大量のデータでニューラルネットワークを鍛錬して新しいデータの予測を立てるディープラーニングと呼ばれる人工知能を活用した結果、Google製品はより賢くなった。Googleマップ、Googleフォト、Gmailなどがこの種の技術により改良されている。次に改良が期待されるサービスはGoogle翻訳である。
補足しておくと、Google翻訳の一部は「インスタントビジュアル翻訳」で既にディープラーニングを使用している。これは、スマホのカメラを翻訳したい単語にかざすと翻訳してくれる機能だ。しかしご存知の通り、Google翻訳で文章を翻訳しようとしても100%正確というわけではない。
サンフランシスコのStructure Dataカンファレンスで本日(編集部注:原文掲載3月10日)、Googleコアサーチと広告技術を手がけ、現在はディープラーニングに取り組むGoogle BrainチームのヘッドでGoogle上級研究員のJeff Dean氏は、Google翻訳チームと共にディープラーニングに基づく翻訳実験のスケールアウトに取り組んでいるとインタビューで述べた。具体的には、2014年の論文「Sequence to Sequence Learning with Neural Networks」に描かれている技術をベースにした研究である。
Google翻訳製品の開発にこの技術を展開するのが意図であるとDean氏はMIT Technology ReviewのTom Simonite氏に述べた。「間もなく結果が出ると思います」とDean氏は述べている。
目標はもちろん、翻訳をより正確にすることだとカンファレンスで講演を終えたDean氏はVentureBeatに応えた。現在の翻訳は多種類の技術に依存しているが、彼の語るこの変化はより純粋に論文中に書かれている種のニューラルネットワーク、具体的にはロングショートタームメモリーネットワーク(LSTM)を基にすることができるという。
BaiduとMicrosoftなどの企業もまた、機械翻訳のためのディープラーニングを研究している。
【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】
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