国境を越えた知を集結させる:20万人が集うNvidiaの年次カンファレンスGTC、11月8日から開幕(3)

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Above: Nvidia’s Inception AI startups are from the green countries.
Image Credit: Nvidia

新興国市場

(前回からのつづき)GTCではアフリカ、中東、ラテンアメリカにおけるビジネスや技術的なトピックに焦点を当てたセッションも開催する。

ケニアAIセンター・オブ・エクセレンス、エチオピア・モーション・デザイン&ビジュアル・エフェクト・コミュニティ、Pythonガーナ、ナイロビ・ウィメン・イン・マシーン・ラーニング&データ・サイエンス、チリ・インリア・リサーチ・センターなどの組織や大学のスピーカーが、新興市場の開発者がAIを使ってどのように課題に取り組んでいるかを説明する。これらの傾向についてEstes氏はこう語る。

「海外からスピーカーが増え、中東のヨーロッパにシフトした内容が多くなりました。AIが中心ではありますが、それだけではありません。人々が話題にしていることのひとつに会話型AIがあります。これはコールセンターのチャットボットから、英語を母国語としない患者を抱えた医師がいるヘルスケアまで、さまざまな業界に関係していますからね」。

また、「Bridging the Last Mile Gap with AI Education」と題されたパネルでは、アフリカの専門家やコミュニティリーダーが、AIの民主化や現実の課題の解決方法について説明する。ラテンアメリカの政府、産業界、学術界はラテンアメリカにおけるAIエコシステムの状況や、GPUとAIを使って研究者や教育者を強化する方法について議論する。

専門家はアフリカ、アラビア、インドなどの中・低リソース言語用の会話型AIを構築するための自然言語処理リソースについても議論する予定だ。

インセプション・ベンチャーキャピタル・アライアンス

Above: Nvidia’s Inception program has 8,500 AI startups.
Image Credit: Nvidia

NvidiaのInception AIプログラムは、破壊的革新の可能性を秘めた8,500社以上の企業を支援している。そして、Nvidiaの幹部は開発者、スタートアップ、コンピューティングプラットフォーム、企業顧客、企業開発に焦点を当てた同社のAI戦略と方向性について語る。また、70社以上のスタートアップ企業が、会話型AI、創薬、自律型システム、新興市場などに関わるビジネスモデルを紹介する。

パネルディスカッションにはNvidiaからGreg Estes氏をはじめ、エンタープライズコンピューティング担当のManuvir Das氏、ワールドワイドエンタープライズビジネス担当SVPのShanker Trivedi氏、コーポレートディベロップメント担当のVishal Bhagwati氏、ベンチャーキャピタルビジネスディベロップメント担当のMat Torgow氏、AI/HPC向けソフトウェアプロダクトマネジメント担当副社長のKari Briski氏が参加する。

Nvidiaのソリューション・アーキテクチャー担当ディレクターであるOzzy Johnson氏は、スタートアップの成長を加速させるための技術や主要なフレームワークについて説明する。

パンデミックは、ヘルスケア・ライフサイエンス(HCLS)業界への投資とイノベーションを促進した。経済の不確実性にもかかわらず、HCLSのAIスタートアップは記録的な資金を調達している。このパネルでは、バイオテックのCyclica、病理学のIBEX、超音波のRayshapeといったスタートアップのCEOが参加し、NvidiaのグローバルヘルスケアAIスタートアップ責任者であるRenee Yao氏がモデレーターを務め、ヘルスケアにおけるAIのトレンド、課題、技術的なブレークスルーについて説明する。

ダイバーシティ&インクルージョン

Above: Nvidia’s Omniverse is a way to collaborate in simulated worlds.
Image Credit: Nvidia

GTCは、世界中のほぼすべてのコミュニティが参加できるオープンなイベントとして構成されている。セッションは開発者、研究者、科学者、教育者、専門家、そして歴史的に恵まれていないグループの学生に情報を提供し、刺激を与えるように企画されている。

テーマはより良いデータセットの構築や、AIのインクルーシブ化などだ。NvidiaはLatinX in AI、Tech Career and W.AI in Israel、Ewha Womans University of Koreaなどの組織と提携し、多様なコミュニティを対象にNvidia Deep Learning Instituteワークショップへの無料アクセスを提供している。

「当社はDeep Learning Instituteで多くの教育プログラムやトレーニングを行っており、歴史的に黒人の多い大学の教育者との取り組みや、アフリカでの活動も推進しています。特にテクノロジー分野の女性を対象とした活動では、歴史的に十分な影響を受けてこなかったコミュニティに、より良いトレーニングを提供し、教育者と協力して最先端の考え方を身につけてもらおうとしています」(Estes氏)。

Nvidiaは、子供たちがAIやエンジニアリングに興味を持てるよう、教育者向けに無料の教育キットを提供している。「若い世代だけでなく、新しい技術を学びたいと考えている中堅社員も支援することで、次世代を担う人々と対話することが重要」とEstes氏は語る。

ダイバーシティ・セッションの一つである「W.AI」では、学識経験者、業界の専門家、W.AIの創設者が一堂に会し、メンタリングの機会や上級学位取得の支援を通じて、データサイエンスやAIの分野に多くの女性が参加できるようにするにはどうしたらよいかを話し合うそうだ。

NvidiaのDeveloper Ecosystemの戦略的イニシアチブの責任者であるLouis Stewart氏は、Africana Digital Ethnography Projectの教員や学生の研究者とともに、世界各地の自然言語理解を向上させるための新しくユニークなデータセットを構築するための取り組みについて語る。

スマートシティのためのAI」では、都市の課題を解決するためにAIがどのように導入されているか、都市環境でAIを使用する際の倫理的な課題、都市化に起因する課題、インフラの故障、交通管理、人口の健康問題、エネルギー危機などにAIがどのように対処できるかについて説明する。

本イベントでは、ヨーロッパ、中東、アフリカ、イスラエル、インド、中国、日本、韓国、台湾、南アジア太平洋地域から地域別のスピーカーが参加する。

「優れた方々は世界中のどこにでもいます。これは本当に重要なテーマです。AIの仕事をする人の頭脳に関して、特定の国が他の国よりも優位に立つ理由はどこにもありません。私たちは、そういった地域へのアプローチにエネルギーを注いでいます。先ほどアフリカを例に挙げましたが、ラテンアメリカやアジア太平洋地域でも、優れた考え方や素晴らしい仕事があるのです。シンガポールやベトナムなど、こういった地域を1つの場所に集めることができるのは、本当に素晴らしいことだと思います」(Estes氏)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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