Zoom物語:上場、パンデミック、株価高騰・・そして更なる成長痛(2/3)

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Zoomの株価推移(12月17日時点)

(前回からのつづき)そして時間とともに彼が正しいことが証明された。Zoomは2019年に株式公開した。2019年当時、テック業界のIPOとしては最高の業績だった。ビデオ会議サービスを提供する同社はIPO価格を1株当たり36ドル、上場初日の終値は72%高、その後6月には株価が102.30ドルに達した。だが投資家が2020年に向けて不確実性が高まると予想し、12月下旬には株価は66.64ドルに下がった。

その後パンデミックが起こった。同社は成長への準備をしていたが、大きな波はこなかった。

Zoomは現実を見据えて再編成を行った。急速な採用ペースを維持していたが、ユアン氏は従業員の採用方法を再考しなければならなかった。1年前、Zoomは従業員数2,400名だったが、現在は3,400名だ。多くの企業と同様、新入社員がバーチャルな職場と一体化していると感じられるようにしつつ、直接会うことのない従業員に企業文化を伝える方法を考える必要があった。

さらに劇的なことに、消費者はZoomに群がった。Zoomはビジネスツールではなく標準的な文化のひとつとなり、事実上ビデオ通話の代名詞となった。人々はもはやSkypeではなくZoomを使うようになった。

当初、同社は大喜びだった。Zoomの会議参加者は日次で最高1,000万人だったのが、3月には2億人を超えたVentureBeatのEmil Protalinski氏は4月に次のように書いている

「日次アクティブユーザー数は、Skypeが前月比70%増、MicrosoftのTeamsが4ヶ月で110%増なのに対し、Zoomは3ヶ月で1,900%も爆発的に増えたといえばこのすごさが実感できるでしょう」。

株式市場は拍手喝采を送り、10月中旬にZoomの株価は559ドルまで上昇した。しかし同社は適応に苦心し、つまずき、痛い目にも遭った。

確かにZoomは使いやすさを提供していたが、設定によっては招かれざる参加者がビデオをクラッシュさせ、消費者は「Zoombombing(Zoom爆撃)」の被害に遭った。同社はK-12(幼稚園〜高校)のデフォルト設定を変更し、仮想教室に入室できる人や、共有できるものについて、教師がより詳細にコントロールできるようにしなければならなかった。Electronic Frontier FoundationはZoom設定に関する消費者向けガイドを出版している

セキュリティではさらに困惑を呼んだ。成功によってより厳しい精査を受けるようになり、すぐに同社に関するセキュリティの欠陥、プライバシーの侵害、訴訟、調査といった見出しが毎日のように紙面を賑わした。結局これらの問題を修正するまで、Zoomはすべての新機能の開発をストップすると発表した。10月にZoomはすべての顧客に対してエンドツーエンド暗号化を段階的に展開することをを発表した。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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