この人もまた、大企業によるスタートアップ支援の〝顔〟の一人となった人物だ。浜宮真輔氏——2015年から IBM のスタートアップ支援部門「BlueHub」の運営を3期にわたり担当、2018年からは Amazon Web Services(AWS)に舞台を移し、スタートアップ事業開発部門に籍を置いた。コロナ禍でリアルのスタートアップイベントの数は減ったもの、事あるごとに時の上司である畑浩史氏(AWS Japan スタートアップ事業開発部本部長)と共に、彼の姿を目にした読者は少なくないだろう。
YJキャピタル時代から変化するのが海外投資だ。これまでにYJキャピタルはEast Ventures、Sinar Mas Digital Venturesと共同で東南アジアにフォーカスした2億5,000万米ドルのファンド「EV Growth」を2018年に設立しているが、LINE Venturesと統合することで主体的に取り組むことになった。エリアは韓国、米国、中国、東南アジアで、テーマはAI、ロボティクス、ブロックチェーンを含むディープテック領域としている。
Atome Finanicial Indonesia CEO の Wawan Salum 氏 Photo credit: Atome Financial
買収後、Mega Finadana Finance は Atome Finance Indonesia に社名変更した。なお、今回の買収に関する財務詳細は公表されていない。
2017年に設立された Atome Financial は、「Atome」と「Kredit Pintar」という2つの主要なビジネスラインで構成されている。Atome が加盟店と提携して分割払のオプションを提供しており、他方 Kredit Pintar はインドネシアの金融サービス庁(OJK)のライセンスを取得したインドネシアのデジタルレンディングアプリだ。
このライセンス取得は、インドネシア事業の成長に向けた当社のコミットメントの証であり、顧客のニーズに合わせたさまざまな資金調達や融資のオプションを通じて、パートナーや消費者によりよいサービスを提供することができる。(Atome Finanicial Indonesia CEO の Wawan Salum 氏)
カードレスオンライン決済や「Paidy(ペイディー)翌月払い」を提供する Paidy(ペイディ)がシリーズ D ラウンドで1億2,000万米ドルを調達したと30日の日経が伝えた。同紙によれば、日本の未上場スタートアップの調達額として過去最大級。この調達ラウンドに参加したのは、アメリカの Wellington Management、著名投資家 George Soros 氏のファンド2つ、香港の Tybourne Capital Management。また、Goldman Sachs や三井住友銀行などから202億円相当のデット借入枠も設定したとしている。
同社は2018年7月にシリーズ C ラウンドで5,500万米ドルを調達、その後、同ラウンドのエクステンションで2019年11月に8,300万米ドル、さらに2020年4月に調達額非開示の調達を行なっている。今回の調達を受けて、創業からの累積調達額は約362億円3億3,700万米ドル(371億円相当)、デット借入枠の累計は273億円2億4,800万米ドル(273億円相当)に達したと見られる(過去発表を積算したもの。調達時の為替換算レートとの変動により、誤差がある可能性があり)。INITIAL が明らかにしている2020年2月現在のバリュエーションは683.3億円今回の調達でさらに上がった可能性も考えられる。関係者によると本ラウンド後の推定バリュエーションは13.2億米ドルで、ユニコーンクラブ入りしたと見られる。
ここ数カ月の間にNFTはアート、スポーツグッズ、音楽など、他のアプリケーションでも爆発的に普及している。例えば、「NBA Top Shot」(バスケットボールカードのコレクションをデジタル化したもの)はその一例だ。Animoca Brands社が発行し、Dapper Labs社が構築した「NBA Top Shot」は、世界中の人々に公開されてから5カ月で、2億3,000万ドルの売り上げを突破した。また、BeepleというアーティストによるNFTのデジタルコラージュがクリスティーズで6,930万ドルで落札されるなど、投資家はNFTに資金を投入しており、その中にはゲームファンも含まれている。