Meta(旧・Facebook)が取り組む「触覚センシング」(1)

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Facebook(訳註:旧社名・新社名はMeta)は今朝(訳註:原文掲載日は現地時間の11月1日)、同社の研究者がカーネギーメロン大学と共同で開発したオープンソースのタッチセンサー合成皮膜「ReSkin」を発表した。ReSkinは機械学習と磁気センサーを活用し、安価で汎用性が高く、耐久性があり、交換可能かつ長期使用可能なソリューションとして設計されており、センサーの自動調整には教師なし学習アルゴリズムを採用している。

Facebookは本日、ReSkinの開発と並行し、おそらく内部の混乱を暴露されるのを避けるためのタイミングで、タッチセンサー用のハードウェア、シミュレーター、ライブラリ、ベンチマーク、データセットの開発を進めていることを明らかにしている。

FacebookのリサーチサイエンティストであるRoberto Calandra氏とハードウェアエンジニアの Mike Lambeta氏はブログ記事の中でこう説明している。

「私たちは通常、触るという行為を温かみや、時に気遣いを伝える手段として活用していますが、同時に周りの世界を知覚するための重要な手段でもあります。触ることは、他の感覚では得られない情報を提供してくれます。例えば、物質の温度、質感、重さ、そして時には物質の状態についてもです」。

触覚の歴史

触覚(Tactile sensing)は、人間の触覚を理解して物理的な世界で再現することを目的とした、ロボット工学の新しい分野だ。家庭や工場の床などの環境でロボットが自ら触覚を学び、使用できるようにすることで、ロボットをより効率的により安全に、より優しくすることを目的としている。

Facebookは過去数年にわたり、ロボットの把持に焦点を当てた触覚センサーを開発していた。2020年には、多指のロボットハンドに取り付けられるように設計された、高解像度で低コストの小型触覚センサー「Digit」を発表している。

Above: An exploded view of Facebook’s Digit sensor. Image Credit: Facebook

Digitは、3Dプリントと射出成形の両方に対応した筐体を持つプラスチック製のボディを備えており、3つのRGB LEDがエラストマーゲルの表面を照らす。このゲルは、堅牢性と感度のバランスをとるために、シリコンとアクリルの製造プロセスを用いてカスタム設計されている。カメラとゲルは、エラストマーなどの部品を交換できるように「プレスフィット」方式で本体に取り付けられており、レンズの焦点距離を変えられるようにハウジングを交換することができる。

Above: Facebook’s Digit sensor mounted to a robotic hand.
Image Credit: Facebook

実験では、ガラス製のビー玉を親指と中指で挟んで操作するロボットハンドを実現した。この実験では、ロボットハンドが親指と中指の間にビー玉を挟んで操作したところ、50回の実験のうち約25%の確率でビー玉を落としていた。しかしこれはDigitの設計上の問題ではなく、データの不正確さやノイズのせいだと研究者たちは考えている。

Digitのプラスチック筐体、ゲル、電子機器の製造ファイルは昨年6月にGitHubでオープンソース化されており、プログラミング用のファームウェアバイナリも公開されている。また、同社は本日、MITのスピンアウト企業であるGelSightと提携し、Digitを商業的に製造することも発表している。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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