
Image credit: Balanced
【24日14:30更新】日本で許可されている CBD 製品の定義に関する表現に誤りがあったため該当箇所を訂正。
CBD スキンケアブランド「WALALA」を展開する Balanced は24日、事業拡大し食用 CBD 製品の OEM 生産に参入することを発表した。また、これとあわせ、同社はアメリカ、イスラエル、香港のエンジェル投資家3人から1,750万円相当を調達したことを明らかにした。同社にとっては、以前にエンジェル複数から7万5,000米ドルやファンドなどから4,000万円を調達したのに続くものだ。
CBD(カンナビジオール)とは、大麻草の茎や種子などに含まれる成分のこと。日本では大麻草の茎や種子以外の部分からの成分を取り扱うことは禁じられているため、日本における CBD 製品の成分は、有機化学によって人工的に組成されたものであるべきだ。Balanced の創業者兼 CEO である Mike Eldin(日本名:柴田空也氏)によれば、「茎や種子以外の部分には CBD 成分は存在しない(または微量)」ことは知られているので、天然由来を謳う CBD 製品は、違法な天然由来か、合法ながら CBD 成分が含まれていないか、人工的に化学合成された成分なのに天然と謳っているかの、いずれかの可能性が高いという。

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Balanced では、チェコ科学アカデミーの科学者らが人工組成に成功した CBD 成分製造メーカー CBDepot と提携。CBDepot で有機合成して作られた CBD は99.95%天然のものと成分が同等でありながら、天然由来ではないため合法的に日本に輸入できる。昨年ローンチしたスキンケア D2C ブランド「WALALA」は、身体のさまざまな課題を悩む人々を中心にユーザを伸ばしている。今回、CBDepot から輸入していた CBD 素材が、食品の扱いで日本の税関や検疫をパスしたため、この素材を使った食用 CBD 製品の生産に乗り出すことを決めた。
Eldin 氏によれば、これまでに10社ほどから CBD 製品の OEM 生産依頼が来ていて、20ほどの試作品を生産したという。商品のバリエーションとしては、東京・青山にあるホテルのアメニティ製品(シートマスク)、約30万人ほどフォロワーがいる有名インフルエンサーの舌下オイルなどだ。Balanced では、大麻取締法に抵触する可能性の無い、100%合法な製品の生産メソッドを外服用・内服用の両方で確立したことで、今後は他の CBD ブランドの OEM 生産なども積極的に受託していきたいとしている。
Balanced 創業者の Eldin 氏は以前、シリコンバレーの著名人が書いたブログを日本語で読めるサービス「PeraPera」や、クイズ回答で賞金が稼げるアプリ「MyQトリビア」などを運営していた。
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<参考文献>
- 第5回「大麻等の薬物対策のあり方検討会」 資料(厚生労働省)
- Novel Food: CBD Products(Quality Services International)
- EC validates declaration of CBDepot’s trans-CBD as suitable food substance(Pharmaceutical Networking)
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