEureka Parkは驚異的です。エントリーレベルの製品でも多くのことを提供していますよ。

これまでやりたいと思っていたけど決してできなかったことができるようになりました。例えば「イベント版LinkedIn」はその一つでした。登録すると自分の名前を他の人と共有するオプションがあります。それはすでに始まっていて、みんな連絡を取ったり、メールをもらったり、リンクしたりしています。ショーが始まる前ですが、ある程度の満足感と成功の手応えを感じています。

それとCESに参加した多くの人から、見たいものを全部見るには時間が足りないという声がありました。そこで私たちは終了後30日間の「延長時間」を提供することにしました。人々は展示物を見たり、カンファレンスを見たり、基調講演を見たり、興味があれば出展者とコミュニケーションを取ることができます。また期間中にライブ中継も行います。多くの記者会見、20名程度の記者会見では、Q&Aの時間を設けて参加できるようにします。

ただこれは適切な人に限るつもりです。一方ここ数日で何千人もの報道関係者が登録しようとすると、記者会見に参加できなくなってしまうので、報道関係者には早めの登録を促しています。これは通常の出席者も同様です。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】