Nvidiaは8月23日、2024年度第2四半期（2023年7月30日締め）の売上高が過去最高となり、ウォール街の予想を大きく上回ったことを発表した。グラフィックスプロセッサーおよびプラットフォームのプロバイダーであるNvidiaの第2四半期の売上高は、前年同期比および前四半期比で101%増の135億1,000万ドルとなり過去最高を記録した。Nvidiaのデータセンター事業の売上高は、前年同期比で171%増、前四半期比で141%増の103億2,000万ドルで、第2四半期の売上高全体の76%を占めることとなった。

Nvidiaは企業が必要とするAIイノベーションエンジンであることを証明

Nvidiaの迅速な製品開発、強力な提携関係（今週初めに発表されたVMWareとの提携を含む）、同時にソフトウェア開発者を自社のプラットフォームに引き付ける能力は、AIと大規模言語モデル（LLM）を成長させる要因となっている。同社が過去5四半期で総売上高を229％増やし、2024年度第2四半期には過去最高の135億ドルを記録したことは、戦略が機能していることの確かな証しである。

売上総利益率も前年同期の45.9%から71.2%に急上昇した。共同創業者で社長兼最高経営責任者（CEO）であるJensen Huang氏によると、Nvidiaは半年ごとに新製品や新プラットフォームを発表するペースで進んでいるという。 収益性の上昇は、業界をリードするAIイノベーションへの投資を維持するための資金余力を生み出す。ジェネレーティブAIに不可欠なデータセンター製品や、LLMの開発に対する需要が非常に旺盛であったことが、過去最高の四半期決算を達成する原動力となった。

データセンターの収益が1年で171％急増

データセンターの売上高は過去5四半期で約3倍の103億ドルに達し、売上高の76%を占めるNvidiaの中で最大のセグメントとなった。Nvidiaはデータセンター部門を、サーバー用グラフィック・プロセッシング・ユニット（GPU）、ネットワーキング、AIクラウドソフトウェアを含むと定義している。

Nvidiaがプラットフォームとプロセッサー開発の原動力としている成長エンジンは、データセンターの収益である。同社はすでに企業におけるAI需要の先行指標とみなされている。機関投資家やウォール街のアナリストにとって、これはAIとLLMの需要が本物であることを証明するものだ。最高財務責任者（CFO）であるColette Kress氏は、データセンターの成長について次のように語った。

「需要は膨大です。業界も顧客も要求が高く、我々の視界は来年まで広がっています」。

Kress氏とHuang氏は決算説明会で、Nvidiaが経験している爆発的な成長は、ハイパースケールクラウドサービスプロバイダーや、同社のプロセッサーとプラットフォームを搭載したLLMや次世代AIのインフラ構築を急ぐ大手インターネット企業からの強い需要を反映していると指摘した。Kress氏は、データセンター事業は非常に好調で、第3四半期には120億ドルから130億ドルを達成する可能性があると述べた。

研究開発を倍増させ、首位をキープ

Kress氏とHuang氏は、迅速な製品開発へのコミットメントを強調した。 彼らは、NvidiaがAIワークロード高速化コンピューティングでリードを維持するために、Hopperアーキテクチャのような次世代プラットフォームに多額の投資を行っていると説明した。 Nvidiaは、2024年度第2四半期に20億4,000万ドルの研究開発費を計上し、2023年度第2四半期の18億2,000万ドルから10％増加しており、Hopperのような革新的技術へのコミットメントを示している。

HopperのGH100 GPU、Grace CPU Superchip、NVLinkインターコネクトファブリックは、大規模なAIモデルや高性能コンピューティングアプリケーションのパフォーマンスを向上させる。Nvidiaは、Nvidiaアクセラレータを搭載したAIソリューションの構築と導入を容易にするNvidia AI Enterpriseスイートなど、AIソフトウェアスタックにも多額の投資を行っている。

これからも研究開発への投資と完全なAIインフラへの注力により、Nvidiaは企業のAI需要の高まりに対応する。競争の激化は、データセンターの収益が増加する中でも技術革新の必要性を浮き彫りにしていると言えるだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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