来月リスボンで開催のWeb Summit、登壇者が続々とボイコットを表明——CEOのイスラエル非難発言で

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Web Summit 2022 で話す Paddy Cosgrave 氏
Image credit: Masaru Ikeda

<18日午前5時更新> Cosgrave 氏は今朝、Web Summit のサイトに謝罪文を掲載した以下は一部抜粋。

「私が言ったこと、言ったタイミング、そして発表の仕方が多くの人を深く傷つけたことは理解しています。
私の言葉によって傷ついたすべての人に、深くお詫びします。」

イスラエルとハマスの戦争は、今日も AI とテック業界に影響を与え続けているWeb Summit の創業者兼 CEO でアイルランド人起業家の Paddy Cosgrave 氏が、X(旧Twitter)への一連の投稿でハマスの攻撃に対するイスラエルの対応を「戦争犯罪」と呼んだことを受け、複数のリーダーがヨーロッパ最大のテック・カンファレンスであるリスボン「Web Summit」から手を引くと発表した。

Cosgrave 氏は13日の投稿で、次のように投稿した。

私は、多くの西側諸国の指導者や政府、特にアイルランド政府の暴言や行動にショックを受けている。戦争犯罪は、たとえ同盟国が犯したとしても戦争犯罪であり、そのありのままの姿を訴えるべきだ。

Cosgrave 氏は16日にコメントをさらに投稿し「容赦するつもりはない」と述べた。

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AI やテック分野のリーダーが登壇をキャンセル

Y Combinator の社長兼 CEO Garry Tan(陳嘉興)氏は Web Summit への出席をキャンセルするとツイートし、AI21 Labs の共同創業者 Ori Goshen 氏は基調講演をキャンセルすると述べた。Sequoia Capital のパートナー Ravi Gupta 氏は出席をキャンセルし、Tome の共同設立者兼 CEO Keith Peiris 氏はWeb Summitでの講演をキャンセルしたと述べた。

VC の Josh Kopelman 氏は、来年の Web Summit は人権問題で非難されているカタールで開催される予定だと指摘した。

また、Web Summit のスポンサーである Intel(イスラエルで活動する最大のグローバル企業のひとつ)や AWS といったビッグテック企業に対し、スポンサーを取りやめるようツイートしている人や、「#cancelwebsummit」というハッシュタグを使用している人もいる。

さらに、駐ポルトガル・イスラエル大使の Dor Shapira 氏は16日、イスラエルは Web Summit のリスボンイベントに参加しないと述べた。Shapira 氏は X(旧 Twitter)に、リスボン市長に手紙を書き、Cosgrave 氏の「言語道断の発言により」イスラエルが参加を取りやめることを伝えたと投稿した

https://twitter.com/ShapiraDor/status/1713888195522265249

150カ国以上から7万人以上が参加する Web Summit は、世界最大かつ最も影響力のあるテクノロジーカンファレンスのひとつとされている。リーダー、イノベーター、専門家が一堂に会し、ネットワーキング、コラボレーション、知識共有の機会を提供する。また、ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家、企業投資家も多数参加し、スタートアップがアイデアを売り込んだり、資金を求めたり、人脈を築いたりできる場でもある。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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