(前回からのつづき)Worldcoinがすべてのユーザーにとって便利なものとなるよう、チームは誰でも使えるようなウォレットアプリも開発している。
このウォレットアプリにより、ユーザーは既存のイーサリアムのエコシステムを通じてグローバルな個人間の支払いに使えたり、プロジェクトや他の暗号通貨について学んだり、自分のWorldcoinを求めることのできるOrbオペレーターを探したりすることができるようになる。このウォレットは非管理(Non-Custodial)であり、ユーザーは自分のWorldcoinを直接管理することができる。
Worldcoinは暗号通貨のプロトコルであるイーサリアムの上に、レイヤー2としてプロトコルを立ち上げる。これによりイーサリアムと比較して、取引のスループットとエネルギー効率が大幅に向上する。イーサリアムはまもなくプルーフ・オブ・ワークからプルーフ・オブ・ステークに移行するネットワークだ。(これによりイーサアリアムと比較して、取引のスループットとエネルギー効率が大幅に向上する。つまり、ブロックチェーン取引に使用するエネルギーが少なくなるのだ)。
Worldcoinのプロトコルは、完全にパーミッションレスで、独立した検証者によって運営される。
投資家たちの顔ぶれ
今回のラウンドには投資家としてAndreesen Horowitz(シリーズAリード、a16z)、1confirmation、Blockchange、Coinbase Ventures、CoinFund、Day One Ventures、Digital Currency Group、Fifty Years、Hypersphere、HASHED、Kenetic Capital、Multicoin、Three Arrows Capitalといった面々が参加した。
エンジェル投資家にはReid Hoffman(LinkedInの共同創業者)、Sam Bankman-Fried(FTXの創業者)、Denis Nazarov(元a16z、Mirror.xyzの創業者)、Jesse Walden(元a16z、Variant Fundの創業者)のほか、Solana、複数のEthereumプロジェクト、Polkadot、Web3 Foundationなどの創業者や初期のチームメンバーが名を連ねている。
Worldcoinは今回の資金調達で得た資金をもとにOrbの配信を強化し、世界的なローンチに向けてチームを構築するとしている。Worldcoinの従業員数は70名だ。
Altman氏は、地球上のすべての人間に新たなグローバル通貨を発行するというアイデアを持っていた。動機は単純だった。暗号技術はこれからも存在するが、今のところ大量導入には至っていない。そして、何十億人もが保有するグローバルな共通通貨があれば、誰もが平等に機会を得られるようになるかもしれない。彼は2019年にBlania氏とNovendstern氏と共にプロジェクトに取り組み始めた。
既存の暗号通貨の巨人であるビットコインやイーサリアムに対して、なぜ優位に立てるのかと問われ、購入の必要がなく長いサインアップのプロセスもないと答えている。コインを提供することで、暗号通貨を理解したり、手を出したりするのが難しい多くのステップを省略することができる。イーサリアムのレイヤー2なので、イーサリアムのエコシステムとの互換性があり、SolanaやPolkadotなどの他のプロトコルとのブリッジも用意されている。
安全なカスタムハードウェアデバイスを使うことで、地球上のすべての人に無料で提供される暗号通貨の世界的な立ち上げを成功させるためには多くの出来事が一度に巻き起こる必要性がある。そしてここまで多くの資金を集めた主な理由は、Orbの開発・製造・展開と、世界的なローンチを実現できるチームを集めるためだったとしている。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
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