アフリカの無電化地域に電力を届けるWASSHA、11億円をシリーズC調達——金融・物流などにも事業展開

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Image credit: Wassha

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

アフリカで小売店プラットフォーム構築を目指す WASSHA は10日、シリーズ C ラウンドで11.4億円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、第一生命、ダイキン工業(東証:6367)、Mistletoe Japan、ヤマハ発動機(東証:7272)、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)が参加した。

UTEC はシリーズ A およびシリーズ B ラウンドに続く、また、ダイキン工業、Mistletoe Japan、ヤマハ発動機は、シリーズ B ラウンドに続くフォローオン。今回の調達を受けて、WASSHA の累積調達額は約35億円に達した。

WASSHA は、2013年11月の創業(当時の社名は Digital Grid)。当初は、アフリカの無電化地域に電力を届ける事業から始めた。このサービスでは、無電化地域の村々のキオスクにソーラーパネルや充電バッテリを設置し、LED ランタン、ラジオ、タブレットなどを無償でレンタル供与。店舗はこれら生活家電を村の住人に貸し出し、日々充電に来てもらうことで課金するサービスで、店舗のオーナーがスマートフォンを操作してモバイル決済するしくみ。

今回資金調達した投資家のうち、ダイキン工業、Mistletoe Japan、ヤマハ発動機とは、それぞれ、協業することがシリーズ B ラウンド発表の際に明らかになっている。ダイキン工業とは、2019年に設立したジョイントベンチャー Baridi Baridi を通じ開発途上国におけるエアコンのサブスク事業を共同展開、ヤマハ発動機とは物流ビジネス(キオスク間を繋ぐ二輪車による物流ネットワーク)の共同検討、Mistletoe Japan とは投資先と連携したキオスク活用事業を検討する。第一生命は、インパクト投資の一環。

タンザニアから事業を開始した WASSHA は、これまでにウガンダやモザンビークに拡大し、年内にもコンゴ民主共和国で事業を開始する予定。これまでに提携する現地のキオスクは5,100店舗以上に達した。旗艦プロダクトである LED ランタンは、1日あたり10万回レンタルされているという。今後は提携するキオスクのネットワークを活かし、電力だけでなく金融・物流など各種領域で社会性と事業性を両立したサービスを展開する会社を目指すとしている。

via PR TIMES

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