中国企業17社が米上場廃止か、エドテック「作業帮」がプリンター事業進出など——中国スタートアップシーン週間振り返り(4月18日〜4月22日)

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本稿は、Technode(動点科技)が、4月11日〜4月15日に配信した「News Feed」記事の中から主要ニュースを翻訳したものです。

Image credit: Wallpaper Flare

Luckin Coffee(瑞幸咖啡)、Li Auto(理想汽車)など中国企業17社、米国上場廃止リストに追加

米国証券取引委員会(SEC)は、アメリカの外国企業説明責任法(Holding Foreign Companies Accountable Act)に基づき、アメリカ上場している中国企業17社を暫定的な上場廃止リストに追加した。

このリストには、コーヒーチェーンの Luckin Coffee(瑞幸咖啡)、電気自動車メーカーの Li Auto(理想汽車)、Q&Aプラットフォーム「Zhihu(知乎)」、オンライン住宅の KE Holdings(貝殻找房)など、中国の主要テック企業が含まれる。アメリカ規制当局は、これらの企業に対し、委員会の告発に反対する証拠を提出するよう15営業日を与え、その期限は5月12日となっている。米国証券取引委員会

ソーシャルコマース大手「Pinduoduo(拼多多)」、オンデマンド小売の推進に着手

Beijing Business Today(北京商報)が18日に報じたところによると、Pinduoduo(拼多多)は、オンデマンド小売ビジネスへの拡大を図るため、同社のプラットフォームに参加するオフライン小売業者を探しているとのことだ。後発の Pinduoduo は、Meituan(美団)、Ele.me(餓了麼)、JD Daojia(京東到家)なの既存企業がすでに存在する混雑した分野に参入することになる。

3月以降の上海の新型コロナウイルス感染拡大によって、企業は Pinduoduo の弱点であるラストマイル配送能力の重要性を再考し、多くの大手ネットスーパーは時間通りに配送することに苦労している。通常時、オンデマンド小売業者は30分または1時間以内の配達を標準サービスとして提供しているが、ロックダウン時にはそのような約束は維持できなくなったのである。北京商報

共同設計プラットフォーム「Cloud CAD(雲図三維)」、エンジェルラウンドで約2億円を調達

36Kr(36気)が20日に報じたところによると、中国のオンライン共同(CAD)プラットフォーム「Cloud CAD(雲図三維)」は、過去6カ月間にエンジェル投資家から1,000万人民元(約2億円)の資金提供を受けたことが明らかになった。

2020年1月に設立された同社は、産業用モデリングに広く利用されているクラウドベース CAD に注力している。Cloud CAD の創業者兼CEO Liu Xin(劉鑫)氏は、36Kr の取材に対し、現在のユーザ数は10万人を超え、過去6カ月間で10倍に増えたと述べている。今回の資金調達は、製品の研究開発、プロジェクトの運営、Cloud CAD の影響力と範囲の拡大に使用されると伝えられている。36気

Ant Group(螞蟻集団) 傘下の MyBank(網商銀行)、Alipay(支付宝)からの資金移動機能を停止へ

中国がフィンテック企業への規制を強化し続ける中、Ant Group(螞蟻集団) 傘下の MyBank(網商銀行)は、21日から Ant のモバイル決済サービス「Alipay(支付宝)」からの送金に対応しなくなる予定だ。

Alipay のユーザーは、取引手数料無料でクラス2の MyBank 口座に資金を送金できる選択肢を失うことになる。ユーザはは他の中国の銀行に資金を移動し、0.1%の取引手数料を支払わなければならなくなる。2015年に設立された MyBank は、中国の民間銀行の第一陣の1つである。網商銀行

小売デジタル化の LenzTech、約24.7億円を資金調達

小売業界向け画像解析とデータ分析サービスの LenzTech(朗鏡科技)は19日、1億2500万人民元(約24.7億円)を調達したと発表した。このラウンドの投資家には、Tiantu Capital(天図投資)、ロボットメーカーの Ecovacs(科沃斯)、Yunqi Partners(雲啓資本)、Zoo Capital(万物資本)などがいる。

調達した資金は、オフライン小売業界のデジタル化、店舗内検査ロボットの最適化、その他の AI・IoT 技術のアップグレードなどの取り組みに充てられる予定だ。小売 AI・ビッグデータを扱う同社は、中国のリアル小売業界をデジタル化することを目的に、2019年にシンガポールの本社を置く同業 Trax と合併した。Trax

エドテック大手「Zuoyebang(作業帮)」、家庭教師取り締まり後にプリンター市場へ進出

中国のオンライン教育プラットフォーム「Zuoyebang(作業帮)」は、プリンタ市場に進出し、新たな収益源を求めてプリンタ事業を展開する事業部門を設立した。この新事業部門は、キヤノン、HP、エプソンなど従来のプリンターメーカーの元社員を中心に、現在約100人を雇用している。北京に拠点を置く同社が20日にプリンターの新製品を発表する予定だと、36Kr(36気)が報じている。

中国では昨年来、家庭教師業界に対する締め付けにより、同業界のほぼすべての大手企業が屈服している。その結果、これらの企業は現在、代替のビジネス手段を模索している。例えば、New Oriental(新東方教育)の創業者兼社長 Yu Minhong(兪敏洪)氏は、昨年11月にライブストリームを使った e コマースプロジェクトを立ち上げた。36気

ByteDance(字節跳動)傘下のPico、VR ヘッドセットの新モデルを発表

「TikTok」を所有する ByteDance(字節跳動)は、4月12日に開催された業界イベント「Laval Virtual Europe」で、最新の VR ヘッドセット「Pico Neo 3 Link」を発表した。価格は449ユーロ(約62,000円)で、この新しい VR ヘッドセットは4つのカメラを備え、主流の Android スマートフォンと同様のスペックとなっている。

PC へのワイヤレスストリーミングにも対応し、SteamVR や Pico Store に掲載されているタイトルをプレイできる。2021年には15万台のVRを出荷し、今年はその数を180万台に飛躍的に伸ばしたいと考えている。ByteDance は昨年8月、Picoを約50億人民元(約990億円)で買収している。IT 之家

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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