家具のサブスク&二次流通のsubsclife、ソーシャルインテリアに社名を変更——JIC VGIなどから22億円の調達も

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ソーシャルインテリアのコンセプトイメージ。人が映っている写真は家具のサービスには珍しいかもしれないが、ライフスタイルを提案する意味を持たせているようだ。写真中の人はモデルを起用したが、家具は全て、取引関係にある家具メーカーに提供してもらったという。
Image credit: Social Interior

家具のサブスクリプションサービス「subsclife(サブスクライフ)」などを運営する subsclife は、社名をソーシャルインテリアに変更したことを明らかにした。また、同社は直近のラウンドで、産業革新投資機構傘下の JIC VGI(JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ)のほか、既存株主であるサイバーエージェント・キャピタル(CAC)とみずほキャピタルから約22億円を調達したことも明らかにした。調達金額には、金融機関などからのデットファイナンスが含まれる。

これはソーシャルインテリアにとって、2020年9月に実施した約30億円の調達に続くものだ。ラウンドステージは不明だが、INITIAL によれば、前回調達をシリーズ C ラウンドとしているので、今回はシリーズ D ラウンド前後と推定できる。同社は2015年8月に設立された KAMARQ(KAMARQ HOLDINGS)からサブスク部門を独立させる形で設立された(当時、カマルクジャパン)。独立してからの累積調達額は、今回調達分を含めると、明らかになっているものだけで53億円を超えることになる。

サイバーエージェント・キャピタル(当時、サイバーエージェント・ベンチャーズ)は、KAMARQ が産声を上げた当初から投資家だ。サイバーエージェント・キャピタルは、KAMARQ およびソーシャルインテリア(当時は subsclife)の歴代の調達ラウンド全てに参加している。

同社は家具スタートアップ KAMARQ HOLDINGS の共同創業者の一人である町野健氏が、2018年3月に家具のサブスクサービスとしてβリリースさせたのが原型。その後、サブスクサービスの急成長から、新法人 subsclife としてスタートした。今回の新たな社名は、当初、コンシューマ向けに提供を始めたサブスクサービスが、コロナ禍のオフィス需要の変動やスタートアップの人員増に伴うオフィス急拡大などで事業向けの需要も増えているため、特徴の一つである、モノをムダにしない社会的意義を強調したものにした。

今までは、家具のサブスクで家の中を豊かなものにしようというコンセプトだったんですが、昨年、サブスクが終わって戻ってきた家具を二次流通に乗せられるマーケットプレイス「subsclife SHARE」を立ち上げ(現在の「サブスクライフ オフプライス」)、サブスクだけではなく、メーカーさんと一緒に家具の循環型社会を実現していきたい、という考えに至ったんです。(町野氏)

「subsclife SHARE」(現在の「サブスクライフ オフプライス」)
Image credit: Social Interior

近年、ESG 投資が叫ばれるようになり、ESG 投資はいまや世界の運用資産の約3分の1を占めるまでに成長している。上場している大企業はもとより、ファンドやファンドの投資を受けるスタートアップも何らかの ESG の要素を求められる時代だ。家具業界においても、ファストファッション系の SPA(speciality store retailer of private label apparel)化が進み、家具のスクラップ&ビルドが繰り返される中で、ソーシャルインテリアは貴重な存在と解釈される。

この動きには、家具メーカーも賛同しやすい。一定の手間をかけて丁寧に仕上げた家具は、〝ファストファッション系の家具〟に比べると価格が高めになるので売りづらい側面があるが、サブスク化することで敷居を下げることができる。前出のサブスクライフ オフプライスでは、サブスクが終わって戻ってきた家具の二次流通に加え、余剰在庫を直接出品することができ法人ユーザなどにアウトレット価格で買ってもらえる機会が増えるので、廃棄する可能性が減らすことができる。

ソーシャルインテリアでは、今回の調達により、サブスクライフとサブスクライフ オフプライスのシェア拡大に加え、家具を所有せずに利用する選択肢と、家具の再利用を促し、家具の循環型社会づくりの実現に向けた施策を加速していくとしている。

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